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ヒッピーの秘境Nimbinと大麻

―キマる。ハイになる。

日本でも芸能人の中で逮捕者がでるなど、大麻(=マリファナ)という言葉を耳にするようになった。

同じく南半球のオーストラリアでもそれらは非合法だが、観光地として有名なBylonbayから一時間ほど車を走らせた高地に、その楽園が存在する。

その名はNimbin(ニンビン)。

夫婦でのオーストラリアロードトリップ12日目。
夫婦の旅行の中でもなかなか珍しいディープなスポットへの潜入。

これがまた嫁からの提案というのが驚き。
完全にキマっていたのかもしれない。(もちろん大麻は吸っていない)

朝、Gold coastにて気持ちの良い朝日を拝む。
名の通り黄金の海岸線を見て、「今日はいい日になるぞ」と、胸を高鳴らせた。

しかしその想定は全く持って外れる。

朝のひと時を満喫し、Gold coastからBylonbayに向かう道中、事態は一気に変わった。

嫁が色々とByronbayで出来る事を色々と調べている中で、どうやらパンドラの箱を開けてしまったらしい。

そして、その中身がNimbinだ。

調べると現在地から一時間ほどでたどりつけるようなので、急遽予定を変更。

得体もしれない村に向かって、クルマを走らせる。

道中は意外にものんびりとした農場地帯が続き、絵に書いたようなオーストラリアの平和な田舎道だった。

そこから更に標高も高くなり、山深い場所へと入っていく。

日本にあるような山道と変わらないような景色とワインディングが続き、「こんなところに楽園なんてあるのだろうか」と少しずつ疑心暗鬼に。

運転している中でもNimbin の文字が書かれた看板はほとんど現れず、不安が募る。

そして、更にその山道を抜けたあとに急にカラフルな街並みが現れる。

山奥にヒッピーの楽園は存在した。

あちらこちらが虹色もしくは緑と紫を主体としたデザインが見えるこの配色を見るとミュータントタートルズを思い浮かべてしまうのは自分だけか。

小さな村だがその中にいわゆる普通の配色の建物はほとんどなく、街の中心にある公衆トイレですらこの出で立ちだ。

街にはお土産屋のような場所やカフェ、有機野菜の販売所など、ところどころヒッピーの色が垣間見える。

試しにお土産のような場所に入ってみると、日本のシール等も売ってあり、意外とゆるふわな空間だった。

ヒッピーはあまりお金稼ぎに執着しない人種というイメージがあったが、割と高値で観光客向けの商品が売られていたことに少しガッカリ。

話を戻すが、ここは何よりも大麻の楽園。
元々オーストラリアは大麻が非合法であるが、大きな罰則などは無い。

さらにヒッピー達の芸術活動において、必要な大麻は欠かせない存在。
そういった背景も後押しして、大麻の文化が街中に蔓延している。

文化として染み付いてしまっている以上、この街は警察の目も緩いという。
実際に街に警察署もあるが、怪しいお店が平気と立ち並ぶ。
警察も黙認しているようだ。

しかし、街を歩くだけで「大麻吸わないか?」と声をかけられるのは相手に悪意がなくても少しビビる。

小さな街なので、ふらっと徘徊して終わり。

Nimbinの歴史は、元々アボリジニの地でヒッピーや各方面のアーティストなどが集結して、祭りを行ったのが始まり。

その祭りのあとに参加者たちが住み着いて、街になったという。

ヒッピーの意思にあまり合わないような商いの場や芸術活動の促進→ただの嗜好品としての大麻に変わりつつある現状。
そして、アボリジニからの侵略の歴史を知ると、個人的には少し残念な気持ちになった。

(実際にアボリジニの人々は一人もいなかった)

大麻の楽園とはいえど、意外にも治安は良い。

大麻の勧誘を除けば、ひたすらに声がでかい人やとろけた顔でHave a nice day と声をかけてくる人がいるくらいだ。

興味のある人は言ってみても損はないだろう。

話題が中々に偏ってしまったので、最後にコアラの写真でバランスを。

本日は久々に気が張りましたが、いい刺激を受けた一日でもありました。

今日はBylonbayの近くのキャンプ上で久々のキャンプ。

明日からも安全と健康第一で頑張りたいと思います。

今日も、いい一日でした。。。

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