きぃ

HTLV-1キャリアで、子に感染させてしまった母・50代です。この病に向き合うなか感じ…

きぃ

HTLV-1キャリアで、子に感染させてしまった母・50代です。この病に向き合うなか感じた事や体験談を記すことにしました。私のかっこ悪いところ、落ち込んだことも書きますが、必ずや立ち直ります。読んで下さった方のお心に、何かしら良い意味で届けば幸いです。

最近の記事

2023年のこと【HTLV-1キャリアでもある私】

2024年を迎えて、早くも4月下旬。2023年、noteに一切向き合えなくなっていた。本当にマイペース更新・・。2023年を振り返ると、私の人生、いつも通りジェットコースターに乗ったように、いろいろあった。シンドクもあったけれど、一つでも多く、笑っていられることで、いつの間にかどこか抜けてゆく感じ。長年のファンで、大きな力をいただいている方のコンサートに行ったり、人の優しさとか、流れるさわやかな風とか、植物の不思議に感動したこととか・・。へこむ私を助けてくれて、たくさんのみな

    • HTLV-1で苦しむ方の味方サイト!【HTLV-1キャリアでもある私】・・回想34

      大変に、うれしいお知らせです。情報として私のページでも お知らせさせて頂きます。 『HTLV-1総合対策』推進のお取り組みと、聖マリアンナ医科大学病院での お取り組みについて。 新しくご展開下さっている。 HTLV-1についての、わかりやすい説明や 電話(無料)や オンライン相談(こちらは専門医ご対応で有料)がご紹介されている。 HTLV-1で苦しむ人のために、研究者のお医者さんたちが、本当にいろいろとお考えになって、実践下さることが、大変に有難く、大変に心強く、涙が溢れ

      • 娘が出産した。これからの私。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・33

        夫に感染はないとわかり、本当に安心した。 その数週間後、娘は出産した。34時間に及ぶ陣痛の中、何度も気を失いながらの出産であった。今の流行ウイルスのことがあり、産院に会いに行けなかった。クタクタになった娘は、産後2日目で不安になり「ママ~」と、私に泣いて電話してきた。 それから、しばらくして、孫の子守りを頼まれるようになり、時々会いに行く。すっかり母親の顔になった娘に、安心して娘夫婦に抱かれる孫の姿に、心があたたかくなる。 まぶしいくらい光に包まれている。 孫を抱くと幸

        • 人と繋がってゆく難しさと、有難い出会い。【HTLV-1キャリアでもある私】 回想・・32

          キャリアの私は、キャリアの方だけでなく、発病者の方とも上手く繋がれない。 症状の違い?年齢の違い?生きてきたことの違い? 語り合いたいが、上手く繋がってゆけない。 HTLV-1に向き合い、社会に対してどうしてゆけば良いのか・・決まっている方法があれば、そのレールを乗ればよいだけ。しかし、向こうにも私にも感情があるのだ。そして、私は相手の方をよく知らない。わたしも、何がなんでもそのレールに乗れるわけでなく納得できない事はやりたくない。他の最優先にしたい生き方が、私にはある。

        2023年のこと【HTLV-1キャリアでもある私】

        • HTLV-1で苦しむ方の味方サイト!【HTLV-1キャリアでもある私】・・回想34

        • 娘が出産した。これからの私。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・33

        • 人と繋がってゆく難しさと、有難い出会い。【HTLV-1キャリアでもある私】 回想・・32

          夫の検査結果【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・31

          一週間後、夫がHTLV-1感染かどうか、結果を確かめるために病院へ行く。 診察室に入ると、医師は検査結果をみながら、首をかしげているように見えた。 夫は、キャリアでなかった!! 良かった!と感じた束の間、一緒に喜んでくれるどころか・・ 夫からの感染であると疑っていた医師の態度から読み取り、私は焦った! 今度は、私の頭から足元をジロジロ見られて、大変に不快であった。 不審な眼差しを向けられていると感じた。 理由がわからず、?????となった私のなかで、ひょっとして、とい

