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読書紹介⑪「営繕さんの幸せドリル」

あとがき 抜粋

2週間部屋にこもって書き上げたのが2016年11月。
世間では、電通の事件をきっかけに過労の問題が表面化し、「根本的な」働き方改革について社会的議論が始まったころだった。
法律を変えるのは司法に任せ、会社を変えるのは経営者に任せ、僕はサラリーマン一人一人の意識を変える手助けをしたいと、テーマを決めた。・・・
「環境」をいくら変えても、そこへ行く人の「意識」が変わっていないと同じようなことが起きる。それは最新の物理学でも脳科学でも証明されつつある。・・・「環境」という外的要因は変えられない。変えられるのは、内的要因の「意識」だけなのだ。

感想

さとうみつろうさんは、ベストセラーとなった「神さまとのおしゃべり」を書いたスピリチュアルリーダー?の一人。

スピリチュアルと宗教の違いもよく分からない私ですが、とにかく、みつろうさんのユーモアあふれる筆致で、楽しく一気読みできました。
そして、書かれている内容が本当かどうかは別として、とにかく、自分の中の「~すべき」「~しなければならない」というかたい頭を解きほぐしてもらえたということはたしかです。

ハッとさせられる言葉もたくさんありました。例えば、次の通りです。

・あなたが協力してもらえないのは、あなたがしっかりしているように見えるから。
・迷えるのはどちらの選択肢も素敵だから。
 たとえ3回連続でミスしても、新しい経験になる。
 ただし、同じところをぐるぐる回っている気がしたら、いつもと違う選択をしてみる。
・良い結果にしようとこだわらず、結果を「良いことだ」と見れらる人間であれ。目の前で起こるすべてが、いいことだ。
幸せになるために給料をもらっていたはずなのに、給料をもらうためなら、たとえ不幸でも、メンタルをやられても、耐えなければならないにすり替わっている。「健康の為なら死んでも構わない!」と同じで、目的が手段に乗っ取られている。

変えられるのは内的要因(意識)だけと言うことに関連して、次の事を考えました。
 
自分が思っている以上に周りからたくさんの情報が五感を通じて頭に入ってきます。すべてを処理しきれないし、全部を受け止めてしまったら、それこそ脳がパンクしてしまいます。そこで、脳は上手に自分に必要な情報を取捨選択しています。「あれでも見えず」「聞けども聞こえず」の状態になります。

逆に言うと、普段から意識している(アンテナを立てる)と、その意識していることに関する情報が入ってきやすくなります
 
例えば、町の中を車で運転しているとき。たまたま歯が痛くて、虫歯かなと思っていると、「歯科医院」が目に飛び込んでくることがあります。いつもと同じコースを運転しているのに、今までは全く気づいていなくて、こんなところにあったのかとびっくりすることがあります。


ルビンの壺

また、だまし絵の中に、「つぼと2人の顔」が書かれいるものがあります。言い方を変えると、一つの絵の中に「2つの現実」が入っているとも言えます。
そして、人に注目すると、中のつぼ部分が消え(見えなくなり)ます。逆につぼ部分に注目すると、人の顔が見えなくなります。自分が意図的に現実を見ている、選び取っているとも言えます。
同じ出来事でも、いい面、悪い面どちらに注目するかは自分(の意識)次第。「現実」といいますが、実は、自分が見たいものしか見ていないともいえるかもしれません。

著書情報
発行所   小学館
発行年月日 2017年4月17日
値段    1300円(税別)

皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです

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