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🎹音楽って人と比べるもの?

他人からの評価に比較が伴う

ピアノを19年続けてきて、常に考えているのが【音楽って人と比べるものなのだろうか】ということ。音楽って本来は人と比べるものではないはずなのに、ローカルなものから国際的なものまで、演奏を比較して順位をつけるコンクールが頻繁に開催されています。
コンクールに出場しなくても、発表会などの人前で音楽を演奏する機会があると必ず他の人の音楽と比較されてきました。

「○○ちゃんが1番上手。あなた、もっと練習しないと」

「今回は○○ちゃん(私と同い年)よりあなたの方が上手だった。これからも頑張って。」

まだ世間知らずで自分のことも深く考えられない小さな頃は何も疑問に感じていませんでしたが、中学生頃から比較されることに疑問を感じるようになりました。なぜ私の音楽を他の人の音楽との比較によって評価するのだろう?と。

音楽の多様性

音楽というのは、100人いれば100通りの音楽があります。なぜなら、師事している先生も違えば、聴いてきた音楽も違うし好きな音楽も違う、使っている楽器もひとりひとり違う、というように、音楽を続けている背景が人それぞれ異なるからです。その結果つくられる音楽というのは人それぞれ違って当たり前なので、人と音楽を比較すること自体、意味のないことだと思います。

「絶対に人と音楽を比較してはいけないよ。つくる音楽がみんな違って当たり前なんだから。」

これは小学2年生から6年生まで師事していた先生から言われたことです。先生から言われたことをずっと大事にしながら19年間ピアノを続けてきて、【人と音楽を比較したり優劣をつけるのではなく、自分の過去と比較をし、強みと弱みを理解して受け入れ、それぞれ伸ばしたり克服したりすることが大事なのだ】ということを学びました。周りから比較されたとしても、いつも自分自身と向き合って練習を続けています。
自分が聴衆の一員となったときも、他の人の演奏と比較するのではなく、個々の多様性に面白さを見出して、その人にしかできない演奏や音楽を発見することを大事にしています。

人と比べないで音楽を楽しんでほしい

芸術の秋🍁ということで、みなさんも今後演奏会などに行かれる機会が増えるかもしれませんが、そのときはぜひ、他の人と比較するのではなく、その人にしかできない演奏や音楽(音色や曲全体の流れなど…)をたくさん発見してみてください。水物でその時にしか味わえない音楽から個々の多様性を見出せると音楽がさらに楽しくなると思います。

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