The Alan Parsons Project “Eye in the Sky” (1982)

プログレのノウハウをポップなコンセプトアルバムへと昇華したアラン・パーソンズ・プロジェクトの最大のヒット曲で同名アルバムの表題曲。
ビルボード(Hot 100です、念のため)で最高3位を獲得しています。

深読みすれば管理社会を彷彿とさせる不気味な歌詞にもかかわらず、非の打ち所がない美しいメロディが光ります。
最初のサビが終わった後は曲の勢いだけでアートとポップのバランスを絶妙に保ちながら駆け抜けていくところもひとえに楽曲の良さによるものですね。

私が個人的にこの曲の要、心臓だと思っているのが2番(“Don’t say words you’re gonna regret…”)から加わるアコースティックギターです。
淡々としたキーボードやチュッチュっとしたギターの刻みが曲の重要モチーフなのは否定できませんが、ここでのアコギの入りはどこかノスタルジックで何度聴いても見事です。
(なおサビの後も自然にアコギも入ってきますが特に何も感じませんでした。笑)

前述の通りプログレ系のアーティスト(しかも80年代)なのでテクノロジーを駆使した凝ったアレンジが売りなのにも関わらず、いやそういう先入観があるからこそかもしれません。

アナログ時代とデジタル時代の狭間で試行錯誤を重ねた彼らだからこそ成し得た奇跡だと思います。

この記事が参加している募集

思い出の曲

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?