【き・ごと・はな・ごと(第6回)】夏の風物詩、ホオズキ市のルーツ探訪
鬼灯の口付きを姉が指南哉 一茶
ホオズキの赤く熟した実を揉みほぐし、実汁と種を出して、息を入れて膨らまし、口に含んでプフッ、プフッと音を出す・・・そんなホオズキ鳴らしのことを話すと、50代以上の女性は皆懐かしいという。だが40代ともなると、経験のない人がかなりいるようだ。
江戸時代の俳句や川柳には、ホオズキを吹く庶民の様子が、まるで夏の風物詩の如く浮かび上がってくるのだが、ルーツを辿ると有に平安朝まで溯れることが栄花物語を読むことでも明らかだ。「そんな遊び聞いたこともない