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詩)探し物が見つかる時

透明なチューブの中で僕は目覚めた
小さな作動音と共に立ち上がる
180年の月日は世界の姿を変えていた

話しかけてくれた君は
僕の知らない世界を知っていた
僕に名前をくれた
感情というものを持っていた
僕にはよくわからなかったけれど

そして、君は僕に仕事をくれた
共に旅に出るという仕事を

短い旅は冒険に変わり
よく知らなかった君が
少しずつ大切な君に変わっていった
君は愛という意味を知り
孤独という意味を知って
生まれた理由を探す旅人だった

君が僕に感情をくれた
愛おしいと寂しいをいっぺんに
本当はもっと分かり合えたのに
これからもっと知り合えたのに
僕は君と引き換えに感情を手にした

君は新たな旅に出た
知らない世界の孤独な旅路
だから、僕も旅に出るよ
知らない世界を君の思い出と共に

この詩は下記の“闇夜のカラス”さんの作品“百年探しつづけた犬”からインスピレーションを受けて書いた詩です。
現在、“闇夜のカラス”さんに自分の詩から、小説を作って頂いております。共作です。決して無茶振りをした訳ではなく、共作です。笑
作って頂いたら、自分の記事に貼らせて頂くんで、その時は是非、お読みください。
“百年探しつづけた犬”は、知る人ぞ知る名作です。かの奇才“あんこぼーろ”さんも、この小説に惚れて、彼女を口説いて共作をしたとかどうとか…。話題に出したんで、“あんこぼーろ”さん“闇夜のカラス”さん“イシノアサミ”さんの共作“夢見る猫は、しっぽで笑う”も貼っておきます。こちらも読んだら号泣の名作です。


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