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「競争社会」から「共創社会」へ

一時期は声高に叫ばれていた「ゼロサムゲーム」という言葉。

これはゲーム理論のひとつで「ゼロ和」とも言います。

私が説明しても、ちんぷんかんぷんになると思うので(笑)、下記に引用文を掲載します。

ゼロサム
一方が得すれば他方はその分だけ損をする、という方式で、利害の総和がゼロになる関係を指す語。「ゼロ和」とも訳される。ゼロサムの状態で行われる取引は一般的にゼロサムゲームと呼ばれる。
(実用日本語表現辞典より)

いきなり面倒くさそうな用語が出ましたが、今回は「競争と共創」について、個人的な意見を書いていこうと思います。

最後までお付き合いいただけると幸いです。

ベクター画像・勝者・表彰台・腕組み・トップ・競争

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今でも、多くの業界で続いている、このゼロサムゲーム

ビジネスにおいて非常に問題になっています。

独占や寡占といった一定の個人・団体のみが勝ち続ける状態が、果たして社会的・経済的に健全であるのか?という問題です。

これは先発優位性など、経済学で以前から謳われている理論などで捉えれば、(神の見えざる手によって)自然に成り立っていると考えるのでしょう。

ですが、社会がグローバル化に進み、世界を股にかける企業が、世界各国で経済効果や雇用を生み出しているそれぞれの国の企業に対し、お金の力で潰しにかかる行為を、黙って見ているだけの状態とも言えるのです。

なお、先発優位性とは、ブルーオーシャン理論などでよく用いられる用語なのですが、新たな市場を切り開いた際、一番初めにその市場を開拓した企業は、市場価値そのものの利益を得ることとなります。

後発企業が、その市場の存在を声高に叫べば叫ぶほど、先発企業が、その利益をより多く搾取するという構造が生まれるのです。

独占・通貨・お金・手に入れる・金貨・モノクロ

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これこそが、ブルーオーシャン理論で勝つための戦略なのですが、一つ一つの国で行われる企業の戦略であれば、国の経済力を引き上げる要因として、まだ迎合されることもあったかもしれません。

ですが、資本主義経済はグローバリゼーションと言う新たな境地に達しようとしています。

その中でブルーオーシャン戦略を用いると、一つの市場を一つの企業が世界規模で独占した場合、その企業の存在する国が他国を経済的困窮に貶めることになるというディストピアが成立してしまいます。

このような状況を作り出した一つの要因として、インターネットという革新的技術が挙げられます。

インターネットは世界中の情報をリアルタイムでつなぎ、今では、ありとあらゆる情報を誰もが享受できると言う技術になりました。

その可能性に真っ先に気付いた企業が、先発優位性を行使し、世界的独占企業として名を馳せることとなったのです。

しかし、昨今では新たな考え方が世界を席巻しています。

ネットワーク・地球・インターネット・宇宙空間・社会

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今までの「競争」から新たな「共創」へ…。

共に win-win の関係を創り出す社会的・経済的システムという概念が、少しずつ定着しつつあります。

先ほどは、インターネットの負の側面について記述しましたが、他にもインターネット上には大きな特徴があります。

それが「オープンソース」と言うシステム構築の手法となります。

オープンソースという言葉を聞いたことのある方も多いと思いますが、インターネット上では現在、無料でダウンロードできる非常に有益なアプリケーションというのが数多く存在します。

PDF ファイルを読み込む Adobe Acrobat Reader や、様々な3Dモデル作ることのできる Blender 、あるいはエンジニアリングなどで必要とされる CAD ですらフリーCADと言うオープンソースアプリケーションによって多くの人に恩恵を与えることとなっています。(一部の機能は有料だったりします)

他にも共創の代表的なものとして SNS が挙げられます。

せっかくなので、noteで例示してみましょう。

イラスト・男性・スマートフォン・ノート・アプリケーション

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noteというアプリケーションがあるだけでは、誰も利益がありません。

そのアプリケーションを有効に活用するユーザーが存在して、初めてnoteというアプリケーションは成立するのです。

つまり、 SNS という箱や枠といった概念のみを企業は提供し、どのように創り上げていくのかについては、ユーザーが主体となって行うというものです。

これは、かつてのゼロサムゲームに比べ、圧倒的に敗者が減り、勝者が増える理論だと個人的には感じています。

この共創という概念は、少しずつ浸透し、オンラインの域を飛び出し、私たちの生活に少しずつ溶け込んでいます。

レゴ・人形・人々・黄色い・群衆

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「地方創生」という謳い文句が叫ばれて久しい現代ですが、そのほとんどが、何らかの利権を奪い合う形で消えてしまっているケースだったりします。

地方創生には、企業や住民だけでなく行政も関与し、数多くのプレイヤーが一つのコンテンツのもとに集まります。

全てのプレイヤーが同じ理念のもと、足並みをそろえ、共に歩く決意を固めたとき、WIN-WIN-WINという、ゼロサムではありえない勝者のみが存在する社会というのが成立します。

今までは理想論として語られてきた、このような取り組みが、少しずつシステマチックに展開され、多くの地域で成功を収めるようになってきています。

あなたの街にも、地域おこしや町おこしといった活動があるのではないでしょうか?

アーキテクチャ・レンダリング・光・ブロック・未来・バーチャル

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経済と言うと、非常にドライで競争に勝ち残った者のみがすべてを手にする、といった印象を抱く方も未だ多いかもしれませんが、これからの社会において「競争」の時代から、新たな「共創」の時代を迎え、より多くの方に新たな恩恵を与えてくれると私は考えています。

どうか、企業人として、このような稚拙な文章読んでくださっている方がいるのでしたら、いかに自分が成功するか?ではなく、いかに多くの人たちが笑顔でいられる社会を、どのように作り出すのか?

そういった視点を持っていてほしいと願っています。

みんなで共に創る社会とは、どんな社会になるのでしょうか?

ということで、最後までお読みいただきありがとうございました。

今回の投稿は以上です。

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