シェア
ケンヨウ
2022年1月11日 15:50
ちょっと声をかけた、秋の午後。君は照れ臭そうにボクの誘いに応えてくれた。その時の表情、その時の鼓動は、どことなく今でも心をくすぐる。新高円寺の駅から青梅街道を渡る歩道橋。東には環七を望み、西の方には夕日が沈む。僕たちはいつもこの歩道橋の上に立つ。薄暮の青梅街道は、いつもより車の数が少なかった。「あ、月だ」あちらに見える月の影に隠れた空の色。こんな会話はどこか変だった。まもなく迎える