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MTR ー山が教えてくれたことー(20章まで更新中)

Mountain Trail Running   ー山が教えてくれたことー MTR Method™️の開発責任者である著者が、自身の體の再生を目指し試行錯誤した軌跡のノンフィクションです。門外漢が好奇心と探究心で世界へ挑戦します。

Mountain Trail Running  ー山が教えてくれたことー(第2章)

第2章 元サッカー日本代表 石川直宏  「ミオンパシーの均さんです」  「なんだ、それ笑。それじゃ全然意味わかんないだろ!?」  「すみません。色々やられてるので何と紹介すればいいかわらなくて笑」  達也をはじめ、私に近い人たちが誰かを連れてきたの紹介はだいたいいつもこんな感じで進む。  「はじめまして。色々と研究している起業家で、昔はインターネットマーケティングで、今はホモ・サピエンスをテーマにしてます笑。えーと、なでしこジャパンのエースだっけ?笑」  「いえ、まだレギュラ

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Mountain Trail Running  ー山が教えてくれたことー(第3章)

第3章 施術家 石川直宏が調布市仙川町にあるサロンを訪れたのは、二〇一七年四月一一日のことだった。CRIACAOのアスリートカレッジが三月三一日だったので初対面から二週間も経っていない。機会があればぜひと言った彼の言葉を社交辞令と穿った自分を恥じた。この時も達也が動いてくれた。達也が一緒にサロンに来て施術を受けるという段取りだった。  初回は山内という新人のセラピストが担当した。ミオンパシー整体術自体は二〇年以上の歴史があったが、私のサロンはできてまだ一年経っていなかった。今

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Mountain Trail Running  ー山が教えてくれたことー(第4章)

第4章 筋肉のロックと栄養 「前十字靭帯を損傷するメカニズムが少し見えてきたかな?筋肉が硬くロックして伸縮しなくなるから、体が歪むほどバランスが崩れるんだよね。ところで、子どものころって痛い場所あった?うちのサロンには早い子で小学生の低学年で来店するお子さんがいるけど一般的にはレアケースだと思うよ。子どもはまだ硬い筋肉が少ないから不調が痛みとなって顕在化することはない。じゃあ、硬い筋肉が蓄積していく年月に個人差が出てくるのはなぜだと思う?」  「スポーツとか運動をやる回数が影

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Mountain Trail Running  ー山が教えてくれたことー(第5章)

第5章 筋肉チューニング 梅崎司の施術は、腰の不安定さを乗り越えてからはゆっくりだが順調に進捗していった。週二回、浦和でのクラブのトレーニング後に調布のサロンまで足を運び、二時間の施術を受ける。夜遅くなることもあったが、それでも休まずに、体中の筋肉のロックを解除すべく施術を重ねていった。  石川直宏と梅崎司。この二人のプロアスリートの施術で私たちが得たものはとてつもなく大きかった。これまでの施術は疼痛を患っている顧客の痛みの緩和に主眼をおいていた。しかし、石川と同時進行で施術

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目の輝きが蘇ったJリーガーの話(全4話)

『Mountain Trail Running ー山が教えてくれたことー』シリーズのスピンオフ短編です。サガン鳥栖21番、堀米勇輝選手の再生物語。たった4ヶ月の出来事が走馬灯のように駆け巡った記憶。MTR Method™️の開発責任者である著者が自身の體をつかって行った人體実験のノンフィクションです。門外漢が好奇心と探究心で世界へ挑戦します。

目の輝きが蘇ったJリーガーの話(第1話)

第1話 サッカー楽しみますアマチュアながら40年間続けたサッカーをやめて3年が経つ。当時は週2回はジムで自主トレーニングし、毎週末は公式戦のために80km離れた千葉まで車を飛ばしてボールを追いかけていた。今は…、欧州のビッグマッチがある日は深夜も寝ずにテレビ観戦して戦術分析をしていた当時の自分からは想像できない生活をしている。ボールを蹴らずにひたすら走る。ワラーチを履いて山の中を30km駆け巡る。雪山の急登坂を黙々と登る。大自然に溶け込むようになってから、これでもかと言うほど

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目の輝きが蘇ったJリーガーの話(第2話)

第2話 静かなる覚醒彼はすでに怪我をしているのでリハビリ組の選手だった。だから、これ以上の怪我の心配がない。これが地方在住のために施術現場に来れなくても、まずはリモートで彼のサポートをスタートする事に決めた理由だった。チューニングスペシャリストが選手と顔を合わせないリモートでの指示でどれだけやれるかで、その選手のコミット度合いが確認できる。そして、そのコミット度合いは何より動きの早さでわかるものだ。 私の信条は、 「とにかく動く」 会社でも、Twitterでも、『覚悟の

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目の輝きが蘇ったJリーガーの話(第3話)

第3話 見習いと同じ釜の飯を食う初回の筋肉チューニングの後しばらくの間、彼の調子は上がらなかった。それもそのはずで、チューニングスペシャリスト2人による180分間の筋肉チューニングで體全体の筋肉が弛緩されて感覚がずれていたのだ。シーズンも終了間際で彼が再びピッチに立つ可能は極めて少ない事から決断したセッションはそれだけ効果絶大だったという事だ。もちろん、これは予想通りの展開だったので私は慌てる事もなく彼に状況を説明し、焦らずプレーをアジャストさせるよう伝えた。 ランニング能

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目の輝きが蘇ったJリーガーの話(第4話)

第4話 開幕スタメン年明けから一斉に始まる各クラブのシーズン開幕前の全体合宿。長いシーズンを乗り切る體をつくるためにかなりハードに追い込む傾向があるのだが、これがまったくの逆効果なので多くのクラブで筋肉系の怪我で離脱者が続出する。筋肉がロックしたように硬く縮こまる現象を認知していないスポーツ医療現場の弊害がこうしたトレーニング負荷にも影響を及ぼしているのだ。普通に考えれば、怪我で離脱者が続出するようなトレーニング負荷をかければ、ギリギリで生き残ることができた選手でさえも怪我の

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