ヘヴン。

こんにちは、ki_mo_chiです(*^^*)

今日は、先週読み終えたばかりの本の中から

心に響いた言葉、考えさせられる言葉をお届けしたいと思います。

ご紹介する本は川上未映子さんの「ヘヴン」です。

あらすじは・・・


<わたしたちは仲間です>

ー14歳のある日、同級生からの苛めに耐える<僕>は

差出人不明の手紙を受け取る。

苛められる者同士が育んだ密やかで無垢な関係はしかし、

奇妙に変容していく。

葛藤の末に選んだ世界で、僕が見たものとは。

善悪や強弱といった価値観の根源を問い、圧倒的な反響を得た

著者の新境地。

*本のあらすじより抜粋


これからお届けする言葉をぜひ、じっくり、じっくり、読んでいただきたいです。

どう生きていくべきか

自分の心になかにある「当たり前、標準」を

周りの刺激や状況の変化していく中で

どうやってバランスを保っていけばいいのか


弱いことでだれかとより深く分かち合うことができる。


考えさせられる言葉がたくさんです。

それでは・・・ご紹介を始めます。



わたしは----なんて言ったらいいのかな、

だいたいいつも不安でしょうがないわけ、びくびくしてるの。

家でも。学校でも。

でもね、なんかちょっとでもいいことがあったりするじゃない、

たとえば君とこうやって話してるときや手紙を書いてるときね。

それはわたしにとってとても大きいことなの。

それでちょっとだけ安心してるのね。この安心は、わたしにとって

うれしいことなの。でも、ふだん感じてる不安もこの安心も、

やっぱり自然なことなんかじゃなくて、どっちも特別なことなんだって

思っていたいんだと思うの、たぶん。

・・・だって安心できる時間なんてほんの少しだし、

それに人生のほとんどが不安でできてるからってそれがわたしのふつうって

ことにはしたくないじゃない。だから不安でもない、安心でもない、

そのどっちでもない部分がわたしにはちゃんとあって、

そこがわたしの標準だってことにしたいだけなのかも



だからその標準をしっかりつかまえて、わたしの標準はこれだ、

っていうのをわたしがちゃんとわかってないと、なんていうか、

ぜんぶが本当にだめになるような気がするわけ



生きてるあいだにいろいろなことの意味がわかることもあるだろうし、

…死んでから、ああこうだったんだなって、わかることもあると思うの。

…それに、いつなのかってことはあまり重要じゃなくて、

大事なのは、こんなふうな苦しみや悲しみにはかならず

意味があるってことなのよ



ねえ、でもね。これにはちゃんとした意味があるのよ。

これを耐えたさきにはね、きっといつかこれを耐えなきゃ

たどりつけなかったような場所やできごとが待ってるのよ。

そう思わない?



君もわたしも、弱いからされるままになっているんじゃないんだよ。

あいつらの言いなりになってただ従ってるわけじゃないの。

最初はそうだったかもしれないけれど、わたしたちはただ従ってる

だけじゃないんだよ。受け入れているのよ。

自分たちの目のまえでいったい何が起こってるのか、

それをきちんと理解して、わたしたちはそれを受け入れてるんだよ。

強いか弱いかで言ったら、それはむしろ強さがないとできないことなんだよ



そうよ、見た目にはただやられっぱなしなだけに見えるかもしれないけれど、

わたしたちは、ちゃんと意味のあることをしているのよ



わたしたちは、君の言う通り、…弱いのかもしれない

でも弱いからってそれは悪いことじゃないもの。

わたしたちは弱いかもしれないけれど、

でもこの弱さはとても意味のある弱さだもの。

弱いかもしれないけれど、わたしたちはちゃんと知っているもの。

なにが大切でなにがだめなことなのか。



・・・いかがだったでしょうか?

苛めのシーンが多々あり、心が苦しくなって

一旦、本を閉じてしまう時もありました。

でも、それ以上に、大人になった今、

改めて大切なこと。

弱い自分でもぶれないものがあればきっと

だれかのために生きられるのではないかという気持ちにさせてもらえました。



それでは今日はこのへんで。

最後まで見てくださり、ありがとうございました(*^^*)





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