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文房具【エンピツ】の英単語・漢字・雑学|化学の豆知識も!

きむっちです。

今回の記事では
エンピツの英単語・漢字・特徴について
紹介していきます。

前回も
エンピツの英単語を紹介しました。
しかし、そのときにはパソコンが修理中だったから、
あまり丁寧に書けなかったんです。

今回は化学のことも少し深堀りしてしまいました。

この記事を読むことで
エンピツに対する知識を
深めることができますよ。

エンピツの歴史

【エンピツは黒鉛(こくえん)が
 見つかったことが始まり】

エンピツの始まりは
今から約450年前にまで遡ります。

1560代になると、
イギリスの北感バーランドにあるボローデル鉱山で
良質の黒鉛(こくえん)が発見されました。

黒鉛のなめらかな性質が注目されていて、
細長く切り、にぎりの部分をヒモで蒔いたり、
木で挟んだりして筆記具として使われていました。

1565年頃には、
木や金属でできた丸い筒状の先端に黒鉛の小さな塊を詰めたものを
筆記具として使っていたと言われています。

【黒鉛がなくなることで
 エンピツの作り方が開発された】

ボローデル鉱山の鉱山がなくなると、
自分たちでエンピツを作ろうという動きが強くなりました。

1760年頃にドイツ人が
黒鉛の粉を硫黄などで固めた芯を作ったのですが、
書き心地があまりよくなかったと言われています。

1795年になると
フランス人が硫黄の代わりに粘土を黒鉛に混ぜて、
焼き固めて芯を作ることに挑戦されることに。

これにいろいろな成分の比率を変えることで、
エンピツの真の硬さが変化することが確認されました。

今でも、基本的にはこの方法で
エンピツの芯がつくられているんですよ。

【えんぴつ軸の歴史】

黒鉛だけでエンピツとして使っていた時には、
細く削った黒鉛の塊を糸で木の板で挟んだりして使っていました。

その後、
細長い木に四角い溝を切り、
四角く削った黒鉛を入れて木で蓋(ふた)をして、
それから丸く削る方法で今の形の基礎ができたんですよ。

19世紀後半には、
丸い芯を丸く削った軸板で挟む現代の方法を
アメリカのエンピツ創業者が開発しました。

【日本でのエンピツの始まりは明治時代】

世界的にはエンピツは古くから
使われていたことがわかりますよね。

ここで、
日本のエンピツの始まりはさらに遅く、
明治維新後と言われています。

江戸時代には
徳川幕府でもエンピツが使われていたとされますが、
エンピツが広く使われ始めたのが明治に入ってからと考えられています。

明治時代になり、
新しい国づくりのなかで、
日本としてヨーロッパやアメリカの仕組みなどを
意欲的に取り入れたい気持ちが高まりました。

これによって、
青少年が平等に学習する教育の仕組みが
取り入れられるようになったんですよ。

エンピツが入ってくるまでは
日本では筆を使った学習がメインでした。

そのため、筆算するときには
不便と思われていたんですよ。

日本では
明治6年に初めてエンピツが作られたと
言われているくらい。

海外からエンピツの文化が伝わって、
今の時代でも日本でエンピツが愛されている文房具の1つですよね。

エンピツの漢字

エンピツは
漢字で「鉛筆」と書きます。

漢字をそのまま読み解くと
「鉛を使って書く」ってことになりますよ。

鉛筆には
成分として「鉛”lead”」が含まれていませんが、
なぜか「鉛」の漢字が含まれています。

ここで、
以前雑記草さんからいただいた質問に答えていきたいと思います。

鉛筆の芯は鉛ではないのに、なぜ「lead」と言われるのでしょう。

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この質問に答えるために、
鉛筆の元となっている黒鉛(こくえん)のことについて遡っていきますね。

黒鉛について深堀り

黒鉛というのは、ニックネームにあたるんですね。
正式には「石墨(graphite)」と呼ばれます。

ここからは
人造黒鉛について少し触れていきますね。

人造黒鉛は
原料となる石炭コークスを粉状に砕きます。
粒子の大きさを整えて、いろいろな工程を経て
2700~3000℃の高温度で焼くことで完成することができます。

黒鉛には「鉛」が含まれていない

ここで、先ほども伝えたのですが、黒鉛には鉛が含まれていません。

実際、黒鉛の燃焼反応でも鉛(Pb)の元素記号が出てこないくらいです。
黒鉛を空気中で燃焼することで二酸化炭素になるんですね。

[黒鉛の燃焼反応]
C(黒鉛) + O2 → CO2

昔は黒鉛に鉛が含まれていると考えられていた

ここからは少し意外な展開になるのですが、
実は自然に取れる黒鉛には「鉛」が含まれていると考えられていました。

しかし、実際に黒鉛の元素を分析すると鉛は含まれていません。
さっきの化学式の中に鉛(Pb)が含まれていないことからも、黒鉛は炭素が主な成分ってことが明らかですよね。

「鉛」は危険な化学物質

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ここから少し横道に逸れていきますが、、

鉛を体の中に取り入れてしまうと、人間の酵素の働きを悪くしてしまいます。鉛は毒性が高い化学物質の1つだから、鉛に対する規制がいろいろされていたりします。

少しややこしいところになりますが、鉛が含まれているとヨーロッパの電気・電子部品の危険物質の規制(RoHS規制)にひっかかることがあるくらいです。

RoHS:Restriction of Hazardous Substances Directive
   (危険物質に関する制限令)

学校生活の中ではんだ(半田)着けをしたことありませんか?
図工の授業の中で1回はやったことがあるかもしれませんね。

昔は鉛を多く含んでいたはんだが使われていましたが、RoHS規制をクリアするために今では鉛フリーのはんだが多く使われています。

エンピツに「鉛」が含まれていなくても
 エンピツは体によくない

ここまで読んでいただくと、
エンピツ自体に鉛が含まれていないことから、
エンピツが安全と思ってしまうかもしれませんね。

しかし、エンピツ自体に
汚いゴミや汚いばい菌が付いていることもあります。

なので、エンピツを舐めないように気を付けましょう。

エンピツの英単語

エンピツは
英語で”pencil"です。

日本語ぽく読むと
「ペンシル」です。

この”pencil”は
日本での省略で使われている英語なんですね。

正式な英語は、
wood cased pencil"で、
木で包まれたエンピツ」という意味なんですね。

”pencil"の語源は「ペラシウム(しっぽ)」という意味です。
初期のエンピツでは、金属の鉛の棒を毛で包んだ筆記具の形が
しっぽ(尻尾)に似ていたところから名づけられ、定着したとされています。

そういったことから
”lead pencil(リード ペンシル)」とも呼ばれていました。

ネットの英英辞典では、
”pencil”は次のように表されています。

an instrument that you use for writing or drawing, consisting of a wooden stick with a thin piece of a black or coloured substance in the middle

「書いたり描いたりするときに使う道具で、中心部に黒もしくは色づけられた物質の細い部品がある木製の棒でできている」

引用元:pencil(ロングマン英英辞典)

最後に

エンピツには鉛(lead)が含まれていないのに、
鉛が含まれているってことで今でも日本語のエンピツの漢字が「鉛筆」ってことを考えると、「鉛」という言葉から生まれた文房具と言えますね。

英語の”pencil”でも「鉛」の意味合いが残っていることから、日本語だけでなく世界でも「鉛」で統一されていて面白いですね。

書くための文房具はその他にもいろいろあるんですよ。
こちらの記事を参考にしてくださいね。


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