好きなこと「だけ」で生きることの難しさ
コロナ以降、仕事が減った。
ここ2年ほどは企業研修中心で、その中でも対面のプレゼンテーションを中心に教えていた。
避けなければいけない「3密」の思いっきりど真ん中の仕事である。
事態がこうなってしまっては、当面は仕方がない。
問題は別のところにある。
そんな事態になって、誰に対して何をしたらいいか、わからなくなってしまったのだ。
好きなこと、得意なことにフォーカスし、そのほかのことを疎かにしていたツケが回ったともいえる。
だが、そうしてきたことには理由もある。
今の仕事をやるようになったのは、さかのぼれば、会社勤めの時に調子を崩したこと。
その原因が「他者評価をとても気にして生きていること」と、「自分らしくありたいという本音」との間で心がねじ切れてしまったためだと認識したこと。
自分が独立に向いているとは思わなかったけど、会社にいては一向によくならなかったから(会社のせいではない)、会社を辞めた。
ストレスのタネを出来るだけ排除し、なるべく好きなこと、得意なことを中心に仕事を組むことで、心のバランスを回復しようとした。
病根の認識が間違っていたとは今でも思わない。
独立当初は本当に何も基盤がなかったので、地道にBtoCのセミナーを開いて、告知もして、人を集めていた。
そこからつながったBtoBのお仕事もあった。
そういうご縁を少しずつ重ね、そこから研修会社さんとの取引にもつながり、5年間、やってこれた。
だが自分は、本来、地道な営業やマーケティング、新しい商品などを戦略的に仕掛けていくことなどが得意ではない。
最近は、すっかり、研修会社の方に案件開拓をお任せしてしまっていた。
もちろん、研修会社の方に対しては誠意を尽くしてきたつもりだし、要望には全力で応えてきたつもりだ。
自分は、好きなこと、得意なことでそれに報いようと、苦手なことは極力排除してきた。
今、それでは立ち行かなくなった、ということ。
ここ一か月ほど、悶々としていたのだが、ここにきてようやく事態が整理できて(遅いなあ・・・)、これまでの自分も正当化できたことだし(笑)、腹も括れてきた。
さてこれから、こんどはマーケットのほうをちゃんと向いて、謙虚に、打ち手を考えて実行していこうと思う。
これまで得た知見とご恩を、社会に還元していかなくては、もったいない。
好きなことをして生きていく事はできるが、好きなことだけではむずかしい。
がんばろう。
写真は庭に咲いたユリ。
大輪です。
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