          夫の検査結果【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・31

          夫、HTLV-1検査に挑む。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・30

          私がキャリアとわかり、2年近く経過していた。夫とは、HTLV-1について、いろいろ話すことができるようになったが、夫の感染はどうなのだろうか。以前のように無理強いはしないが、男性からの感染率が高いということで、私は夫からの感染を疑っていたし、長年喫煙していることでも、夫の体が心配になっていた。キャリアの人にも、やはりタバコは良くないらしい。結婚前には大病もしていた人だ。 検査の話をすると、どうしてもはぐらかす。 モヤモヤをa先生に話す。まず、私が夫からの感染では?と疑う点につ

          夫、HTLV-1検査に挑む。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・30

          弟に話せて良かった【HTLV-1キャリアである私】回想・・29

          実家の母の具合が、時々心配になる。地元の大きな病院で何度か精密検査をするのだが、どうしても原因がわからないとう症状を抱えている。 私が気になっているのは、母の症状は、HTLV-1関連でないのだろうか。私の主治医のa先生からは、キャリア・発病者の症状からくるものとは違うだろうとのご見解。慎重な先生だから身内のことまで勝手にお答えにくいギリギリのご返答だとわかる。90歳近い母は心配性でもある。母が感染者である可能性は高いが、HTLV-1検査を勧められずにいる。その前に私がキャリア

          弟に話せて良かった【HTLV-1キャリアである私】回想・・29

          母乳を与えた時を振り返って。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・28

          あくまでも私の経験なのだが、子供たちに母乳を与えていた頃の事を思い出してみた。 出産は,1990年代後半だった。 第一子の時は「母乳神話」がまだまだ、蔓延っていた。その少し前は、子供を保育園に預けるのは可愛そうと声の聞かれる時代で、当時の私は将来、母親になった自分を想像し、何だか子育てすることは重苦しくも感じていたが、気持ちのどこかで子を授かりたくあった。子宮の具合が悪く、高校生の頃から産婦人科通いであった。医者からは不妊治療の話もされたこともあった。結婚して3年が過ぎて、

          母乳を与えた時を振り返って。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・28

          新しい いのち【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・27

          コロナ禍がなかなか収束に向かわないなか、娘たちは入籍した。その数か月後、赤ちゃんを身籠ったと報告があった。献血の経験で感染なしの結果ではあるけれど、大きな喜びのなか少し不安がかすめた。 産婦人科では、妊娠3か月頃で、HTLV-1、他の検査も行われたという。母親(私)がキャリアと伝えると、医師も看護師も気にかけてくれ「もし感染となっても、母乳をあげられないけれど、だからと言って発育に問題ないからねー。」と明るく接してくれたという。娘はキャリアでない自信があったので心配はしなかっ

          新しい いのち【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・27

          ウイルスが見せる事を考えてみた。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・26

          どうしても上手くまとまらないが、HTLV-1ウイルスに向き合い、感じた事を別の視点から書いてみる。 私は、縄文時代に関心がある。生きるのに厳しい古代なんだけれど、そんな時代にたくさんのものを生み出し、発掘された遺物は現代に紹介されている。北海道の遺跡では、ポリオに罹患した人の骨が見つかっていて、見捨てられることなく何年も介護されていたという説を読んだことがある。いろんな残された形からは、縄文時代の人々の精神性の豊かさが伝えられている。 HTLV-1は、人が大陸からの移動の頃

          ウイルスが見せる事を考えてみた。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・26

          本を読んだ。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・25

          日沼頼夫先生の本を手にした。『新ウイルスものがたり 日本人の起源を探る』(中公新書)。1986年初版というその本は、1994年まで 何と11刷されていた。 難しい専門用語や、病について、すんなりと理解は出来ていないが、気になり2回も読んだ。日沼先生の文面には、とてもあたたかなお心が伝わってくるのである。ヒトT細胞白血病(ATL)に発病する原因は、HTLV-1ウイルスの感染による事を突き止められた研究者。ノーベル賞候補者でもあったという。ご研究を取り巻く周りの同僚の方々、研究医

