見出し画像

FacebookがLibraの発行を棚上げしていた件と世界が注目するCBDC

以前の記事でLibraを紹介していましたがFacebookに動きがありました。

以前の記事


FacebookがLibraを棚上げ

今世界中で巻き起こっている騒動にかき消されていますが、FacebookがLibraのグローバル通貨としての発行を棚上げを発表していました。
Facebookは2019年6月にリブラ計画を発表し、子会社のCalibraを設立しLibraを発行するリブラ協会に協力。バスケット型、リブラリザーブと呼称され安全性が担保されているグローバル通貨として注目されていた。
しかし、各国の金融当局や政治家が次々に懸念や反対の態度を示し、アメリカでは「国家安全保障上の問題」とまで言われ過剰なまでの波紋を及ぼす事となった。この様な状況下でLibra(リブラ)の見直しを検討していると、3月4日に発表していた。

Facebookの次の興味はCBDCへ

FacebookはLibraの方針は見直ししたもののグローバル通貨は取り組む姿勢を見せている。現在は法定デジタル通貨(CBDC)を含む複数のデジタル通貨に対応した決済ネットワークの構築を検討している。

CBDCとは

Central Bank Digital Currencyの略で中央銀行発行デジタル通貨。
セキュリティ強度、利便性の高いブロックチェーン技術を中央銀行がコントロールする事で政治的な観点でも安定運用が期待され、政府主導で運用が検討されている国は多いです。日銀もCBDCに対して動き始めている。

各国のCBDCの対応

先進的な活動している国の一つが中国で、中国の中央銀行である中国人民銀行は2014年から研究チームを発足し、2019年には、DC/EP(デジタル通貨電子決済、Digital Currency/Electronic Payment)と名付け、設計や機能開発を終えたと発表している。
DC/EPは人民元の代替ではなく、紙幣としての人民元の流通をデジタルに置き換えるとの事で商業銀行を経由した2層構造で流通させ、ネットにつながっていない環境下でも使える仕組みという。更にP2P分散型ネットワークを採用しないがブロックチェーン技術は活用するという設計の様だ。
中国は国家システムからして中央集権国家であり、P2Pの思想は受け入れないとの事だと解釈する。
他のアジア圏では、韓国銀行が中央銀行デジタル通貨(CBDC)のパイロットプログラムを開始し、他国に先んじて動く事でイニシアティブを発揮する方針だ。日本では中央銀行デジタル通貨(CBDC)の活用可能性を評価するためのグループの設立した様だ。
日銀HP:主要中央銀行による中央銀行デジタル通貨(CBDC)の活用可能性を評価するためのグループの設立
https://www.boj.or.jp/announcements/release_2020/rel200121a.htm/

最後に、

旧来の中央集権の中央銀行が、分散型の社会を構築するブロックチェーン技術の融合により新しい可能性が見えてきている。
今後もCBDCに注目していきたい。

最後までお読み頂き有難うございました。この記事が良かったと思われる方は、スキやフォローしていただけると嬉しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?