見出し画像

【家族のこと】食べ物の恨みは怖いんだぞ?

ウバといいます。
訪ねていただきありがとうございます。



はらわたが煮えくり返る。これは、とても怒っていることをあらわす言葉だ。どうしようもない怒りを抱えている様子を表す言葉である。

本来は、はらわたが煮えかえるが正しい使い方らしい。どちらにせよ怖い言葉だ。どんだけ怒ったらはわらた煮えるねん!と言いたい。そんな状況、いっぺん経験してみたいわっ!


そして先日、わたしははらわたが煮えくり返っていた。わたしのはらわたで煮込み作れるレベル。もつ煮込み。もうね、怒り心頭ですよ……


「ごめーん、あんたのプリン食べてしまった!こんど買ってくるけんねえ」


と、嫁さんが謝ってくる。わたしはそれを笑顔で許す。せいかくには許したフリをする。そのほうが夫婦円満だ。だが、わたしは嫁さんを許さない。

我が家でプリンを食べるのは容易ではない。ましてや食後のデザートとしてのプリンとなると、難易度は最高レベルだ。

それは娘さんの存在が大きくかかわってくる。彼女はプリンが大好きなのだ(特にプッチンプリン)。プリンの存在を認めると飛びついてくる。

プリンに依存性物質が混入している疑惑すらある。そのため、食後にプリンを冷蔵庫から持ってこようものなら、娘さんが「あたちのプリンー」と持って行ってしまう。


娘さんがひとりで嫁さんの実家にお泊りに行くとの情報を手に入れたわたしは、プッチンプリン(Big)を購入していた。

コレを食後に食べる。そのためだけに生きてきたと言っても過言ではない。プリンを愛するためにわたしは存在する。


そのプリンを嫁さんが食べたのだ。「何故食べた?わたしがプリンを大好きなのは知っているだろう?何故食べた?ねえ、何故食べた?」とは聞けない。

笑顔で謝ってくる嫁さんに、怒るわけにはいかない。わたしは器の小さいオトコではないのだ。器も心もひろいオトコだ。


嫁、許すまじ。


わたしは決して器の大きいオトコではないのかもしれない。言ってから否定までが早すぎる気もするが、小さいオトコで結構!プリンの仇はぜったい取ると決めた。


わたしがプリンの仇を取る機会を待つこと1週間。ついにその日がやってきた。何の気なしに冷蔵庫を開くと、そこには大きなコーヒーゼリーが。

カルディコーヒーにあるコーヒーゼリーを知っているだろうか?容量も多いうえに美味!食べ応えと味、どちらも満たした最高なゼリーだ。

最高に美味なコーヒーゼリー

我が家でコーヒーゼリーを食べるのは、わたしと嫁さんだけだ。つまり、これは嫁さんのゼリーということだ……待ってた。この時をまってたのだっ!


食べてやったのだ。口の中に広がる苦みと甘み。その絶妙なコンビネーションが、わたしの口内と心を満たし、胃の中でもわたしを幸せにする。

食べ終わった後、容器は洗って息子さんにプレゼント。工作に使いたいとのことだ。ふむ、我ながら立派な敵討ちだった。やり遂げた。

器の小さいオトコだと罵りますか?かまわん。食の恨みは怖いものだ。それを嫁さんに教えてやるのだ。むしろ感謝されたいくらいだ。


嫁さん帰宅。


さあ、存分に悲しんでおくれ。残念そうな顔を、わたしに見せておくれ。そなたのゼリーは、我が胃袋ぞ!



「あれ?姉ちゃんに買ってたコーヒーゼリーがない。持って行ったかなあ?いや、置いてたはず。あんた知らない?」



他人を許すことが出来る人は強い人だ。そんな言葉を聞いたことがないだろうか?読者の皆様は、どうか人を許せる人になってほしい。復讐とは、愚かな行為だ。


わたしですか?わたしは死にました。嫁さんより、姉さんのほうが怖いのです。食の恨みは怖い。身をもって知ったのはわたしのほうでした。



ここまで読んでいただきありがとうございます。
プリンが食べたいだけのオッサンなのになあ



それでは、佐世保の隅っこからウバでした。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?