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映画#140『ゴーストバスターズ』

『ゴーストバスターズ』(”Ghostbusters”)

監督:アイヴァン・ライトマン
出演:ビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、シガニー・ウィーバー、リック・モラニス、他
主題歌:レイ・パーカー・ジュニア『ゴーストバスターズ』
配給:コロンビア・ピクチャーズ
公開:1984年6月8日(米国)12月2日(日本)
上映時間:105分
製作国:アメリカ合衆国

Wikipediaより引用

【あらすじ】
ピーター、レイモンド、イーガンの科学者3人組が結成したオバケ撃退部隊"ゴーストバスターズ"。派手な宣伝のおかげで3人が一躍人気者になった頃、ニューヨークでは"門の神ズール"と"鍵の神ビンツ"が出会おうとしていた。2つの神が人間の体を借りて結合した時、世界は悪魔の支配下におかれてしまう。おまけにゴースト貯蔵庫から無数のオバケが解放され、街はいよいよ大混乱に。世界の危機を救うため、"ゴーストバスターズ"がついに立ち上がった・・・。

Filmarksより抜粋

画像出典:映画.com


周知の通り、ハリウッドにとって80年代とはまさに黄金期である。現代において所謂「不朽の名作」と呼ばれる作品たちのほとんどがここの時代から生まれ出ているからだ。今作『ゴーストバスターズ』もその例に漏れず、後世まで語り継がれるべき名作として現代まで伝わっている。サイコーのメンバー達と共にゴースト退治へ。エビバディ・セイ・「GHOST BUSTERS!!!!!」


映画という枠組みを超え、1つのポップカルチャーとして80年代を彩るに至った今作。その大きな理由の1つとして「アクション×コメディ×ホラー」という前代未聞のジャンルを有しているということが挙げられる。

ごっちゃ混ぜと言われればそうなのだが、決して散らかっていないのも特徴的。それらが全て調和して、軽いノリではあるが非常に完成度の高い作品に仕上がっている。

極めつけはあの耳によく残るテーマソング。やはり「誰もが一度は聴いたことのある曲」といった肩書きを持っているのは強い。今作の成功を機に続編やリブート、後日譚など数多くの派生作品が制作されることとなったが、やはりこのテーマソングは外せない。これが流れなきゃ、最早その作品は『ゴーストバスターズ』ではないと断言してもいいだろう。


ストーリーの軽快さ・ポップさという観点に於いて、「主人公ら3人組のいい加減さ」や「設定の雑味」は強い役割を果たしている。幽霊という実態のないものを捕獲する装置、などというノーベル賞確定演出の奇跡のマシーンを作り上げゴーストバスターズを結成した3人組ではあるが、その実はいい加減な研究により大学に追い出されてしまった可哀想なヤツらなのである。

ここで普通は「食い扶持がなくなったやべぇ!!といった具合に焦るところなのだろうが、彼らは全財産をはたき多額の借金とローンを組んでゴーストバスターズの本部を設立、そしてなけなしの残額で豪遊をするなどという暴挙に打って出ている。

もしこれがコメディじゃなったら、彼らの人生はお先真っ暗状態だったことだろう。まぁ最終的にはゴーストバスターズで富と名声を得ているのだから結果オーライなのだが、この危なっかしさから生まれるクスリとくるようなおちゃらけた感じは、まさしく今作にしか持ち得ない味わいだと言えるだろう。

そもそもマシーンがどういう仕組みなのか、実体のないものをどうやって物理的に捕獲することができるのか、そういった説明が一切されないまま物語が進んでいくのもまた今作独自の特徴だと言える。

所謂「考えるな、感じろ」ってやつだろうか。いやしかし、ここまでライトな雰囲気とマッチした作品もそうそうないだろう。特に重苦しいメッセージ性なんてものはないのにも関わらず「永遠に語り継がれるべき名作」と銘打たれるのも頷ける。


時々、80年代で10代を生きてみたかったなと思う時がある。こんなにもポップカルチャーに富んだ時代は後にも先にも無いだろう。数多くの歴史的文化が大量に生まれたこの時代で、豊富すぎるといっても過言ではないカルチャーたちを一身に浴びることができたらどれ程幸せか………と、80’の映画を観ているとつくづく思うわけである。

人は死んだら、前世でやり残したことを全うすべく再び人間に生まれ変わると言う。来世は鳩に生まれ変わって悠々自適に過ごすのが私の願望なのだが、もし人間に生まれ変われるのならば是非とも70年代あたり(できればアメリカ)に生まれて80年代を全身全霊で楽しみたく思う。神様、どうかお願い致します(?)

それではまた、次の映画にて。
(最近サボりすぎたんで更新頻度上げていきます。よしなに。)

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