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[すこし詩的なものとして]0062 通りの向こうの影

うつむく横顔
偶然に見つけた
通りを挟んだ
君の顔

並行して歩く
どこか物悲しく
どこか不安で
どこか不満が満ちている

でもそれは
僕の勝手な想像だ
もしかしたら
不満なんかなくて
もしかしたら
ひどく幸せで
もしかしたら
安定の最中
かもしれない

余計なお世話だ
なんて余計な
思考なんだ
人様の
横顔を見て
勝手な想像で
勝手に哀れんでいる

夕日が
歩く君に影を落とす
木立の影と重なる

歩幅がだんだんと
異なるリズムのうちに
異なる存在へと
変わってゆく

通りにバスが
そのスピードを上げて
僕と君の
関係を分断する

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道の反対側を歩く人々
とても心を惹かれます
特段理由はないけれど、なんだか違う世界の住人のようで
自分と圧倒的に違う何かをもっているような幻想を抱くのです。

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