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逆上がり解体新書②順手と逆手その2

鉄棒の握り方には大きく2つ、順手と逆手があります
それぞれ使う筋肉が違うことを前回説明してました。

鉄棒が苦手な子が逆上がりができるようになりたいと言ってきた場合の対応策として解体新書をつくっています。

さて、今回は、逆上がりをするとき、順手か逆手のどちらでやるとよいのか考えてみたいと思います。

順手と逆手どちらがよいのでしょう?
結論を言えばどちらでもよいと思います。
ですが、鉄棒が苦手な子はおそらく逆手の方がスムーズにいくと思います。
なぜか?

その方が力が入りやすいからです。
学校の生活でも無意識に上腕二頭筋と前腕屈筋群をつかっています。
例えば、そうじで机やいすを運んだり、給食の配膳でお盆をもったりする動きがそれにあたります。
ものを持ち上げたり、引っ張ったりするときにこの2つの筋肉は使っています。

出典:http://blog.carlsbadbootcamps.com/guide-muscles-arm/


順手の場合、上腕三頭筋と前腕伸筋群を使います。
親指を体の内側につけたときの外側(小指側)にある筋肉です。
これらは運動不足の大人はほとんどつかわない筋肉です。
運動経験が未熟な子どもはなおさらです。
日常生活では意識しなければ、ほとんど使うことのない筋肉です。
二の腕プルプルきなってる人などは上腕三頭筋をほとんどつかってないためにプルプルになったしまっているのでしす。
そうじの時間に机をもちあげずに押していたり、先生の椅子にふざけて乗ってそれを後ろから強く押して遊んでいる子たちは知らない間に上腕三頭筋が鍛えれています。
そういう子たちは順手でも多分できます。
というより逆上がりができてしまうと思います。
また、ピアノを習っている子たちは、指で鍵盤を力強く押さないと音がでません。この指で鍵盤を押す時に前腕伸筋群を使っています。
だから、理論上ですが、ピアノを習っている子たちは順手で逆上がりができる可能性が高いと言えます。

ですが子ども達は感覚的に、上腕二頭筋と前腕屈筋群を使う方が力が入りやすいため逆手にすることが多いです。

ただ、逆手には大きな欠点があります。
それは、連続動作ができないことです。
逆上がりは、上がり技の1つです。
鉄棒運動は、上がり技ー回転技ー下り技の3種類があります。
これを自分で工夫して組合わせて楽しむ運動です。
その中でも一番のメインが回転技です。
オリンピックの体操競技の鉄棒を1度でも観たことがあれば、理解できると思います。
逆手でやったとしても、最終的には順手でできた方がよいと言えます。

逆手のまま上がってしまうと、当然ですが、逆手のまま鉄棒を支持することになります。
持ち手を一旦順手に変えてからでないと回転技ができません。
鉄棒が苦手であれば、意外と大変です。
できない子もいるかもしれません。
もしできなかったら、上がった意味がなくなってしまいます。
それなら順手でただ跳びあがった方がましです。
だから私は逆上がりの指導はしないのです。

今回はこのあたりで終わりにしたいと思います。

次回は、順手と逆手で使う筋肉をどうやって鍛えていくとよいかについてお話していきたいと思います。

それではまた!


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