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人はなぜ陰口を言うのか? 悪口依存症の話

人はなぜ悪口を言うのか?


人々が悪口を言う理由はさまざまですが、一般的な理由は以下の通りです。

  1. 自己主張や承認欲求のため:自分を他人よりも優位に見せたい、自分が正しいと証明したい、自分を認めさせたいなど、自分自身の価値を高めるために、他人を攻撃したり、中傷したりする場合があります。

  2. ストレスや不満のはけ口として:ストレスや不満が溜まっているときに、それをはけ口として、他人を攻撃したり、中傷したりする場合があります。

  3. 社会的地位の向上を図るため:集団の中で自分を上位に見せるために、他人を攻撃したり、中傷したりする場合があります。

  4. 嫉妬や羨望のため:他人の持つ特別な能力や素晴らしい才能に嫉妬したり、羨望したりする場合、その嫉妬や羨望をはけ口として、他人を攻撃したり、中傷したりすることがあります。

悪口を言う心理とは?


 人生生きていれば、自覚の有無は置いといて、悪口を言う事もあると思います。でも、言われると物凄く不愉快だし、苛立ちも湧き、良い気分にはなりませんよね。なのになぜ、人は悪口を言うのでしょうか?
 今日はそんな、「悪口の研究」のお話です。

 まず、人間とは比較して生きる生物です
 「あの人はいつもこうだ」
 「この人は頑張ってて偉いなあ」
 自分や他人の事を、周りと比べて評価します。人が二人いれば、自分か相手、どちらかが上だという順位が発生します。
 これは動物の本能で、犬がそうやって家族を順位付けするのは有名な話ですね。

 ここで、悪口に関するとある記事を引用します。

アメリカの心理学者であるレオン・フェスティンガーの言葉にもあるように、人間はついつい他人と自分を比較してしまう生き物です。

とくに日本人の場合、集団での和を乱さないためにも、他人の顔色をうかがう、他人の行動や言葉に目を光らせ、自分と比べるなどの傾向が強いと言えます。

(中略)

劣等感は強烈なネガティブ感情なので、それを何とか払拭したいという衝動にかられる。それを、悪口や誹謗中傷という形で発露したくなるのです。

悪口や誹謗中傷を言うことで、相手をおとしめることができます。自分対相手との比較において、相手を引きずり下ろすことによって、自分の価値を相対的に高めることができる。それによって、内なる劣等感を緩和しようという心理が働いてしまうのです。

https://toyokeizai.net/articles/-/366140

 昨今、「自己肯定感」という言葉を散見します。謂わば、「自信がない」という事です。
 自信がない人は劣等コンプレックスを持っているので、「周囲の人間は自分より優れている」と心のどこかで感じています。
 自分がそんな周りより劣っている事に気付かされるような物事(例えばワイドショーやニュース記事など)を目にすると、とても気分を害するので、その対象に文句を言ったり誹謗中傷する事によって、自分より下だと決めつけ、安心しようとするのです。
 そんな事をしても、自分の社会的優位性が上がるわけではありません。なのに、それでも悪口を言いたくなるのは、努力しなくても安心できる、安易な手法だからです。

悪口依存症は死亡率と認知症の危険性を高める


悪口を言うことが健康に悪影響を与える場合があります。以下はその理由です。

  1. ストレスを増加させる:悪口を言うことは、自分自身をストレス状態に置きます。悪口を言うことで、怒りや不安を増加させ、心身のストレスを引き起こすことがあります。

  2. 身体的な健康に影響を与える:ストレスは身体にも悪影響を与えます。ストレスが長期間続くと、免疫機能が低下し、高血圧、心臓病、糖尿病、うつ病などの病気を引き起こす可能性があります。

  3. 精神的な健康に影響を与える:悪口を言うことは、自分自身をネガティブな状況に置きます。悪口を言うことで、自分自身の自己評価を下げ、精神的なストレスを引き起こすことがあります。

  4. 人間関係に悪影響を与える:悪口を言うことは、人間関係に悪影響を与える可能性があります。悪口を言うことで、相手との信頼関係を崩壊させ、人間関係を壊すことがあります。

 悪口には、ドーパミンを放出するという特徴があります。これは快楽物質であり、悪口を言えば言うほど、気持ちよくなるわけです。つまり、悪口はやめられなくなるということです。

多くの人は、悪口は「ストレス発散になる」と思っているでしょうが、実際は逆です。悪口はストレスを増やします。最悪の場合、脳を傷つけ、寿命を縮める危険性もあります。

東フィンランド大学の研究によると、世間や他人に対する皮肉・批判度の高い人は認知症のリスクが3倍、死亡率が1.4倍も高い結果となりました。批判的な傾向が高ければ高いほど、死亡率は高まる傾向にあったそうです。

また、悪口を言うと、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されます。コルチゾールというのは、ストレスを感じたときに放出されるホルモン。先ほどドーパミンが放出されると言ったので快楽を得ていると思いきや、悪口を言っているときは同時にストレスも感じているのです。

https://toyokeizai.net/articles/-/366140?page=2


悪口を言わないようにするには?


悪口を言わないようにするためには、以下のような方法があります。

  1. 相手を尊重する:相手の立場や感情に共感し、尊重することが大切です。自分自身の意見や感情を伝える際にも、相手を傷つけるような言葉や態度は避けるように心がけましょう。

  2. 言葉を選ぶ:言葉は相手に大きな影響を与えます。相手を傷つける言葉や決めつけるような言葉は避け、適切な言葉を選びましょう。

  3. 冷静になる:感情的になって言葉を発する前に、一度深呼吸をして、冷静になるように心がけましょう。感情的な言葉は、相手に攻撃されたような感覚を与え、状況を悪化させることがあります。

  4. 様々な視点を理解する:自分自身の価値観や考え方以外の、様々な視点を理解することが大切です。自分自身の意見に対しても、相手の意見や考え方を理解し、双方向のコミュニケーションを行うことが重要です。

  5. ポジティブな言葉を使う:ポジティブな言葉を使い、相手の良いところを認めるように心がけましょう。相手が自信を持ち、よりよいコミュニケーションを築くためには、相手の良いところを見つけ、肯定することが大切です。

悪口を言わないことは、健全なコミュニケーションを築くためにも重要です。自分自身が相手を尊重し、理解し、良好な人間関係を築くように努めましょう。

悪口を言われているアナタへ


悪口を言われるということは、とてもつらい経験だと思います。まず、あなたがそのような経験をしていることを知っている人に相談することが大切です。その人があなたをサポートしてくれることで、気持ちが少し楽になることがあります。

また、悪口を言われた原因や背景を考えることも重要です。相手がなぜあなたに対して悪口を言ったのか、その理由を知ることで、解決策を考えることができます。ただし、相手が悪意を持って悪口を言った場合には、あなたが悪口に立ち向かうことは避けた方が良いです。それよりも、相手の言動に影響されずに自分自身を守ることを優先しましょう。

さらに、自分自身を肯定することも大切です。悪口を言われると、自分自身の価値や自信が失われてしまうことがありますが、自分自身を肯定することで、そのようなマイナスの感情を克服することができます。自分自身を励ます言葉をかけ、自分に自信を持つことが大切です。

最後に、悪口を言われた場合には、相手に対して報復することは避けるようにしましょう。相手との関係を悪化させることになりますし、自分自身にもマイナスの影響を与えることになります。代わりに、自分自身の成長や幸福に注力し、前向きに取り組むことが大切です。

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