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生きているということ

ご案内  今回のお話は結構暗めな話ですので、いつもの僕のあっけらかんとした文章が読みたい方はお控えいただくと幸いです。文章を書くときはできる限りユーモアをまじえようと思って筆を執っているのですが、今回ばかりはあまりそういうものもないのでご了承ください。 はじめに  五月中頃、父方の祖母が息を引き取った。このnoteを読んでくださっている皆々様に一つ言い訳をさせていただきたい。今、まるで私が祖母の死をネタに一筆したためているようになっているがそうではない。もとより死に関す

    • すき

      好きなこと  幼稚園の時、絵をかくのが好きだった。私が緑の色鉛筆を半分まで使った絵を褒める母。いまでもおぼろげだが思い出せる。それは小学校になっても変わらなかった。日本画教室の先生をしていた祖母の部屋、扱いきれない岩絵の具を勝手に使い描いたタンポポ。夏休みの課題で描いた空の絵。絵を描けば誰かしらが私を褒めた。絵をかくのが好きなことだった。 好きなはず  少なくとも私は他の子どもたちよりは上手く絵を描けた。いや、上手く絵を写せた。漫画を模写しては両親に褒められ、適当な落書

      • ASMRに関するいくつかの提言

        プロセス 七時半に起床。洗顔や軽い髪のセットを整え、九時に家を出る。最寄駅から乗車率85%の二日に一回は座れる急行列車で難波駅へ。そこから地下鉄で三駅分立ったまま淀屋橋駅へ運ばれる。京阪淀屋橋駅の始発特急、四号車の二階。京都方向を向いて左手の窓側の席。ほかの車両の席から人一人分高い位置から車窓を眺める。京橋までは地下を走るので、五分ほど退屈な影色の景色と、反射した自分の顔を見て徐々に明るくなるタイミングを待つ。やっと外に出たと思えば、すぐに京橋駅の巨大な屋根の下にもぐってい

        • はじめに

          はじめのはじめ  おはようございます。最近大学に復学したところ、以前いた友人たちはどれもかれもがどこかへ行ってしまっていた私です。おかげで授業は一人で受けるほかなく、うだつの上がらない日々が続いておりますが、あなた様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。 動機  さて、こちらのnoteをご覧のあなた様。時間を割いて140字を超えるまで読んでくださっているということは私といくつかの接点をお持ちであることをお察しいたします。そこでこの文章は何のために残しているのかをご説

        生きているということ