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洋服やファッションについて考えたこと

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30代。ファッションへの態度も曲がり角を過ぎ、洋服やブランドそのものよりも、ファッションを取り巻く社会のムードやトレンドが生まれる背景などに興味が湧くようになりました。
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ファッションセンスとは要は勉強なのかもしれない

ホリエモンという人が「寿司屋が何年も下積みをするのはバカ」といったらしいが、俺にはよくわからない。 寿司職人に下積みはいらないかもしれないが、ファションセンスは確実に下積みで養われる俺が寿司をいただくのは都内ではもっぱらスシローあるいははま寿司で。青さ汁とサーモンマヨ的な寿司ばかり食う。 地元の北海道では、マジでガチでその辺の回転寿司が壊滅的に旨い。特にトリトンという店は、ネタがデカいので食べ応えがハンパなく、週末の昼時となれば沿道に延々と渋滞ができるぐらい人気。 恐らく

ブランドは今、どうマスに拡散するか

いくら限られた人にしか所有できないことを売りにしてきた高級ブランドと言えど、ビジネスチャンスは逃したくないわけであり、金を出してくれるのならホームレスにだって服を売りたいのがホンネというやつだ。 かつてのコムデギャルソンの店員なんかは、てめえには似合わんからやめとけ、と言わんばかりの接客をしていたどころか実際に「お客様にはあまりお似合いにならないかと思います」と堂々と言ってのけていたという噂があるが、今ではそのギャルソンすら結構金のない若者とかファッション感度の高くないニワ

全身ブラックでで固めたコーデを“思考停止系”と呼んでおります

「毎日同じ服はつまらない」といってスーツ着用を義務付けられる職場を避けて就職した知り合いがいた。昔の職場の後輩である。 が、そいつ、俺が見ている限り“毎日同じ服”とさして変わらんくないか? という感じの服装で毎日出勤していた。 俺はあえて指摘するような野暮な真似はしない。そういう本人が言われて恥ずかしがったり困ったりするようなことを俺は言わない。なので結構モテる。 ** **なんてことは別にない。 ** **最近は本音、ぶっちゃけ、言っちゃいけないこと言っちゃう、みた

生き残るべきD2Cブランドが持っているもの

2020/10/8 「あ〜、D2Cね。ハイハイD2Cね。流行ってるよね〜!」。 などと適当こいて、ようわからんけど知らないと思われたくないから一応知ってるふりしとこ。って人のために一応簡単に説明しときましょう。 Direct to Consumer (ダイレクト トゥ コンシューマー)の略、“ディートゥシー”で D2C 。 直訳すると「消費者に直接」みたいな感じですかね。俺は英語ダメだが。 要するに、何かを作ってる人や企業が卸売や小売店を介さず、ECサイトなどを利用

コラボや数量限定品の乱発は、「ブランド」の概念をコモディティ化させる

コモディティ化だってさ。インテリぶって申し訳ない。 しかし俺の頭脳は地方のアホ私大の夜間学科に一浪して入るぐらいアホなので、知ってる言葉で少しぐらいインテリ感を出させてほしい。サッカー選手だったらインテリ・ミラノに入りたい。違う。インテル・ミラノだ。 ほうら。アホだろう? 俺がアホなのはまあいいんだが、ブランドっていうのはコモディティ化すると終わりに近づく。 アホな俺からコモディティ化という言葉について説明させていただくと、つまりまあ陳腐化。かっこよかったもんが流行り過

オシャレに批判的な人もいますが、オシャレな人がやっていることはDJと同じですよね?

2020/10/1 「オシャレな人がやってることって、結局はDJと同じですよね?」 なんつって、ネット界隈の有名人であるひろゆきという人が討論相手を論破するときみたいな口調になってしまったが、近頃音楽シーンではDJがリスペストを集めているのだから、ありものの服を組み合わせてコーデやスタイルを作ったりしてそれがカッコいい感じで表現できてる人も評価されていいじゃないか。というハナシ。 どういう理屈やねん。と心の中で関西人でもないのに関西弁でつっこんだアナタ。ご一読いただけま

ラグジュアリーストリート系はなぜ(5年程前)あれだけ流行ったのか

ラグストの旗手だった三代目J「こないだねえ、 三代目 J SOUL BROTHERS のぉ、NAOTOくん、おるやん? 番組で一緒なってぇ、ライブ呼んでくれてん。 ほで当日ね、18時開演やからまあ〜、俺家近いやん。あの〜代々木体育館。 なんぼ混む言うても1時間以上はかかれへんやろ思てぇ、念の為やで? めっちゃくちゃ念の為と思てやで? 15時に家出てん。」 K「はっや!!! なんぼ慎重やねん! どうしたんすか兄さん?! 15年前は、ルミネで出番の1分前にエレベータ

情報の民主化によって、「着てたらオシャレなブランド」はなくなる

2019/9/23 基本的になんで“ファッションをやる”のかというのを俺は差別化なり個性出しと主張してはばからない。 差別化や個性を出したいということを、「他人の目を意識したパッシブな動機」と言って嘲る人や譏る人やマウンティングする人がいるが、服が持つ機能だったり造形美だったりブランドが持つストーリーに興味関心を向け出すのは服を好きになって少々経験を積んでからの段階になる。 まあ中には、「たまたま寄った古書店で手に取った古いVOGUEに載っていたフセイン・チャラヤンのコ

ストリートウェアブームが終わったら、センスのいいあなた達のターン

2019/9/22 ストリートウェアのブームが思ったより長かった。ていうか今もレイトマジョリティの間では続いている。 俺の記憶している限り、2014年にスタンスミスが復刻した辺りを潮目に、所謂ストリート系が大衆にも広まって人気を確かなものにしていった。 個人的には、ストリートウェアブームに楽しませてもらった部分もあるし、面白くない流れだなと思った面もある。 今日は面白くなかったところについて、ちょっと理由を考えたい。 面白くなかった理由1:初心者の参入障壁が低いファ

今考えたい、セレショとセレオリの今後

2019/10/13 セレオリとセレショ。懐かしきワードである。 どちらも略語であり、セレソンとは決して関係ない。セレソンはポルトガル語(ブラジルの公用語)で「選抜」を意味し、ブラジル代表の愛称である。今のブラジル代表ではフィルミーノが好きだな俺は。 というのはいいとして、セレショはセレクトショップ、セレオリはセレクトショップオリジナルブランド、の略称だ。 言葉の意味、定義を知らない人は他のブログなどで調べてください。いっぱいありますよ。そういう解説でアクセス数を稼ごう