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人類とは 6/20 今日の学び

 NHKのホモ・フロレシエンシスのDVDを見た。とても好奇心をそそる面白いDVDだったが、一番印象深かったのはチンパンジーと人間の脳の違いの話だ。


 チンパンジーは瞬間記憶が優れている。それは木を見上げたときにどこの実が熟しているのか、どこに自分より強い個体がいるか記憶しておかなければならないため発達したと映像中で語られていた。つまり、チンパンジーには「今ここ」「現在」を生きる能力が長けていると言える。この瞬間記憶は一般的に人間は持ち合わせていない。特に私は情報処理能力やワーキングメモリが低いため、とてもそんな能力はない。

 その代わり、人間には人間の発達した能力がある。それは、想像したり、イメージをしたり、感情を生み出す能力だ。人間は将来の不安を持つ。不安を持つからこそ対策する。苦しみながらも現在を抱えて生きる。今を生きるチンパンジーにはないものだ。


 最近の世の中はグローバル化と科学の発展でせわしなく、感情を切り捨て、頭で考え、構造的に行動することが求められる世の中になっている。

 まだ20年くらいしか生きていない私は社会とはそういうもので、論理で生きることが正しいと思っていた。だからもっと論理的に感覚を感じ、論理的に行動したいと思っていた。私のすべてを管理したいと思っていた。しかし現実はそうはいかないもので、すべてを管理することなど不可能だ。


 しかし今日のDVDを見て、すべてを管理したくてもできない感情を持つのが人間で、矛盾を感じながら生きるのが人間という生物として正当な形であり、優秀なのだと感じた。それが人間としての持ち味なのだと実感した。


 今まで、世界はオープンワールドで、固定的な「これが良い」「悪い」というものはないと言葉としてわかってはいた。でも私の心が理想とするものは変わらなかった。感覚的にはわかることができなかった。


 また少し、心のわだかまりが溶けた気がした。


 こうやって人間は成長していくんだ。自分のペースで、少しづつ生きていこう。

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