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余韻と依存

ライブの余韻から、抜け出せずにいる。

その日は満月の前日で、すこし涼しくなった綺麗な夕日のライブで体を慣らし、まるい月が煌々と輝く暗転したステージの下でお目当てのバンドを待つ。

リハや声出しをしている音にゾワゾワする。ステージがじんわりと灯りを携え、音を鳴らすと同時に肌が泡立つ。あぁ、ライブはこんな感じだった、と一瞬懐かしい空気を思い出した。

一生に一度でいいから、この耳で生の声を聴いてみたかったアーティストの方。その想像を遥かに超えて、魔法みたいな夜だった。キラッキラで無敵だった。

その余韻が、思いの外心のとても奥深くまで染み込んでいるようで、自分を弱くも強くもする。

会場で音に触れてからの日々、生きていて初めて“音楽に依存する”という感覚を味わっている。

音楽はいつでもその人の人生に寄り添っていると素敵だなと思うけれど、会場で聴いたこの日の音と空気と思い出が、支えになりながらも、その思い出に縋っている自分に気づく。弱いところに触れてくる、経験したことない感覚。
それすらひっくるめて素敵なステージだった。

バタバタして精神的に埋もれそうな日々の中、いつだって胸を叩く音が聴こえている。忘れたくない人がいて、手を伸ばしたい先がある。そこに行くべき手段は、ちゃんとある。ちゃんと、気づけばそばにある。

そう思い出させてくれるような夜だった。
はあぁぁぁぁーーーーーーーロッキン最高!!!
また来年!!!!!!



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