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【海外ひとり旅】「東欧のパリ」に納得。美しい建築の数々 ハンガリー ブダペスト

今年のヨーロッパ一人旅は5カ国周遊しました。
現地ツアーを利用した国もあり、博識なガイドさんのおかげでとても充実した旅でした。
今回は私にとっては未知の国だったハンガリー、いくつかの街を訪れましたが特に印象深かった首都ブダペストの街歩きを記事にしました。

私と同じくハンガリーに馴染みがないという方も多いのでは。
ブダペストは東欧のパリと称される本当に美しい街でした。
今回は日本の皇室のガイドをされた経験もあるベテランガイドさんにお話を聞くことができました。
ブダペストの魅力を少しでも共有できたら嬉しいです。


ハンガリー ブダペストはどこにある?

ハンガリーはヨーロッパの中では少し東寄りですが、中央ヨーロッパと言われています。
西にオーストリア、スロベニア、北にスロバキア、東にウクライナ、ルーマニア、南にセルビア、南西にクロアチアに囲まれた国です。
その中でブダペストは北部にあります。
ドナウ川を挟んで東西に築かれたブダ地区、ペスト地区。
その街並みの美しさからドナウの真珠、東欧のパリと呼ばれています。

日本からの直行便はないため、なかなか遠い国です。
ただ、たくさんの国に囲まれているということもあり近隣国との周遊プランに組み込まれていることが多いようです。
私は今回、ウィーンから移動しましたが車窓からの景色が素敵でした。

治安は?ハンガリー語?英語?

大勢の観光客が集まる場所はスリが多いです。スリを生業としている方もいるのでそこは注意が必要です。
特に漁夫の砦、中央市場は注意するように言われました。
両方訪れた感想としては、漁夫の砦は混雑していない朝の時間帯であればそれほど心配はいらない気がします。
ただ、中央市場は入った瞬間からちょっと緊張しました。
少し薄暗い入口付近、柱のそば、階段に座り込んでいる人が何人もいて。
スマートフォンを触りながら通りかかるお客さんをチラチラ見ているだけなのですが・・・何か食べたり飲んだりしているわけでもなく、ただただお客さんを見ているので結構怖かったです。
ショルダーバッグをしっかり前で押さえて、早歩きで見てまわりました。お財布を出すためにバッグを開けるときは要注意です!
・・・と注意ばかりになってしまいましたが、基本的には危険を感じるような街ではありません。正直、最近は東京も治安悪いですしね・・・
現地の方はみなさん本当に親切です。しかも押しつけない感じの親切さ。
困っているとさりげなく指差しで教えてくれたり、目で合図してくれたり。「ありがとう〜〜〜!!」と言うとクスッと笑顔になってくれるような。(感謝は全力で伝えるがモットー)
日本人にとってはとても居心地が良いように思います。
ハンガリー語は話せませんが、ブダペストでは問題なく英語が通じるため困ることはありませんでした。
レストランやカフェでは英語で挨拶するとすぐに英語メニューを差し出してくれます。

国会議事堂 Országház

毎回、旅行に行くときには1か所「ここだけは!」という場所を決めるのですが、ブダペストではこちら。
私は地下鉄M2線で向かったのですが、「Kossuth Lajos tér」駅で降りまして

駅を出るとこんな素敵な景色

振り返ると目の前に

どーーーん
どーーーーん

ガイドブックで見ていた立派な建物が早速お目見え。
17年かけて1902年に完成した国会議事堂。
ゴシック・リヴァイバル(ネオゴシック)様式の建物で、ヨーロッパでは2番目に大きく(1位はイギリスのウエストミンスター宮殿)、世界では3番目に大きな国会議事堂とのこと。世界一はアメリカのペンタゴンのようですが、???
王が代々受け継いだ聖イシュトヴァーンの王冠などそれはそれは貴重な品々が保管されています。

