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英語&翻訳解説【I Shot the Sheriff】

まず曲を理解する

曲名通り、保安官を銃撃して逃亡中の主人公が語るストーリーです。

ひとつ目の保安官銃撃は自分がやったと自白していますが、ふたつ目の副保安官狙撃事件については「自分じゃない」と無罪を主張しています。

英語表現と訳し方

Sheriff
アメリカ英語では、sheriff は「郡保安官」を指します。county sheriffの略です。

ジャマイカの警察制度は英国式なので正式にはinspector、あるいはsergeantと言うんだと思うんですが、ここではsheriffと呼んでます。

いくらGoogle検索しても情報が出てこないんで確証がないんですが、ハリウッド映画の影響でジャマイカでも一般的にはsheriffって呼んでるのかな~と思います。

もしジャマイカの警察について詳しい方がおられたら、実際のところどうなのか、ぜひ教えていただきたいです。

Deputy
肩書につくdeputyは「副官」を指します。

ここではdeputy sheriff (英国式ではたぶんdeputy inspectorまたはdeputy sergeant)の略としてdeputyを使ってます。「副保安官」という意味です。

よく見かける例では、Deputy Chairmanというのがあります。「副会長」のことです。

Track ~ down
Trackとは、人や動物の「足跡」、自動車などが「通った跡」、「踏みならされた道」を指します。

動詞trackにdownが付いて「探し出す」とか「突き止める」とか「追い詰める」という意味になります。

よく似た形のhunt ~ downも同じ意味です。

Bring ~ in guilty
Bring ~ in guiltyで「~に有罪の判決を下す」とか「有罪にする」という意味の熟語です。

Guiltyのあとに続くfor the killing of…とfor the life of…は有罪の「理由」を示しています。

Swear
神に「誓う」という意味の強い語感の動詞です。

I swearの直後にby Godという言葉が隠れています。

ちなみに法廷で宣誓する時には、I swear by Almighty God to tell the truth(全能の神に誓って真実を証言いたします)と言います。 

Capital offense
Capitalは「いのちに関わる」「死に値する」という意味の形容詞です。

名詞offenseは「違反」とか「犯罪」を指します。

ふたつを組み合わせたcapital offenseは「死刑に相当する犯罪」という意味です。

関連用語にcapital punishmentというのがあります。「死刑」のことです。

Plant a seed
「種をまく」という意味です。

一般的に植物の種をまくことは、sow a seedと言いますが、sowを使うと「畑などの地面に種を撒く」というニュアンスになります。

Plantを使うことによって「土に種を埋める」という意味が加わります。

苗(seedlings)を植えつける場合も動詞plantを使います。 

So and so
「かくかくしかじか」とか「誰それ」という意味の熟語です。

名前を忘れた場合は、Mr. So-and-so(何々さん)と呼んだりします。

Come ~ way
「~の行く手にやってくる」とか 「~の手に入る」という意味の表現です。

「俺の行く手に自由がやってきた」→ 「自由になった」と訳しました。

I will pay
元は「代金を支払う」ことを意味しましたが、転じて「代償を払う」「罰を受ける」という意味でも広く使われるようになったフレーズです。

ここでは、I will payのあとにfor the crime(罪に対して)という言葉が隠れています。

Had a better of ~
「~より優勢になる」という意味の慣用句です。

ここでは「反射神経が俺より優勢になった」と言っているので「反射神経の仕業」と訳しました。

What is to be must be
文語的表現です。

To beとmust beのあとにdone(なされる)が隠されています。

隠れている部分も含めて全部書くと、What is to be done must be doneとなります。

「なされるであろうことはなされる」という意味なので 「起きるべきことは起きる」と訳しました。

A-go a well
A-go drop out
A-goというのはパトワ独特の未来形表現です。

標準英文法の未来形willに相当します。

ちなみにこの「そのうちバケツの底が抜ける」というフレーズは、ジャマイカ人なら誰でも知っている慣用句らしいです。

歌詞に関する限り、ボブはほとんどパトワを使わない人なんですが、慣用句なのであえて主人公にこう言わせてるんだと思います。

韻を踏んでる箇所

5か所あります。

All around in my home town
They're trying to track me down

They say they want to bring me in guilty
For the killing of a deputy

But I swear it was in self-defense
I say I shot the sheriff
And they say it is a capital offense

And I started out of town
All of a sudden I saw sheriff John Brown
Aiming to shoot me down
So I shot, I shot, I shot him down

Reflexes had the better of me
And what is to be must be

翻訳する上で悩んだ箇所

主人公の視点から起こったことをはっきり説明している歌詞なので特に難しい箇所はありませんでした。

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