テレビの欺瞞と環境問題

アナウンサーが「環境問題って深刻ですね・・・」と顰めっ面で述べたあとに、CMが始まった。服やお菓子のCMだ。いや、待ってくれ。

服は流行に合わせて大量に生産され、大量に廃棄される。その作成と焼却に伴ってとんでもない量のCO2の排出と水の消費がある。
また、多くのお菓子は植物性脂を含んでいるのだが、これは実際にはパーム油というもので、ヤシの木から採れる。このヤシの木を植える場所を作るために多くの原生林が破壊されている。

だから綺麗な服や美味なお菓子は手放しに喜べるものではない。にも関わらず、環境問題について訴えるメディアとメディアの間に、環境を悪化させるかもしれないそのような商品の宣伝が挟まっている。これは笑うしかないだろう。

結局のところスポンサーがいなければメディアは成り立たない。スポンサーをスポンサーたらしめているものは金だ。その金を稼がせているのは、商品を買う消費者たる我々である。そして、そのCMを見ている我々である。

このような滑稽な事態になってしまったのは、私たちの怠慢であろう・・・

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