ラーコーツィ・フェレンツ2世像

国会議事堂前の広場はとても広々。
そして観光地であるにもかかわらず、驚くほど閑散としていました。
おかげでのんびりと外観を一周して見てまわることができました。

白と黄色のトラムが愛らしい
イシュトヴァーン・ティサ記念碑

ぐるっとドナウ川の方までやってきました。

広場側が正面なのですが、ドナウ川側からの外観が見覚えある方も多いのでは。
本当は夜景が見たかったのですが、初夏のヨーロッパは21時過ぎても明るいので今回は断念。次回はドナウ川クルーズに参加してライトアップした国会議事堂を見ると心に誓いました。

次回の楽しみということで。

ドナウ川遊歩道の靴 Cipők a Duna-parton

国会議事堂からドナウ川沿いを眺めながら散歩していると、靴のモニュメントが並んでいます。
本物かと見紛うほど精巧に作られた鉄製の靴。

第二次世界大戦中に多くのユダヤ人がこのドナウ川のほとりで銃殺されました。当時、靴は高級品であったため、銃殺する前に脱ぐよう指示されたそうです。
2005 年に追悼のため制作された記念碑。
現在もお花やキャンドルなどが手向けられ、多くの方が祈り捧げていました。約60足の中には本当に小さな小さな子供の靴もあり、胸が締め付けられます。
ドナウ川に向かって背には美しい建築物、目の前には美しい夕焼けとクルーズ船。
私も足を止め、悲惨な歴史への追悼とともに世界が平和であるように祈りました。

英雄広場 Hősök tere

ブダペストの街の中心から北東に向かって直線に伸びるアンドラーシ通り。
今回はバスで移動だったため写真撮影できなかったのですが、「シャンゼリゼ通りみたいでしょう!」とガイドの方がおっしゃる通り。
大昔に行ったパリの光景を思い出しました。
道の左右にはハイブランド店が立ち並び、さらに進むと美しい邸宅、各国の大使館が。
非常に美しいです。
混雑していないシャンゼリゼ通りって最高じゃないですか?とかマンション(と呼んでいいのか分かりませんが)の前に庭がある方が高級だとか、日本の大使館はもっと高級なエリア(ブダ地区)にあるとか、そのような楽しい話を聞きながら到着したのが英雄広場。

残念ながら曇天でした

ハンガリー建国1000年を記念して建設された広場です。
中心の建国記念碑は高さ36 m!

巨大!

塔の後ろには弧を描くように左右に配置された列柱
7人ずつ、合計14人のハンガリーを代表する歴代の王や英雄の像が並んでいます。
さらにその上には2体ずつ、合計4体の像が乗っています。(乗ってるとか言っていいのか)これはそれぞれ戦争、平和、栄光などを象徴するシーンを表しているそうです。

英雄広場の左右には立派な西洋美術館、現代美術館があります。
ガイドさんが「ブダペスト国立西洋美術館は絶対に行ったほうがいい!」とおすすめしてくれましたが、今回はツアー。時間が足りず行けませんでした。次回のTODOリストが増えていきます。

聖イシュトヴァーン大聖堂 Szent István Bazilika

国会議事堂と並んで、ブダペストで最も高い建造物。(96m)1905年に建てられた、ハンガリー王国の初代国王イシュトヴァーン1世の名を持つカトリック教会の大聖堂です。
この96mという数字はマジャール人というハンガリー人の祖先がこの地へたどり着いた896年(ハンガリー民族定住)にちなんでいるそうです。

中に入ると外観からは想像もつかないほど、絢爛豪華。
金の細かな装飾、大理石の柱、壁画、どこに目を向けても驚くほど美しい。

天井を見上げるとこの大聖堂の高さをより感じられます。

主祭壇に進むと

天窓から差し込む光が降り注ぎ神秘的で厳かな雰囲気です。

こちらの大聖堂ではなんと、イシュトヴァーン1世の右手のミイラを見ることができます。
聖遺物箱に収められている右手のミイラ。

こんなに間近で見られるとは。確かに黒い手の形をしたミイラが収められていました。
思ったより小さかったのですが、これは手を握った状態で、かつ水分が抜けてしまっているためとのこと。

これが本物か偽物か、ハンガリー人の中でも賛否分かれるそう。
本物であっても偽物であっても、もしかしたら他の人の右手だったとしても、これほど大切に引き継がれ、多くの人の拠り所になっている聖遺物に畏敬の念を感じます。
(恥ずかしながら「聖遺物」を言葉しか知らなかったので、余計に勉強になりました。)

漁夫の砦 Halászbástya

ドナウ川を渡りブダ地区へ
超満員のバスで丘を登って行きますと、突然テーマパークに入場したような光景に驚きます。

可愛い!!

