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きくちよKG
2023年8月6日 15:06
子どもにとってはコーフンの夏休み突入も、十日も過ぎれば満喫ぐあいも冷めてきて、ヒマを持て余しだします。 あれはぼくが小2の頃、セミも鳴き疲れるそんな夏の午後のことでした。 毎日のように通った小学校プール開放もその日は休み。 昼にそうめんをすすり、「スイカは後で」とクギを刺されなどしながら、畳に後ろ手をついてひとり扇風機にあたっていました。 それでもこめかみで汗のしずくが次々とこそばゆ
2023年8月8日 13:12
その家は石段を三十段ばかり登ったところにあったので、荷物が多い日は気合がいります。 その日も、両手に積み上げて抱えてきた荷物をひとまず足元に置いて、いつものように門柱の呼び鈴を押しました。 門柱は古い石垣作り。隙間に積もったわずかな土から小輪が一つ覗いています。先週にはなかったのにと、はずんだ息をついでに吹きかけたりしていると、ふと視線を感じ、顔を上げました。 踏み石が続いた先の