NZ life|天気がいい、仕事をしている場合じゃない
ニュージーランド生活39日目。
天気はれ。気温20度。Tシャツの上にカーディガンを羽織る。
昨日の夜に雨が降ったらしく、目を覚ますと庭の草木がしっとりと濡れていた。朝の空気も湿っていて、夏の匂いがする。
洗濯物を干しているうちに雲の隙間から太陽が差し込んできた。今日はまちがいなく、気持ちのいい一日になる。
午前中は庭仕事。青空がどこまでも広がっていて、木漏れ日がうつくしい。
こんなにも天気がいい日に、張り切って仕事をするのはもったいないぞと思って、手を抜きながら庭を剪定していく。
私はサボることを知らずに育ってしまったので、そのせいで何度も心をダメにしてきた。
会社員時代「上手にサボる方法を見つけろよ」と部長に言われて、休みの日も「仕事をサボるにはどうしたらいいんだろう」と考えていたこともある。
世の中にはすぐサボって怒られる人と、ぜったいにサボらないで怒られない人がいる。
例えばクラスのやんちゃ男子と学級委員女子。掃除はしないわ、係の仕事は放置するわで、常に怒られている。
対して、学級委員女子は率先して働き、言われたことはきちんと守る。褒められこそすれど、怒られることは決してない。
「怒られないように気をつけるのではなく、怒られてから気をつける」方が比較的、楽な生き方なんだろうなあとも思う。
怒られるのは嫌だけど「怒られたらどうしよう」とびくびくするのは心によくない。がんばっている人の方が損をしているみたいじゃないか。
お気楽でいた方がきっと、人生は楽しいのだ。
終わったらスーパーに買い物に行こう。天気がいいので、コーヒーも買っちゃおう。クッキーも買おう。最近はヨーグルトにもハマっている。身体に良くて、とてもリッチな味わいのヨーグルト。酪農大国ニュージーランドのヨーグルト。
そうだ、久々に本を買って読もう。いつものKindle読み放題だけじゃなくて、自分の意思で買う本を。お気に入りの作家が書いた小説がいいかな、それとも世界中で話題の本がいいかな。
自分をご機嫌にするものたちのこと、私はたくさん知っていたはずなのに、最近ではすっかり忘れてしまっていた。
雨に濡れてしまった草木を触っているうちに、防水のマウンテンパーカーまでもぐっしょり濡れている。
午前中の仕事は早々に切り上げた。庭に広げた洗濯物のラックに、濡れてしまったマウンテンパーカーを広げる。下に着ているカーディガンまでもが、雨でしっとりしていた。
カーディガンを脱ぎ、洗濯物と一緒に干す。さっき干したばかりの洗濯物が、すでに乾き始めている。
ニュージーランドに来て初めてTシャツ姿になった。
私にも夏が来たらしい。
今日も生きようね。
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