ネオ・ロマネスク様式の白い尖塔が並んでいます。
こちらは砦の名の通り、お城を守る城壁。
城壁は7つあり、ハンガリーを建国したマジャール人の部族の数にちなんでいるそうです。
当時は職業ごとに自分の仕事場のエリアを守っていたのだとか。
この辺りには魚市場があったため、漁夫が担当。それで漁夫の砦という名になりました。

こちらの漁夫の砦がなぜ人気かというと、そこから見える景色!
ドナウ川、そして対岸のペスト地区が一望できます。
中央やや左の建物が前述の国会議事堂です。

この日は少し曇っていましたが、それでも本当に美しい景色を見ることができました。
カフェを利用するとテラス席でコーヒーを飲みながら景色を楽しむことができるそうです。この日は暑すぎてやめておいたのですが、無料スペースでも十分に楽しめました。

聖イシュトヴァーンの騎馬像

マーチャーシュ聖堂 Mátyás-templom

漁夫の砦の写真にもちらっと写っていたカラフルな屋根の建物がマーチャーシュ聖堂です。

正式名称は聖母マリア聖堂ですが、増築を命じたマーチャーシュ1世の名で呼ばれています。
歴代のハンガリー国王の戴冠式が行われてきました。
あの有名な皇妃エリザベートも!
(現代に至るまでハンガリー人はエリザベートが大好きだとか。お土産物屋さんでも彼女のグッズがあり、ガイドさんもエリザベートの説明長めでした。)

中に入ると、今まで見たことがない不思議な雰囲気。

エキゾチックなアラベスク、植物の模様、幾何学模様が目立ちますが、フレスコ画や石像もあり

主祭壇には聖母マリア像

こちらは13世紀に建てられた教会ですが、オスマントルコ軍の侵略の際にモスクに改築されました。オスマン帝国の支配が終わった後、カトリック教会に戻されたのですが、第二次世界大戦で大きな被害を受けます。現在は修復された姿。
戦争の被害を恐れた司教が急いでステンドグラスだけ、地下に隠しておいたのだとか。なので、主祭壇奥のステンドグラスだけは当時のものだそうです。(左の1枚だけは事件で破壊されたので現代のものと聞きましたが、うろ覚え・・・調べても出てこず、すみません)

こういった歴史背景から、独特な美しさを持つ現在のマーチャーシュ聖堂となりました。

ハンガリー王ベーラ3世と王妃の納骨堂も見ることができました。推定190cmの高身長ベーラ3世と王妃の身長差。

私は特定の宗教を持たないので、余計にそれぞれの宗教の歴史や特色は興味深く感じます。
一人でふらっと立ち寄る自由な旅も良いですが、ガイドさんの説明を聞きながら観光地ひとつひとつを学んで理解していく旅は本当に楽しい。
今回ハンガリーでベテランガイドさんのお話が聞けて良かったと心から思いました。

感謝!

ブダペスト中央市場 Nagycsarnok

ミュンヘンで市場に行って以来、地元の皆さんが利用する市場が気になります。中心地からトラムですぐ行ける場所に大きな市場があると聞き、足を運んでみました。
トラムなのですが、駅は地下にあります。
(急に地下に入るので少し焦ります。)

トラムの色いいですよね〜

Fővám tér駅で降りると目の前には大学があります。

大学を右手に進むと

レンガ造りの巨大な建物が現れます。

入場!

