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短編小説を書くまえに

アンソロジーを編む。ポケットアンソロジー。著名作家の小説やエッセイと自らの作品が一列に並ぶ。それがこの活動の終着点だ。だから、テーマを決めて4000字を書かなければならない。まずは選んだ作品を読むこと。編むために、そして書くために読む。読み方にも留意が2つある。小説を書くためには①何を書くのか、②どう書くのかが大切だそうだ。つまり、テーマと構造(太田靖久さんは「器」と言っていた)。この辺りはプレゼンテーションの成功法とまったく同じだった。本質はいつも一つなのかも。テーマの出発点はジャンル。物語にはいくつかのジャンルがある。例えば、成長、ラブロマンス、復讐、ミステリーなど。また構造として、文章の構成には対比や反転などの技法が用いられる。このことは宮沢賢治の「やまなし」で詳しく解説があった。色で言えば、金と銀。季節で言えば、五月と十二月。なるほど、これで読み方も変わるし、もちろん書き方も見習える。先人のまなざしやたくらみをいただく。なんだかとても瑞々しい。書くまえに味わう。それが書くための早道なのだ。

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