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NZ life |メンタルを良好に保つには

ニュージーランド生活43日目。
天気はれ。気温20度。暑い。夏だ。


今日はお休み。本当はシティに行くつもりだったけれど、ここ最近は体と心の調子があんまりよろしくないので、予定を変えて、部屋でゆっくり過ごすことに。

メンタルを良好に保つコツとして、適度な運動、日光、バランスの取れた食事、そして十分な睡眠がある。


私は今仕事として(?)トランポリンやスラックライン(綱渡りみたいなもの)バドミントンを、キッズたちと連日繰り広げている。おかげで全身が筋肉痛だ。

手加減という言葉を知らないので、最初は「勝てない!つまらない!」と泣きべそかいて拗ねていたキッズたちも、何かが楽しくなってきたらしい。

最近では「もう一回勝負しよう!」とか「2対1でフェアにしよう!」とか、果敢に挑んでくる。すばらしい。もちろん容赦などしないので、私の圧勝である。

「適度な運動」の欄に、自信を持って○をつけることができる。




ニュージーランドの天気は変わりやすいけれど、突然パッと雨が降ったかと思えば、すぐにからりと晴れ空が広がる。

寒い寒いと嘆いていた日々も過ぎ去り、今では夏の気温でじんわりと汗ばむ。

毎日のように朝起きては太陽を浴び、太陽の下で黙々と働き、燦々と降り注ぐ日光を身体いっぱいに受け止めている。

「日光」の欄はもちろん○だ。




海外でよく見かけるTHE ジャンクフード!みたいなものを食べることもあるけれど、それはほんとうに稀で(とはいえ日本にいる時よりは、頻度が増えているのも確か)、基本的には雑穀ご飯、お味噌汁、サラダにメインのおかず、みたいな理想の食事をとれている。

というのも、滞在先の健康意識が素晴らしく高いため、毎日きちんとご飯をバランスよく食べること・オーガニックのものを食べること、を徹底しているらしい。

私の仕事に「ご飯を作ること」も入っているので、料理しながら「ありがたいなあ」と感謝し、つまみ食いをしている。


夕飯は戦場のように慌ただしい。「食べたくない!遊ぶ!」と叫ぶキッズ、時間厳守のお風呂タイムに向けてご飯をかき込む両親など、ここはほんとうにニュージーランドかしら?と思うほどには忙しない。

そんな彼らをよそ目に、特に時間のルールもなく、後片付けが残っている私は、一人でゆっくり味わって食べている。今日もご飯が美味しいとしみじみしながら。

「バランスの取れた食事」もちろんこれもクリアだ。




はてさて、睡眠。私の睡眠スケジュールは少し変わっているらしく、ニュージーランドに来る前は20~21時に寝て、3~4時に起きる、という生活をしていた。

このリズムが私にはとても合っていて、考え事をして眠れなくなったり、夜特有の寂しさに襲われたり、なんてこともなく、安心して穏やかな気持ちで夜を過ごせる。

早朝の空気のつめたさや、まじめな感じが好きで、この生活リズムがほんとうに好きだと思っていた。


なので、ニュージーランドに来てからもなるべく取り入れたいのだけれど、いかんせん、こちらは太陽がなかなか沈まない。

21時までうっすらと明るいので、部屋のカーテンを閉め、電気を最小限にし、身体に「寝る時間ですわよ」と覚えさせている。


ところが最近、眠れなくて困っていた。

朝は自然と4時には目が覚めるのに、夜はなかなか寝付けない。気づけば睡眠時間が3時間を切る日も多く、なのに何故か身体は元気で、なんとなく不安は残るけれど、私の人生は順調ですわ!と張り切っていた。


張り切って伸びていた糸が、ぷつんと切れた。切れてからは一瞬で、もうどうしようもなくなってしまった。

今思えば「十分な睡眠」に✖️がついていることに、もっと早く気づくべきだったのかもしれない。

他は全部クリアしているのに、たった1つの✖️でメンタルは、良好に保てなくなることを知った。




今日は10分寝坊した。キッチンに行くとステイ先のママが「珍しい、寝過ごした?」と笑っていた。お味噌汁とご飯を胃に流し込む。空っぽの体にじんわりと溶けていく。

お部屋に戻ってベッドに横たわると、急に眠気が来た。意識が遠のいていく気持ちよさに身を任せると、そのままぐっすりと眠っていたらしい。再び目が覚めた時は10時を過ぎていた。


二度寝なんて、しかも寝坊なんて。久しぶりだ。
今日はもう、ゆっくりするしかない。


冷蔵庫を開けると空っぽだったので、スーパーへ行くことに。クッキーやオーツミルク、ヨーグルトを買い込む。

カフェにも寄った。フラットホワイトの神様が入り口にいて、大きくぶんぶんと手を振って出迎えてくれた。

フラットホワイトを待つ間、外のテラスに座る。すっかり夏の日差しで、気持ちがいい。夏が好きな人はきっと、この気持ちよさに取り憑かれているのだろうな、なんて思う。

私は夏が苦手で、冬が好き。今朝は雪が降ったよ、のLINEを見て「いいな」と呟いてしまう。


遠くに見える夏の山を眺めながら、ここではない冬の空気に想いを馳せていると、神様がフラットホワイトを持ってきてくれた。どうぞ、の日本語に続く「Enjoy 〜」の言葉。

すぐに帰るつもりだったけれど、キープカップには並々とフラットホワイトが注がれていて、ハートが浮かんでいる。

もう。蓋を閉められないじゃん、とニヤニヤしながら、しばしゆっくりフラットホワイトをいただくことにする。しょうがないので、神様がたっぷりと注いでくれたので。並々注ぐとラージサイズより少し多くなってしまうことを、私は知っている。

やっぱり神様のフラットホワイトは美味しい。久しぶりに飲んだな、と気づいた。最近やることが多くて、カフェに向かう時間が取れていなかった。

夏の色をした山を見ていると、気持ちが少しずつほぐれてきた。さっき起きたばかりの頭も、すっきりとしてきている。


神様の言葉を思い出す。

彼はいつも「Enjoy~」と言っては、私の背中をポンっと叩いてくれる。それがいつも「美味しいコーヒー飲んで、気楽に行こうぜ」と言ってくれているみたいで、うれしい。


ああ、そうだ、楽しまなきゃ。私は夏の国にいて、これ以上にないくらい美しい太陽を浴びている。

これを楽しまないで、何を楽しむの?


フラットホワイトを飲み進め、キープカップの蓋を閉める。向かいにあるスーパーでは、夏休み中のキッズたちが集まって、楽しそうにアイスを食べている。


適度な運動、日光、バランスの取れた食事、そして十分な睡眠。それからもうひとつ大切なこと、自分自身を楽しませること。

軽い足取りでスーパーへ向かう。
ニュージーランドのアイスは一体、どんな味がするんだろう。


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