姿勢の改善にストレッチポールは本当に有効なのか?
こんにちは。
私は、関西で理学療法士として日々患者様や利用者様の健康に携わっています。
その傍ら個人事業主としても、活動しており、エステサロンでのコンディショニングやセミナー講師など様々な形で、健康・美容関係の活動をしています。
一昔前になりますが、リハビリやトレーニング業界のなかで「体幹ブーム」と言うようなものがありました。
当時は保険内のセラピストも「体幹が大事」といって体幹トレーニングなどを意識的に行っていた時期がありました。
その当時から体幹トレーニングなどで用いられていたグッズが「ストレッチポール」です。
ストレッチポールはみなさんもご存知な方が多いかと思います。
最近では安価な物も多いので、一般の方でも購入されて自宅で行っていると言う方もいらっしゃいます。
ストレッチポールは姿勢改善にもよく用いられますが、実際のところどういった効果があるのか。
そもそも本当に効果があるのか。
という疑問もあるかと思います。
私は病院勤務時代に、よくストレッチポールを用いたリハビリを行ってきたので、今回は一般的に言われている効果や私自身の経験も踏まえて
姿勢を改善する効果がストレッチポールにはあるのか。解説していきたいと思います。
・ストレッチポールを買おうか悩んでいる
・ストレッチポールを持っているけど、最近使っていない
・姿勢を改善するための方法が知りたい
このようなことで悩んでおられる方は、今回の記事が参考になると思います。
では早速いきましょう。
一般的に説明されているストレッチポールの効果
ストレッチポールの公式サイトによるとストレッチポールの効果は以下のようになっています。
・筋肉が緩む
・背骨が整う
・呼吸が深くなる
・副交感神経が優位になる
全ての効果が姿勢に関与しそうですね。筋肉が緩むと言う部分の詳細にはこのようにも書かれています。
ストレッチポール®に寝てゆっくり呼吸をすることで、胸や肩、太ももといった緊張しやすい筋肉が腕や足の重さで自然とストレッチされます。
無理に伸ばすのではなく、自分の重さで自然と緩んでいくことがとても大切です。
また背骨が整うという部分の詳細には、
ストレッチポール®に仰向けに寝ると、頭蓋骨の後ろ、胸椎(肩甲骨あたりの背骨)、仙骨の下方(骨盤の後ろ)の3点のみがストレッチポール®にあたり、下から押される形になります。
これにより、丸まっている背中は適度なカーブに戻り、反り腰は改善され、骨盤は適切な角度になります。
と書かれています。
ざっくりと私なりにまとめると、
「ストレッチポールに乗ることで、背骨を下から押さえ、背骨のS字カーブを修正し、さらに自重により筋肉が自然とストレッチされる」
ことによって、姿勢が改善されると言うことになると思います。
詳しい記載は公式サイトをみていただくとして、ここからは私なりに使用してきた経験から、姿勢改善の効果について解説していきたいと思います。
ストレッチポールは姿勢改善に有効!?
私なりの結論ですが、「ストレッチポールは姿勢改善に有効な手段である」と思っています。
それには先程説明した、詳細な効果が関係しているとも思いますが、
私なりにもっとざっくりと、大枠で見た場合の効果について解説していきたいと思います。
ストレッチポールが効果的な理由の1つとして、「丸い筒状の形」があると思います。
丸い形状になっていることで、寝ている状態でも、「不安定」な状態を作ることができます。
不安定と言うと、ネガティブなイメージがあるかもしれませんが、不安定ということは、つまり「動きやすい状態」と言うことです。
私たちは、常に安定している思いがちですが、動くときにはあえて不安定にすることで、筋肉などの使用を極力押さえて省エネルギーで動くことができます。
要するに不安定になることで「楽に動ける」と言うことです。
そしてこの楽に動けると言うことが、身体を整えたり、姿勢を改善させたりする上では重要になります。
姿勢改善に必要な要素とは
身体を整えるために必要なことは、
・筋肉などに血流を送ること
・筋肉を緩めて伸び縮みしやすい状態にすること
・筋肉が緩んだ感覚をしっかり確認できること
これらが重要であると思っています。
こうした身体の変化を脳が感知することによって、「ボディーイメージ」と呼ばれる、脳での身体の全体的なイメージが変化するので、脳でのイメージが変化することで、身体の使い方などに変化が生じ、結果として姿勢も改善されていきます。
そして筋肉など緩めていくことに必要なことは、適度に動くことです。
ストレッチポールには、先ほども説明したように、「動きやすい状態」を作りやすいので
効果的に筋肉などを緩めて、姿勢改善が行えると思います。
ストレッチポールは買うべき!?
個人的な意見としては、一家に1つはあって良い物だとは思います。
それほど高価なものでもありませんし、あれば何かと便利です。
ですが、中には「部屋の関係で置けない」「かさばる物は起きたくない」というかたもいらっしゃると思います。
ストレッチポールにもいくつか種類があり、短いものや、半分に切れているものなどもあります。
ただ高齢の方や、姿勢の偏りが大きい方、怪我や手術の歴がある方にとっては、少々刺激が強い場合もリハビリの場面では多く経験してきました。
そんなときにおすすめなのが、バスタオルを使った擬似的なストレッチポールを作ることです。
バスタオルを丸めて使うだけなので、新たに購入する必要はありません。
丸める強さによって硬さや大きさを調整できるのも魅力です。
そして、大きさも一般的なストレッチポールよりも、かなり小さくなるので、高齢の方や姿勢の偏りが大きく、一般的なストレッチポールに乗れないと言う方でも比較的使いやすいのが特徴ですね。
もちろんストレッチポール単体の効果としては、おそらく下がってしまうと思いますが、大事なのは「安全な場所で不安定な環境を作って、楽に動けるようになること」だと思っているので、最初の導入としてはこれで十分だと思います。
タオルで実践してみて、実際にストレッチポールが欲しくなったら購入を検討しても良いと思います。
今回の内容が参考になれば幸いです。
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