中は野菜や果物、精肉、お土産物から日用品までお店が所狭しと並んでいます。観光客だけでなく地元の人もたくさんいるのですが、1階は広大なので物凄く混み合う感じではなく、ゆっくり見て回ることができます。

治安については前述のとおりで、ちょっと危険を感じます。
1階の入口に近い付近なら大丈夫だと思いますが、特に2階。危ないかなと思い、写真を撮れなかったのですがお土産や衣料品のお店が狭い通路に並んでおりちょっと暗い雰囲気。10mおきくらいでスマートフォンだけを持った若者が立っていたり座り込んでいたりするのが怖かったです。
たむろするわけでもなく、それぞれ1人なんですよね。
ガイドさんから「くれぐれも気をつけて!」と言われていたこともあり余計に気になって買い物はしませんでしたが、地元の生活を垣間見ることができて良かったです。

ちなみにパプリカパウダーなどの定番お土産は、中央広場のお土産物屋さんより高かったです!(おそらく同じ商品)

Szamos Gourmet Ház

ハンガリーといえばグヤーシュスープ、フォアグラ、トカイワイン。
前日すでに別の街で堪能したので、ブダペストでは伝統スイーツをいただこうと思いました。

トカイワインなら余裕で1本空けられると思いました。それくらい美味しいです。夏の暑い日に冷えたトカイワインはチェイサーくらいの勢いで飲めてしまうので要注意です。

中央広場からすぐの場所にあるSzamos Gourmet Ház
平日だからか入口が若干分かりづらいからか、お昼時でも混んでいませんでした。

とても綺麗でクラシックな雰囲気の店内。奥の半個室(?)では貴婦人たちがお茶会を終えたところ。20人近くいらっしゃって、立ってそれぞれが挨拶し合っていて話が止まらないようで盛り上がっていました。

大勢のおしゃべりもハンガリー語だと心地よい。日本語だとこうはいかない。

ケーキの前に軽くランチを、と思い何気なく注文したクリームチーズとチキンのパニーニ。
まさか人生最高パニーニにブダペストで出会えるとは!
それくらい物凄く美味しかったです。本当に。外のパン生地も美味しかったのですが、味付けが本当に美味しかったんです。東京で食べられるなら週1で食べたい。
もしブダペストに行かれる方には試してほしい!!

食後に目的のドボシュトルタとコーヒーをいただきました。
ドボシュトルタは薄いスポンジケーキ(ドラムシート)とチョコレートクリームの層が重なり、一番上にカラメルが覆ったケーキです。

文字だけだとすごく甘そうですが、意外とそこまで甘すぎずパクパク食べられました。コーヒーと相性抜群。このお店が特別美味しいのかもしれませんが、ドボシュトルタすごくおすすめです。

物価メモ

記事の終わりになってしまいますが、ハンガリーの物価について
こちらのランチは合計3,333円だったので外食するのであれば日本と同じくらいの物価でしょうか。
【内訳】
パニーニ 2,850Ft
ドボシュトルタ 1,500Ft
ボトルの水 833Ft
アメリカーノ 1,200Ft
合計 7,476Ft

スーパーに57円のお水(ペットボトル1.5L)もありました。食料品も安かったりするので、お土産はスーパーで買うことをおすすめします。

メルキュール ブダペスト キャッスル ヒル

今回、宿泊したのはメルキュール ブダペスト キャッスル ヒル
大きな駅から近く、スーパーやドラッグストアも目の前。
立地が最高で、おしゃれで清潔。

朝食も美味しかったです。体質的に牛乳が合わないのでラクトースフリーミルクが置いてあることもありがたかったです。(今回のヨーロッパ旅のホテルは5軒とも置いてありました)
オートミールコーナーにドライフルーツ、シードがたくさんあったり、グルテンフリーのパンも選べます。

ハンガリーではブダペスト以外にも素敵な街を訪れたのですが、建物も食事も人も、もう本当に最高でした。
現地の方が他にもたくさんの可愛い街があるよ!と教えてくれました。
今回はブダ城、シナゴーグ、温泉に行けなかったことも心残り。
次回はもっと滞在日数を増やしてゆっくり過ごしたいと思います。

また絶対に来るね!!
ビールはSoproniが最高
店員さんがすごく可愛らしくて。Facebookで知り合ったフィリピン人と結婚して、もうすぐ彼女がこの街に来るんだ!と嬉しそうに話してくれました。また会いに行きたいなぁ。


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