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流行病のような恋だった

一夏の恋と呼ばれるものが蔓延る中
私だけが永遠を探してる
強くなるまでに飲んだお酒を無駄にしないため
明ける夜を待つ前に眠りにつく

覚えのある香水とすれ違うとき
思い出すのが君でよかったと思う
いつも遅れる終電も
その日だけはピッタリに来る
寝過ごしてしまった日だって
久しぶりの感情を抱きしめて30分歩いた

もう二度と会いたくない人
もう二度と戻らない世界
握りしめた両手の力をゆっくりと緩めてみる
息を吸って吐く間に考えたことはもう考えない
そう教えてくれた人はきっと私の顔を覚えていないけど
野良猫は今夜もどこかで上手に息をしているんだろうな

未だ生きるのが下手くそな私は
友達に私の時間はすごく早いと教わった
寿命はまだ遠いらしい
弱音を吐いたら大好きだから大丈夫って言ってくれる友達がいる
携帯が震えたとき、君の名前が見える
両手に抱えた幸せを零さないようにゆっくり生きよう
猫みたいに細い道でも間違えずに歩くんだ

もうあんたの後ろ髪を追いかけない

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