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WEBセミナーを受けるときにはマイクのオンオフにご注意を。
私は生命保険外交員の仕事をしている。
同じオフィスで働く先輩で、他の先輩たちと比較しても、ひときわ身体が大きな男性がいる。見た目はいかつく、ネクタイはきついオレンジ色。「男性保険営業マン」と言われて、私たちが頭に思い浮かべる姿を見事に体現している人。
外資系保険営業マンに多いが、スーツはネイビーストライプで、髪の毛は綺麗に刈り上げられ、ジェルで固められたツーブロック。身長は185cmを超えていて、この人に営業されたら断れなさそうだなぁ、という怖めなオーラがある。私がお客さんなら絶対にいやだ笑。
先輩の特徴をもう少し書くと、その人は「ガハハ」と笑う。その笑いにつられてこちらも笑ってしまう。とにかく豪快な先輩だ。
ある日、その先輩がWEBセミナーの講師をやったらしい。がんの危険性や備えの重要性を説くセミナーだ。ある企業の従業員に向けてのセミナーだったらしい。
会議室内でのセミナーを終えて、その人がオフィスに戻ってきた。他の先輩と話している。私の席のすぐ近くだったので、会話が聞こえてきた。
「ねぇねぇ、ちょっと聞いてよ」
「え、なんですか?」
「いま、WEBセミナーやってたんだけどさ、冒頭の5分で挨拶する時に『マイクがONになっている方はOFFにしてください』って言おうと思ったんだよ」
「ほうほう」
「そしたらさ、向こうから声が聞こえてきてさ。マイクがONになってることに気づいてないんだよね」
「ほうほう」
「聞こえてきたのがさ『なんか講師の人うさん臭くない?しかも誰かに似てるなぁ、誰だっけ。あっ、そうだ!ハクション大魔王だ!』って言ったんだよ。『似てる似てる〜!!!』ってゲラゲラ笑っててさ」
「マジすか!!!笑」
「もう俺、それがおもしろくてさぁ、奥歯を噛み締めてプルプル笑いをこらえたんだよねぇ」
「え、それでセミナー続けたんですか?」
「そりゃあ、やるべや。でもなぁ、確かに、なまら似てるよなぁおれ、ハクション大魔王に」
「似てますねぇ笑」
「いつかその人に会いに行きたいよ。『あ、どうも、あの時のハクション大魔王です』つってさぁ。これでしばらくはネタに困らないよ」
「それはケッサク笑」
もう、めちゃくちゃおもしろかった。自分がけなされてるのに、楽しそうに話すんだもんなぁ。私はその会話がおもしろくて、スマホで「ハクション大魔王」と検索して画像を表示しておく。
私
「〇〇さん、ハクション大魔王って、
これですよ笑。たしかに似てますね」
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一同、大爆笑である。
会話を聞いていた私以外の同僚も、
机を叩いて笑っている。
というような会話が私の周りで日常的に繰り広げられている。みなさん、WEBセミナーを受ける際にはマイクのオンオフにご注意あれ。
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