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文房具【接着剤】の英単語・雑学の紹介|接着の意味・化学も解説

きむっちです。

意外かもしれないですが、

わたしたちが食品として食べる
パンケーキ🥞やチョコレート🍫などでも
接着剤の原理が使われていたりするんですよ。

そんな接着剤の歴史や化学について知りたくないですか?

接着剤は化学の要素がしっかり含まれてできた文房具なんですよ。

今回の記事では
文房具の「接着剤」についての
英単語・雑学を解説していきます。

併せて、
最近の接着剤についても簡単に紹介しますね。

この記事を読むことで
接着剤の歴史と化学について知ることができますよ。

化学のことを忘れてしまったという方にとっても
おすすめの内容となっています。

【この記事を読んでいただく前に】

この記事を読んでいただく前に
文房具の【のり】を知っておくと
さらに面白く読むことができますよ。

文房具の【のり】の記事はこちら

ふせんについてはこちら
ふせんにも接着剤が使われているんですよ。


接着とは?

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まず、
「接着(せっちゃく)」の意味について
解説していきますね。

接着は
次のように定義されています。

「接着剤を媒介とし、
化学的もしくは物理的な力または
その両者によってふたつの面が結合した状態」

ISO : 国際標準化機構

わたしたちが見ているものは
平らなようでも実際にはわずかにギザギザしています。

目で見てもわからないくらいのギザギザなんですよ。

実際、わたしたちが目で見える大きさの限界は0.2mmくらいと言われていますが、
それよりもさらに小さい大きさで隙間があるんですね。

なので、平らに見えるものでも
わずかにわずかな隙間があるわけなんですね。

接着剤を使うことで
その隙間に密着するようになって、
くっつけることができるように
なるわけなんですね。

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わたしたちの目で見えない大きさで
接着が起こっていて、面白いもんですね。

接着剤の歴史

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【接着剤はアスファルトから始まった】

意外かもしれないですが、
大昔から「くっつける」という行為がされていたんですよ。

それも、今から12000年前のこと。

すごく古くからあったわけなんですね。

当時使われていた代表的なものは
天然アスファルトだったんですよ。

ここで、
アスファルトというのは、
石油の油分などが地熱などによって蒸発し、
その残留物が化学変化によって出来上がったもの
のことを指しているんですよ。

このくっつく性質を利用して
大昔は石と棒をくっつけて
槍などが作られていた
んですよ。

アスファルトと言えば
私たちの生活だと道路でも使われていますね。

今使われているのは
ほとんどが合成のものですが、
大昔からもアスファルトがあったと思うと、
アスファルトの歴史の深さを感じるところです。

【天然アスファルトの利用は
 メソポタミア文明から本格化】

天然アスファルトは
紀元前3800年頃の古代メソポタミア文明から始まりました。

当時は文明も発展していなかったことから、
天然アスファルトが多く存在する時代だったんですね。

紀元前2700年頃の壁画では
貝殻や宝石を天然アスファルトで接着した
「ウルのスタンダード」が作られたとされているんですよ。

【「のり」も同じように
 くっつけるものとして使われていた】

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「のり」の記事でも書きましたが、
「のり」もくっつけるために幅広く使われていました。

主に狩猟が盛んだった
ヨーロッパなどで作られていたんですよ。

狩猟(しゅりょう)民族が主体のヨーロッパでは、
にかわ」が主に使われていました。

ここで、
にかわ」というのは、
動物の皮や骨をお湯で煮てできる、
粘り気のある液体を乾燥させてできたもんなんですよ。

【合成接着剤は100年前から始まった】

ここからは
合成接着剤について書いていきますね。

合成接着剤が作られ始めたのは
今から100年ほど前の19~20世紀頃になります。

石油を原料としていろんなものが
人工的に合成されるようになりました。

その1つがプラスチックなんですね。

この始まりがベークライト(bakelite)とも呼ばれています。

米国人ベークランド(L.H.Baekeland)が発明したことから
「ベークライト」と名付けられたんですよ。

ベークライトのことについては
後々に説明しますね。

ベークライトが熱で固まることから、
接着剤としても使われるようになった
んですよ。

ベークライトがきっかけとなって
後にいろんな樹脂ができるようになりました。

現在では
これらが応用されて
金属同士、木材の接着など
幅広いことで使われているんですよ。

ベークライトができたからこそ、
わたしたちは当たり前のように接着剤が使えているってわけなんですね。

接着剤の英単語

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ここからは
接着剤の英単語について解説していきますね。

接着剤は
英語で”adhesive"です。

日本語ぽく読むと
「アドヘッシブ」になります。

”adhesive"は
形容詞で「粘着性の」という意味で
使われることもありますよ。

この単語は
動詞”adhere”から変形した単語なんですね。

【adhereの語源】

ここからは
”adhere”の語源について解説していきますね。

”adhere”の語源は
中期フランス語のadherer(付着する)から変化したと
言われています。

”adhere"の単語をわけると
ad-(~の方向へ)-here(くっつく)となります。

つまり、何かに向けてくっつけること
意味合いがあるんですよ。

【adhesiveの英英の意味】

ネットの英英辞典では、
”adhesive”は次のように表されています。

a substance such as glue that you use to stick two things together
「のりのようなもので、二つのものをくっつけるときに使われる」

引用元:adhesive(ロングマン英英辞典)

最近の接着剤の紹介
-色付きで量も調節できる-

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接着剤と言えば、
次のような悩みがなかったですか?

