美乃 / Yoshino

26歳、正社員、彼氏あり。主人公は私じゃなかったけど、ハッピーエンドは私のもの。

美乃 / Yoshino

26歳、正社員、彼氏あり。主人公は私じゃなかったけど、ハッピーエンドは私のもの。

最近の記事

悲しい夜が明けたとき

去年の夏は暑かった。 半袖のTシャツを4枚は新調したし、エアコンも扇風機もフル稼働していたから電気代も結構かかった。 今まで作ったことのないタコライスを作ってみたり、あんまり得意じゃないポテサラも初めて作った。 いろんなお酒も飲んで、ほとんど毎日酔っぱらって。 暑くて、楽しい夏だったと今でも思う。 恋人と別れた。 あの、可愛い年下の恋人と。 もう、3か月も前になる。 悲しい夜をともに明かした恋人は、もう私の隣にはいない。 玄関のドアを全開にしてゴミ出しに行っ

    • 私も彼も女心がわかってない

      恋人の元カノに、嫉妬なんかしないと思っていた。 でも、全然無理。マジで無理。恋人の元カノが普通にめちゃめちゃ可愛すぎてほんとうに無理すぎる。 勝手に元カノの写真を見せてきて、(しかもご丁寧に可愛い元カノと、元元カノまで見せてきた)今好きなのは君だよと言われても、信じられん。 私の恋人は4つ下のかわいいかわいい男の子で、だからその元カノたちはまあもれなく全員若く幼く可愛くて、分かっていたけれど、若いっていいなと思ってしまった なんか皆キラキラしていた。 可愛かった。

      • 君が大人になって思い出すのはわたしじゃないかな

        マッチングアプリで一人の青年と出会った。 彼はまだ学生で、年は私よりも4つ下。なんなら早生まれなので今現在は5つ下。年齢が一番大きな要因であることは間違いないけれど、とても幼い男の子、それが最初の印象だった。 夏休み中で暇だという彼とは、よく電話をした。 「今日通話できる?」 電話ではなく通話と言う彼に、なんだかとっても現代っ子っぽさを感じた。 夜に、たまに電話をするだけ。 たったそれだけの関係だけど、その電話がとっても楽しかった。 恋愛の話、学校の話、留学の話

        • 愛されたかった女

          恋人と別れた。 あんなに大騒ぎして、運命だ、奇跡だと燥いだ恋はあっけなく終わった。 私が終わらせてしまった。 運命なんて、誰が言い始めたんだバカヤロー。 彼と付き合っていた期間は長い人生のほんの数ヶ月で会ったのも数え切れるくらい。電話は確か6回で、そのうちの2回は別れ話だった。 デートの度に高速で2時間の距離を運転し、デート中も私が運転した。 食事代は割り勘。 デートコースだって私が決めた。 最初はそれでも良かったし、好きだったから、私のことを好きになってくれ

        悲しい夜が明けたとき

          一生離さないよっていうオマジナイ

          これまでの人生でまともな恋人がいなかった私が、今年、初恋の男の子と念願のお付き合いを始めた。 白い肌に、かわいい垂れ目。色素の薄い黒髪に、度数のきつい眼鏡をかけた彼は私の青春そのもので理想の恋人のはずだった。 地元を離れ、県外の大学に行った彼は女友達なんか殆どいないし仕事帰りはまっすぐ家に帰ってゲーム三昧だから浮気の心配なんかまるでない。 休みの日は家にいるか、いつもの仲良しメンバーで集まってドライブしたりキャンプに行ったり。 職場も若い女性はいないみたいだし、そもそ

          一生離さないよっていうオマジナイ

          9年越しの恋人

          恋人ができた。 中学生の時に片思いをしていて、卒業間近のバレンタインデーに手作りチョコレートを渡して告白し、ごめんと振られた彼が、私の恋人になった。 去年の夏に私から連絡を取って、年末から月に1回ずつ会って、そして今年のバレンタインデーに私から9年ぶりの愛を伝えた。 最初は、大人になった彼の姿を見てみたかったのもあるし、大人になって化粧もファッションもそれなりになった私なら、もしかしてがあるかもしれない、あったらいいなと思っていた。 もしくはまた振られたとしても、この

