私のお薦め本(1)[ロジカル・シンキング編]
おすすめ本記事執筆の背景
21年4月、私の所属する会社のTech Sales、技術系社員60名の新入社員向けに先輩社員としてメッセージを送らせていただく機会をいただきました。
色々とお話しましたが、読書が好きなので、Appendixとしておすすめの本をこれまでの読書経験から厳選して紹介しました。若い頃から読書習慣を持ち、ゆっくりでも読書を継続し続けることが、あとで役に立つと信じて疑わないからです。
今回のnoteの記事では、単なる選書リストに止まらず、各本をなぜお薦めするかについて、一言ずつ添えて、記事にしています。分量が多いので、4つのテーマに分けて、執筆します。
一つ目の記事は、ロジカル・シンキング編です。仕事は、多様なバッククラウンドを持つ他者との論理を軸に、正しく、短時間で、意思疎通をする必要があり、同スキルは早期に習得することが求められています。選書を参考に、気になった本を即ポチると良いと思います!
1.初心者向け書籍
ここでは読みやすさ、わかりやすさを軸に選書しています。就職活動中の学生から社会人1~2年目くらいの時期の読書にいかがでしょうか?
-『世界一やさしい問題解決の授業(渡辺健介著)』
[おすすめする理由]
中高生にもわかるような平易な言葉とイラストを駆使して、ロジカルシンキング・問題解決について紹介しています。ロジックツリーや、4象限のマトリクスなどを活用しながら、キャラクターたちが論理的に問題を解決します。短時間で、これらの基礎をザックリと体感し、「ロジカルシンキングは問題解決に役に立つ」ということを先ずは理解したい方におすすめです。
私自身も、新卒で所属した会社の入社前に当時の人事戦略部長から勧められて読みました。この手の読書に慣れていない方にもおすすめです。
-『ビジネスマンのための「発見力」養成講座(小宮一慶)』
[おすすめする理由]
本書は直接ロジカル・シンキングについて解説する本ではありませんがあえて掲載します。というのも、ロジカル・シンキングは問題解決のための手法ですが、その前段には問題の発見と、数ある問題の中から、そもそも解くべき問題は何か?を定める論点設定とSTEPがあるからです。
本書では問題発見力をセンスではなく、技術であるとし、具体的にどうしたら問題は発見できるのか?を平易な言葉、実例で説明していると記憶します。こちらも新卒入社前に読んだのですが、日頃なんとなく触れる情報への解像度を上げるのに役立っています。本書はその読みやすさから、この分野にリストアップしました。
2.個人的に一番のオススメ書籍。即実践可能、噛むほどに味が出ます。
ここでは読みやすさ、即実行可能なものを軸に選書しています。即実行可能とはいえ、一時的なスキルアップというよりは、実行するほどに、ビジネスパーソンの血となり骨となるような思考法が体得できます。
私自身まだまだ未成熟ですが、一緒に働く人と共通言語で語れると嬉しいなと思うオススメ書籍群です。
-『論点思考(内田和成)』
会議の際、無闇やたらに議論をしていませんか?このような状態では、いくら時間があっても、成果に結びつかないのではないでしょうか?
本書を読むと、数ある問いから、最も解くべき問い(論点)を定めて議論を開始することの重要性、論点設定の方法が理解できます。
論点思考を習熟したら、会議で費やす時間、思考や議論の労力を、お客様や自社のKGI/KPI達成に必要な本質的議論へと振り向け、良質な意思決定に寄与するものと考えます。
BCG出身の著者がわかりやすく解説している内容が、凡人の我々でも、十分実践可能な点から本ジャンルに含みました。
3.ロジカル・シンキング界の名著
ここで紹介する2冊は読みやすいかどうかでいうと、ちょっと難解。だけど、一生懸命考えながら読むことで、これらの思考法は脳内に蓄積されるでしょう。一流コンサルタントがコンサル1年目に読むような名著(友人の一流コンサルタント談)でわたしもしっかりと勉強してみたい!と考える方におすすめです。
-『考える技術・書く技術(バーバラ・ミント)』
ものごとをピラミッド・ストラクチャーで考えて、伝えることの重要性が理解できます。通読せず、冒頭1時間くらいを読むだけでも、読者は、労働市場で、より必要とされるビジネスパーソンへと進化するでしょう。下記のようないくつかの例え話は、ピラミッド・ストラクチャーの重要性を理解することを促します。書きっぷりを少々難解だと思うかもしれませんが、「なるほどたしかに、実践してみよう」と気にさせられます。是非本書の読破に挑戦ください!