          本を読んだ。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・25

          いろいろあっても前に。【HTLV-1キャリアでもある私】 回想・・24

          私は、尊敬している方がいる。私が20代の頃から存じ上げている。とてもパワフルで、カッコいいし、その先生の即興演奏のコンサートに、時々夫と出かける。伺えるお話も、大変に貴重であり、私の元気の源である。ご一緒にお働きになっていらっしゃる方も、素晴らしいお方だ。 コンサートの間は、自分の気持ちを整理する時間でもあったり、アイデアが生まれたりする。最近は、敢えて音に集中する聴き方にも変わってもきた。身を委ねていると柔らかい布に包まれたかのように心地よさを感じる。 「グズグズするな。」

          いろいろあっても前に。【HTLV-1キャリアでもある私】 回想・・24

          体調不良・再び。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・23

          春先から初夏へ。体調不良の症状に苦しむ。寝ているときの体中の痛みやしびれ。特に左半身が辛い。普段通りの速さでの歩行が出来なくなっていた。足首や足底も痛みやしびれ。めまいも辛いが、めまいは起立性のようだと自分でわかるので、立ち上がる時の姿勢や、水分を多めに摂るなど工夫した。指先のこわばり。いつもの様に動かせない。動作がゆっくりとなる。 今度はしびれ専門医を受診した。いろいろと検査の結果、頸椎に問題があるとわかった。a先生のところでは数年前に別の病院で注意とされた膠原病(シェーン

          体調不良・再び。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・23

          お産した産科の先生へ尋ねる。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・22

          前回の記事の続きです。鹿児島では、早くから妊婦さんにHTLV-1対策が取られていたのに、何故、関東圏の妊婦さんには対策が取られてなかったのか? このモヤモヤを解消するべく・・、ずいぶん経ってからであるが、私は、出産した産科医師に問い合わせた。私が出産した当時。HTLV-1についてどのような扱いであったのか、ご認識であったのか伺ってみた。お産したのはもう21年も前だ。うちの子2人とも同じ病院でのお産であり、「患者の声に耳を傾けてくれる」お人柄の先生であったので、実行できたんだ

          お産した産科の先生へ尋ねる。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・22

          2021年を迎えて出会った3冊の本【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・21

          年が明け、数か月過ぎた頃、当事者(キャリア・発病の方)に触れてある数冊の本に出会う。 ご紹介さていただきます。 〇『教えて! HTLV-1のこと』 2006年発行の本である。患者会の方々(スマイルリボン代表理事 菅付加代子さん)が中心となり出版された本であった。更に研究者の先生方も寄稿されていた。お書きになっている内容に厳しいことも書いてあり、すんなりとは頷けない箇所もあったが、深く考えさせられた。とにかく感銘を受けた。 私が感銘を受けた箇所は、患者会、研究医師たちの力で、

          2021年を迎えて出会った3冊の本【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・21

          2020年暮れ。ある日の事。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・20

          *母子感染への偏見について、体験を書きました。お辛くなる方は、お読みになるのをお控えください。 電車に乗っている時であった。 私の通院するA病院の最寄駅で、電車が止まりドアが開いた。 何やら只事でない様子で、大声で話す中年女性と男性のお連れが、私の隣に座ってきた。 女性の方は「HTLV-1になったんなら、子どもなんて産むべきじゃないでしょ!」と激怒している。男性の方は「まあ・・なあ・・。」と下を向いている。続けて、その女性は「私だったら、そうするわよ!」と、勝ち誇ったように

          2020年暮れ。ある日の事。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・20