人間性の発見

犬を見て、鈴虫を見て、牛を見て、鮭を見て、ペンギンやオオワシを見て、シャチやカモノハシを見たとする。

それらには界・門・綱・目・科・属・種という属性があり、どれにも共通点はなさそうに見えるが、それでも「属性」があるとか「生きてる」とか「いずれ死ぬ」とか「地球のどこかにいる」とかの共通点を持っている。

もし、犬ばかりを見ていたら、見つけやすい共通点は「足が4本」とか「耳が2つ」とか「鼻が効く」とかの上部ばかりで、根本的な部分には気づけない。一見どれも違いそうなものばかりを集めるから上部を簡単に取り払って根底に至れる。

人間性は帰納法的に発見するのかもしれない。
職場には誰もが同僚だからたくさんの人間がいるのにも関わらず同僚としての面ばかりが見えて、プライベートな面には詳しくない、というのもおかしくはないだろう。

人種や性別や国籍や職業などがバラバラの人たちを集めると、案外、人間なら絶対にもつ人間性が見えてくるのかもしれない。

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