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核家族の子育てin東京

こんにちは、台東区のママ弁護士木村さちこです。
今日はこんな記事を見まして、私の問題意識にとても近いことが書いてありましたので、ご紹介させていただきたいと思います。

記事:育休退園 自治体ごと運用ばらつき - Yahoo!ニュース(東洋経済オンラインより)

以下抜粋して引用します(強調部分は筆者)。
「働く親が第2子、第3子を産むことを抑制する「育休退園」などの制度は、少子化対策と矛盾していると思うのですが、世間には「家にいるなら親が見るべき」と考える人も少なくないのも事実です。 それらの意見の中には、時代錯誤や勘違いも多いのではないかと考えます。
昔はきょうだいが多くても親が育てていたという時代錯誤
今のように便利ではない時代、きょうだいが多くても、親がすべて面倒見ていたのに、今どきの親は甘えているという意見があります。しかし、時代は大きく変わっています。かつては大家族で家事・子育てを分担していたり、地域で支えあったりできていました。幼児も親の目から離れて外で子どもの群れに混じって遊んでいた時代もありました。 
でも今は核家族で、ともすれば「母子カプセル」と言われる孤立した子育てになりがち。地域とのつながりも希薄です。子育て事情はまったく違っています。その窮状が理解されるようになって、今はこれだけ子育て支援が行われるようになっているのです。」(後略)

本当にそうだと思います。。
 
私が、故郷の秋田で幼少期を育った頃、私の母はフルタイムで働いていましたが、実は私は、保育園にも、学童にも行ったことがありません
幼稚園の退園後の時間や、小学校の放課後は、近所のおばさんのお宅で、ずっと預かってもらっていました。

今でいう、ファミリーサポートの先駆けのようなものと思いますが、ファミリーサポートとは全然違っていて、
 ・ 幼稚園の退園後、18時くらいに母がお迎えに来るまで
 ・ 小学校の放課後、同じく18時くらいに母がお迎えに来るまで
 ・ 夏休み、春休みなどは朝から晩まで
のすべての時間、そのおばさんのお宅で預かってもらっていました。
(もちろん有料ではあったそうです。母いわく)
 
土日や、小4くらいからは、家で過ごしていましたが、
そのいつも預かってくれるおばさんの家ではなく、
近所の別のおじさんとおばさんの家に、隙あらば、入り浸っていました。
その近所のおじさん・おばさんのお宅では、お庭に、庭木がたくさん立っており、そのお庭で庭木や草花の名前を教えてもらったり(その後私は植物の種類や名前に興味を持ち、植物図鑑(大人用)を飽きるほど眺めるように)、おやつをご馳走になったり、色々遊んでいただいたり
それはそれは、お世話になった記憶があります。

あとは子供は、親の言うことはきかなくても、近所の方や、親戚の方の言うことなら、おとなしく聞く、ということもあるのですよね・・・。
「行儀が悪い!」などと私自身も、たくさん言われた記憶があります。

ついでに言うと、母の実家は、昔ながらの大家族一家・一族で、
祖父母宅以外でも、秋田県内のいろんな親戚の家に、長期休暇などでは泊りがけで遊びに行ったりしていました。

しかしながら!!!
この大都会東京・・・!!!!
こちらはマンション住まいの泣く子も黙る、核家族ファミリーです。
(実際には全然子は黙りません。。むしろ子供の声や足音に日々、気をつかっています😢また、もちろん、戸建てにお住いの方も、多世代同居のご家族もいらっしゃるとは承知しておりますが、それが楽だとか言うつもりは全くありません。あくまで都会において象徴的な、マンション住まいのファミリーに今回はフォーカスしております。)

今となっては、
地域のつながりも、
親戚付き合いも、
昔とは、田舎とは、全く状況が違います。

少なくとも私の周りでは、そんな近所付き合いは全くと言っていいほど、ありません。
それがないことを、今の子育て世代は、責められなければいけないのでしょうか・・・。「近所づきあいもしないで都合のいいことを」とか。
私の立場から思うことは、
正直なところ、どうやってつながりを作ったらいいのかもわからないですし、伝手もないですし、
それに、下手に付き合って、迷惑をかけたりするのが怖いのです。
ご好意で仮に協力いただいたとしても、不測の事故とか、怪我とか、物の破損・汚損とか、子供とのかかわりではいろんなリスクがある
そんなに気軽に預け、預けられるほどの地域の信頼関係を、今の社会で持つのは、極めて難しいです。

加えて、このコロナ禍です。
「県をまたいだ移動の禁止」を言われた日には、
もはや誰にも、どこにも、頼れなくなってしまいました。。。
 
子供をしつけてくれる人も、もはや周りにはいません。
子供に言うことを聞いてもらえないと、ときに声を荒げてしまったり。
(誰かが近くにいてくれるだけでも違うといつも思います。)
結果、どうしても、YouTube頼みの子育てになってしまったり・・・。

そんな中で、保育園預かり保育病児保育一時保育など
都会の核家族ファミリーにとっては、まさに生命線なのです。
なお、実は台東区では、病児保育を行ってくれる区の施設がないのですが、それはまた別途記事にしたいと思います。

そのような状況でですね。引用記事に戻りますが、
育休退園、すなわち親が育休で家にいるのだから、子供は保育園に行かなくてもいいだろう⇒退園
というのは、非常に酷だということをどうしたら、理解していただけるのでしょうかね・・・。

今回は私自身の経験に寄せて書きすぎてしまいましたが、
ぜひ、皆様のご経験やご意見、お寄せいただたら幸いです。

弁護士・台東区政対策委員(日本維新の会)
木村 さちこ


 

 


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