-『ロジカル・シンキング(照屋華子)』
本書は、ロジカル・シンキングの話であり、それを礎としたロジカル・コミュニケーションの話です。冒頭その重要性に触れ、”誰でも必ず「論理的な伝え手」になれる”とし、そのための方法論を展開しています。
ここでは、何かを話す前の大前提として重要となる「メッセージ」の考え方について、冒頭1時間読むだけでも、やはりビジネスパーソンとして進化できることと思いますので軽く紹介します。
本書では、ロジカルな伝え手になるうえで重要なことをこのように説明しています。
また、メッセージとは、次の3つの要件を満たしているものだそうです。
プレゼンテーションをする際、上記視点が欠けていることはありませんか?本書では、ロジカルな伝え手になるうえで必要となる考え方、ピラミッド・ストラクチャーを使ったメッセージの作りかた、MECE、So What?/Why so?といった点検手法を紹介しています。こちらも、きちんと読むと労力がかかりますが、名著はやはり名著でした。おすすめです。
4.名著から難解さを取り除いた実践しやすい良書群
上記名著には読むのに少し時間がかかります。そこまで挑戦する時間や自信がない方向けに、下記書籍群をおすすめします。
-『1分で話せ(伊藤羊一)』
本書はピラミッド・ストラクチャーを土台とした、考える技術や伝える技術について、とにかくわかりやすさと実践可能さにこだわり構成されています。下記は商品紹介ページで本書が伝えている3つのことがらです。まさに『考える技術・書く技術』や『ロジカル・シンキング』で語られる内容です。上記名著は難解さがありますが、本書にはないです。この1冊があれば、これら名著のエッセンスを苦しい読書体験不要で体得できます。忙しいビジネスパーソンや読書経験があまりない方、つまり万人におすすめできます。
-『具体と抽象(細谷功)』
日本のマンホールの数は?などの問いに答える”フェルミ推定”を学習できる『地頭力を鍛える』で有名な方だと認識していましたが、今や、それを超える人気書籍が本書です。本書では、タイトルのとおり、”具体と抽象”という2つの概念について、四コマ漫画とシンプル図解で表現しています。
本書からは、思考や会話において、今どこのレイヤーの話なのか?、どこのレイヤーの話をすることが求められているのか?を考えたり、相手と意識を合わせること、各レイヤーをいききすることの重要性が読み取れました。ピラミッド・ストラクチャーも登場しており、ロジカル・シンキングの勉強に丁度よい読み物です。
-『ロジカルシンキング教室(グロービス)』
MECE、ロジックツリー、マトリックス、フロー図、3C、SWOTなど様々な思考法、フレームワークを紹介しています。それらの概念に短時間でひととおり触れられるという意味で手軽な点から紹介します。これ一冊で劇的に進化することはなくとも、軽く眺めてみて損はないはずです。
-おまけ:Kindle Unlimitedもおすすめ
上記リストから複数書籍が、Kindleの読み放題プログラムのKindle Unlimitedから読めるようです。
-おまけ:Kindle端末もおすすめ
スマホで本を読みついつい通知が気になり読書が止まる、お風呂で防水の端末で気兼ねなく読みたいという方はKindleの端末をおすすめします。読書しかできないゆえに読書がはかどります。
今後のアウトプットのための更なるモチベーションとなりますので、もしよろしければサポートをお願いします!!