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英語&翻訳解説【Get Up, Stand Up】

まず曲を理解する

これは誰でも知ってる有名曲ですね。世界中で歌い継がれている最強のメッセージソングです。

人間なら誰しもが持っている「生きる権利」がもし奪われているなら、そんな状況をガマンして耐えるのではなく、立ち上がって戦って権利を自分の手にしないといけないと訴えています。

曲全体を貫くこのパワフルで心を揺さぶるメッセージに次のメッセージがもうひとつ付け加えられています。

Peter Toshが歌うセカンドパートです。

「死んで天国に行くのが人生の目的じゃない。天国のような場所をこの地上に実現するために俺たちは生きているんだ。こころをひとつにして当然の人権を主張して勝ち取らなきゃダメなんだ」

世界中いたるところ、人権が抑圧され、人間性が否定されている場所には、必ずこの曲を歌いながら戦う勇気ある人たちがいます。

差別や貧困や不平等がますます深刻になっている日本でも歌い続けていかなければいけない大事な曲です。

英語表現と訳し方

It's not all that glitter is gold
これは英語の格言です。

「輝くものすべてが金ではない」=「見た目が良くても価値があるとは限らない」という意味です。

一般的な形はall that glitter is not goldですが、意味はまったく同じです。

Great God
Great以外にもGod(キリスト教/ユダヤ教の神)はいろんな形容詞がつけられます。

この曲でも別のところにAlmighty Godというのが出てきますね。ほかにもMighty Godとか、Merciful Godとか、Benevolent Godとか、Glorious Godとかいろいろなパターンがあります。

Take away
手に取って(take)離れた場所(away)に持っていくという意味です。

イギリス英語では、ファーストフード店で注文した食べ物を持ち帰るのはtakeoutではなく、takeawayと言います。

Feel high
「気持ち良くなる」「気分が高揚する」という意味のやや古めかしい響きを持つ慣用句です。

Feel goodも同じ意味です。James Brownのこの曲で有名なフレーズですね。

「気分が落ち込む」と言うときは、feel lowとかfeel downと言います。

Sick and tired of
「うんざりする」「飽き飽きする」という意味の慣用句です。

「お前の愚痴には飽き飽きするよ」というときには、I'm sick and tired of your complaintsと言います。

Ism-skism
ラスタ用語=ラスタファリの人たちが好んで使う独特のボキャブラリーです。Roots reggaeの曲によく出てくる表現です。

Ismは「主義」です。capitalism(資本主義)とかfeminism(男女同権主義)とかfundamentalism(原理主義)なんかの語尾のismです。

Skism(schism)は「分断」という意味。辞書的にはキリスト教徒が教派によって分断されている状態を指します。

ラスタの人たちは、貧困層を痛めつけ、搾取する白人が作った社会制度や腐った警察や旧態依然とした教会組織を批判する時、ism-skismという形でワンセットにしてこの言葉を使います。

In Jesus' name
In the name of Jesus Christ =「主の御名(みな)によって」の省略形です。

クリスチャンが神にささげる祈りの結びに入る決まり文句です。

いろんなバリエーションがあると思いますが、Let us pray in the name of Jesus Christ, Amen.と言う風に使います。

よく似た表現でby the grace of God =「神の恩寵によって」というのもあります。

韻を踏んでる箇所

4か所あります。

Get up, stand up, stand up for your right
Get up, stand up, don't give up the fight

It's not all that glitters is gold
Half the story has never been told

So now you see the light
You stand up for your right

But if you know what life is worth
You will look for yours on earth

翻訳する上で悩んだ箇所

はっきりとメッセージを伝えている歌詞なので特に難しい箇所はありませんでした。

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