          9年越しの恋人

          脈がないならAEDでも持ってこい

          恋の話をしよう。 もう何年も恋人が出来ず、それでいて脳味噌で恋をして、結婚願望も年々薄くなっている私の、たった一つの恋の話。 ことの始まりは中学時代まで遡る。 当時同じクラスの男の子が好きだった私は、友達とその彼氏に協力してもらって相手の連絡先をゲットし、ほぼ毎日メールをしていた。 彼とは、学校で全く話さないわけではないけど、気軽に話せるわけではないような「友達の友達」みたいな距離感だったように思う。 (好きだからとかではなく元々そんなに仲が良くなかった。悪くもなか

          脈がないならAEDでも持ってこい

          夫婦別姓について思うこと

          結婚に関心がないと言っておきながら、ここ最近の文章は結婚や恋愛にまつわることばかりだなと鼻から笑いが溢れる。 が、今日も元気に結婚について持論を述べたいと思い、冬用タイヤの交換を待ちがならnoteのアプリを開いた。 ここ数年ほど(本当はもっと前からあったかもしれないが)、夫婦別姓についての話題が増えたように感じる。 まだまだ紙媒体で判子での承認を求められる島国日本では、結婚の際、主に女性が男性の姓に切り替える。もちろん女性姓になる場合もあるだろう。 これは、家族として

          夫婦別姓について思うこと

          マイ・ベスト・フレンド

          私は父親ととても仲が良い。 父と娘というよりも、その関係性は友人に近い。 私は父のことが大好きである。 私の父は、適度に家庭を顧みずに仕事に打ち込み、暇な時は子供たちとわーわー遊び、全力で酒とパチンコ(最近は殆どやらなくなったらしい)を楽しんでいる子供みたいな人だ。 50半ばではあるが、普段の精神年齢は25歳くらいだと思う。多分心は同い年。 出張や単身赴任も多い仕事のため、父と共に暮らした記憶は多くはない。 ただ、家にいる時は一緒にカードゲームもしたしオセロもした

          マイ・ベスト・フレンド

          学んだこと全部仕事にしなきゃいけないのかよ

          最近日々が常に愚痴っぽい。 マイナス思考のネガティブ人間になっている気がするけど、上がることがないのだから仕方ない。 ブランコでも、前にぐいっと進む爽快感があるように、後ろに引っ張られる助走もある。 いま多分、助走のタイミングなのだと思って堪えるしかない。いつまで? 第二新卒として転職活動をしていると、よく聞かれるのが学生時代頑張ったことなのだが私はこれが毎回心に引っかかる。 というのも、私は高校時代、とてつもなくやりたい事があってどうしてもそれを学びたくてそれを学

          学んだこと全部仕事にしなきゃいけないのかよ

          Don't worry. Me too.

          新卒2年目、24歳、地方の私立大学を卒業した私の転職活動は困難を極めている。 今日はウェブ面接があった。 一時間ほど、堅苦しくなくざっくばらんな質問会といった雰囲気だったが、なんか、多分、よくなかった。 緊張していたからとか、ウェブ面接が初めてだったからとか色々な理由はあるけれど企業に気圧されて、言ってることがしっちゃかめっちゃかだった。 猛省中だ。 そもそも転職を考え始めたきっかけは、土日休みのない今の仕事に嫌気がさしたからである。 労働形態に関しては内定を貰っ

          Don't worry. Me too.

          珈琲に合うお酒を知らないまま生きてきた

          別にお勉強が出来なかったわけでもないけど、私はかなり無知な方だと思う。 幼い頃は知的好奇心が旺盛なおてんば娘で、あれこれ興味を持っては中途半端に色々とやってきた。 ピアノはちっとも弾けないのに10年も習ったし、テニスは某王子様漫画に嵌ってから2回くらいちびっ子レッスンに通った。 バンドに嵌ってはギターを買い、美に目覚めては化粧品を買い漁って肌を荒らした。 海外に興味を持ってからは英語、フランス語、韓国語、中国語となんとなくお洒落そうな外国語に手を出してみた。 ま

          珈琲に合うお酒を知らないまま生きてきた