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ずるいってどういこと?「equality(平等性)とeqity(公平性)」について考える


下のイラストは合理的配慮を説明さる際よく使われる資料です。

https://unifywestfield.org/news/equity-versus-equality/

まずは左のイラストから。
一番背が高い子をA,真ん中をB,一番背が低い子をCとします。
3人が野球を観戦してます。
この3人の目的は野球の試合観戦です。
3人とも同じ高さの台に乗り観戦しようとしているのがわかります。
AとBは野球を観戦できますが、Cはこの台1つでは、まだ観ることができません。
Aは台がなくても、背が高いため観戦できます。
そこで、Aの台をCに渡します。
すると、Cは観戦できました。
これで3人とも、背の高さに関係なく、同じように野球観戦ができ、目的達成です。
このように、
ある目的のためにスタートラインを揃えてあげることを

合理的配慮

と呼んでいます。

この合理的配慮を提供する際、大切なことは、「equity」です。

equityとは、「公平性」や「公正」を意味します。
equalityと似ていますが、
equalityは「平等」という意味で、equityは「公平」という意味です。

equalityは、すべての人に同じものを平等に与えることを指します。
例えば、すべての人に同じ高さの台を与えることはequalityです。

一方、equityは、すべての人が自分の能力や努力に応じて、
公平に扱われることを指します。
例えば、背の低い人でも野球が見えるように台を2台用意してやるなどの合理的配慮を提供するのもequityです。

つまり、equalityは「同じ」を重視するのに対し、
equityは「公平」を重視する点が異なります。

日本の障害者差別解消法では、
合理的配慮を
「障害者が他の者と平等にすべての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないもの」
と定義しています。
この定義は、equityの考えに基づいていると言えます。

また、近年では、企業のdiversity(多様性)やinclusion(包摂)の取り組みが注目されています。
これらの取り組みにおいても、equityの考えが重要視されています。
例えば、企業は、従業員の性別や国籍、障害の有無などの多様性を尊重し、すべての従業員が能力や努力に応じて活躍できる環境を整備することが求められています。

このように、equityは、社会のさまざまな場面で重要性が高まっている概念です。


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