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字幕翻訳をする際に大切な2つの視点

こんにちは!みなさんは、字幕翻訳をする際にどんな視点が大切だと思いますか?実を言うと、私はこの動画シリーズを見る前までは、視聴者の視点に立つことが大事と思っていて、視聴者側の視点を意識して字幕を訳していました。でも、この動画シリーズを見始めてから、「脚本家の視点」というものも強く意識するようになりました。今回見た動画は学びが多かったです!
あ、まずは先に「大切な2つの視点」は何かをお伝えしておきますね。(薄々お気づきかもしれませんが)それは、「視聴者の視点」と「脚本家の視点」です。
視聴者にとっては、伝わりやすい字幕が理想ですよね。字幕って、一瞬で表示され、一瞬で消えてしまいますから、読んで一発で理解できるものがベストです。そのためには、言葉の選択や表現方法、改行位置、字面などなど、いろいろなことを考慮しながら字幕を作らなければなりません。作品にもよりますが、自分が携わった刑事モノの作品では、最後、真犯人にたどり着くシーンで謎解きのようなシーンがありました。刑事たちがどうやって真犯人にたどり着いたのか、殺人のためにどんなトリックを使ったのか、などなど。それを刑事が早口でまくしたてながら説明するもんだから、必要な情報を取捨選択し、かつ流れよく分かりやすいセリフを考えなければならず、本当に毎回毎回頭を悩ませました。。。伝わりやすいセリフとは、客観的に見て伝わるセリフなので、字幕を見直すときには客観的に伝わるかどうかを判断しなければいけません。そのためには、一度頭を空にして、数日字幕を寝かせておくといいです(私は、どうしてもいいセリフが思いつかなくて、ずっと考え込んでしまうということが度々あるのですが、そんな時も一旦頭をリセットすると、数日後に見直したときにいいセリフがパッと浮かんできたりします)。

翻訳者は、視聴者にとって伝わりやすいセリフを考えるのと同時に、脚本家の視点を持つことも大事だと、動画の中で話していました。本当にその通りだな、と思いました。例えば、先ほどの刑事モノのような作品は、脚本家の意図を意識しないと物語の面白さが伝わりきらないな、と改めて思います。脚本家は、セリフに伏線を入れたり、「あれ?この人が犯人?」と思わせるような疑わしい人物を登場させ、あえて視聴者をミスリードしたりと、さまざまな意図の基、セリフを練り、ストーリーを展開させています。
翻訳者の使命とは、その脚本家の意図を汲み取り、視聴者に伝わりやすいセリフを届けること。今回の動画を見て、このことを強く思いました。

さらに詳しい内容をご覧になりたい方は、こちら↓から視聴できますよ♪
https://www.youtube.com/watch?v=dITp656DcuE

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