「接着剤は透明だから、
 どこに付けたのか分からなくなる」

このような悩みを解決したのが、
コクヨから出たレッドテックなんですね。

この接着剤を使うことで
接着剤に色が付いていることから
接着しやすくなりました。

さらに
ボタンを押すことで
接着剤の量を調整できるので、
ムダをなくすこともできるんですよ。

<コクヨ 瞬間接着剤 レッドテック ゼリー状 3g>


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引用元:Amazon

接着剤とのりの違い

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ここで、
接着剤とのりの違いについて
解説していきますね。

接着剤は
「のり」も含めて幅広く使われるんですね。

なので、
「のり」だって、実は接着剤の一部なんですよ。

一方で、
「のり」は
「にかわ」から生まれたモノなんですね。

なので、
「のり」は限定的なものになるんですよ。

図にすると次のようになります。

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ベークライトとは?


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ここからは
ベークライトについて書いていきますね。

ここからは
化学のことに入っていきます。

ベークライトのような特徴を
活かした食品も紹介していますよ。

「こんなところでも接着の技術が使われているのか」と
思って読んでいただけたら嬉しいです。

【ベークライトの化学】

約100年前(1900年頃)には
フェノールホルムアルデヒドが反応させてできる樹脂状の物質を発見し、のちにベークライト(フェノール樹脂)と名付けて工業化されたんですよ。

フェノールとホルムアルデヒドを
重合反応させることになります。

熱をかけることで
重合反応が加速することになります。

この熱重合によって
さらにヒドロキシル基の縮合反応などが起こることになるんですね。

そして、反応したものが硬くなり、樹脂になるわけなんですね。
熱を加えることで固まるものを
熱硬化性樹脂(ねつこうかせいじゅし)と言います。


フェノールとホルムアルデヒドから
ベークライト(フェノール樹脂)を合成するときの化学反応はこちら

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引用元:一般社団法人日本化学品輸出入協会 主催セミナー
    化学産業入門(Ⅰ)
    第一部 世界史を変えた化学物質
    ~フェノールと
     プラスチック時代の幕開け~
    (2015年5月19日)

    *昔のセミナー資料から抜粋

ベークライトの性質は
いろんな食品にも使われている

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少しがっつり勉強ぽい内容になったので、
もう少し日常生活で身近な食材を例に挙げて
熱硬化性樹脂について解説していきますね。

【パンケーキ🥞も熱硬化性樹脂】

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熱硬化性樹脂について
もう少しわかりやすい例を挙げていきますね。

流行りのパンケーキ🥞を食べたことありませんか?

実は
パンケーキ熱硬化性樹脂なんですよ。

パンケーキを焼く前は液体状ですが、
焼くことで固まってケーキの形になりますよね。

そして、冷えてもケーキの形のままで残っています
一回固まってしまうと化学結合が崩れなくなるからなんですね。

パンケーキだって
熱硬化性樹脂の性質が使われているんですね。

接着剤以外にも
化学がいろいろ使われていて面白いですね。

熱を加えると
柔らかくなる樹脂もあるの?

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そうなると、
こんな疑問が出てくるかもしれませんね。

「熱を加えることで
 柔らかくなる樹脂はあるの?」

実はあります。

熱を加えて柔らかくなる樹脂の1つとして
チョコレート🍫があります。

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チョコレートは
冷やすと硬くなって、口の中に入れると溶けますよね。

このようなものを
熱可塑性樹脂(ねつかそせいじゅし)と呼ぶんですよ。

接着剤でも
熱可塑性樹脂が使われていることがあるんですよ。

プラスチックとしては
熱可塑性樹脂が使われることが多いんですよ。

最後に

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紀元前の古い頃から使われていた接着剤。

化学の発展があったからこそ、
接着剤の機能が研究され、使いやすいものになっているんですね。

そして、接着剤そのものに着色されているということから、
接着剤がさらに発展してきていることがわかります。

接着剤は
付箋(ふせん)などにも使われていて、
これからの接着剤の可能性も感じるところです。

僕自身が昔参加したセミナーの資料も
この記事に接着できました笑

よりよい記事を作るためにも
いろいろくっつけることを取り入れていきたいところです。

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最後までお読みいただきありがとうございます。

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<きむっちの自己紹介の記事はこちら>





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