見出し画像

【子どものおうちdeリハ@公園】#13

”子どもと遊ぶ”が仕事の
小児の作業療法士ミキティです。
遊びに隠された7種類の感覚の秘密を
簡単にまとめています。

北の大地 札幌にもようやく気持ちの良い
時期がやってきました。

今回のテーマは『公園遊び』
この場所はそれぞれの子供の発達に
合わせて、色々な意味で
最高のパフォーマンスを引き出します。

今回のテーマ:小児訪問リハ②

# 13 小児訪問リハ②

1.どんなお子さんと外遊びしたの?

今回一緒に遊んでいるのはユウちゃん。
お歌や踊りが大好きな3歳の女の子。

ユウちゃんは「インフルエンザ脳症」

かわいい言葉がちょうど、始まった頃に
インフルエンザにかかりました。
それから言葉が上手に出なくなり、
体の動きもゆっくりになって
しまったとの事。

その時のお母さんの気持ちを
考えると今でも切なくなります。

でも、
この笑顔を見ると
そんな事は遠くの山の彼方へ
飛んでいきます。

そう、そしてこう思う。
「よし、ゆうちゃん、
今日もいっぱい遊ぼう!
遊びは体も心も成長させるから」と。


画像1

2.どんな事に注意してリハしてるの?

ユウちゃんは自分の体をコントロールするのが
ちょっと苦手です。
色んな興味がたくさん有って
どんどん挑戦したくなります。
感情表現が上手にできなくて
急に悲しくなったりします。

その為、こんな事を考えて
遊びの中にリハの要素を組み込みます。

◉体幹を鍛える遊びを行う
◉自分の手・足などのパーツを意識させる
◉動きがパターン化しているので、全身を使い
経験していない新しい動きを繰り返す
◉スケジュールを視覚教材を使って確認する
◉メリハリのある内容にする


画像2

3.実際にどんな事して遊んだの?

ユウちゃんは好奇心旺盛で
とっても頑張り屋さん。

こわごわと慎重に体を使って
山からゴロゴロ転がったり、
青空の下で
後ろから抱っこされて
大きく回転して声を出したり、
岩をよじ登ったり、
四つ這いで渡り歩いたり…

滑り台に挑戦した時は、
着地時にバランスを崩して
ゴツンとして泣くことも。

楽しくて笑うのはもちろん、
泣く事も大事な感情表現の一つ。

お気づきだとおもいますが、
これらは前庭感覚固有感覚の遊び。

ユウちゃんの体を
しっかり作る大切な動きです。

4.他にも公園ではこんな遊びができる

画像4

◉シーソー遊び
自分の体重を感じて
爪先で蹴り上げて空に浮き上がる。
手でしっかりバーを持ち、
左右に振り落とされないように
バランスをとる。

画像3

◉フラフープ遊び
フープを頭上⇄足元へくぐらせる事で
洋服を着る動きの習得になる

画像5

◉水遊び
海や川、お風呂やプールとは
またちょっと違う公園の水遊び。
手のひらで勢いのある水を
ズンと受け止めることで重みを感じる。
蛇口をひねる動作は
普段使わない手首の動きを引き出す。

5.まとめ

おうちの近くの公園の遊具。
”危険性がある”と撤去されたものも
ありますが、まだまだ楽しめるもの
が残っています。

ぜひご家族で一緒に大人も
楽しんではいかがでしょうか?


協力:
ユウちゃんとユウちゃんのママ

ご協力ありがとうございました。

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

作業療法士(OT)は 実は子ども達のサポートも しているリハビリ職。 これらの記事が読んで頂いた方の 子育て・療育のヒントになればと思っています。 子ども達は今この瞬間が 生きてきた人生で一番成長している時。 記事を通してみなさんと 関わる事が出来たら嬉しいです✨