見出し画像

TEDで人気な動画の書籍版!?サイモンシネック『WHYから始めよ!』を読みました。

tedで有名な動画「WHYから始めよ」を見たことがありました。

「whatではなく、whyで人は動く」ことが語られ、
アップル社やライト兄弟の事例を参考に、行動や思考の原理を解説された動画でした。その動画をさらに多くの事例で説明した本書を読んで、「WHYの重要性」から気づいたことについて綴ります。

ゴールデンサークルとは?

画像1

(出典:Mカラマール「TEDの人気講義「WHYから始めよ!」のサイモン・シネックを英語で見て学ぼう」RareJob English Lab(2020年9月5日利用)https://www.rarejob.com/englishlab/column/20190525/)

私の理解では、
ゴールデンサークルとは「人をインスパイアさせる契機とプロセスを説明したフレームワーク」と解釈しています。

ゴールデンサークルは、3つの重なったそれぞれに意味のある円をモデルに構成されている。

WHY:自分がしていることを、している理由
HOW:自分のしていることの手法
WHAT:自分のしていること

(出典:「whyからか始めよ!」p46)

動画や本書の中で、大きな影響力を及ぼす企業やリーダーがいることを
ゴールデンサークルを使って説明
している。

一般の人の考え方は、WHAT→HOW→(WHY)の順番で、自分のしていること(具体例:商品を売るセールストーク)を説明している。

一方、大きな影響力を及ぼす企業やリーダーは
WHY→HOW→WHATというように、逆から説明を行う。

結果として、信念(why)に共感されて、人は行動を共にする。

WHYを語れると、モチベーションが変わる

WHATが同じでも、WHYを語れると見方が変わるたとえ話があった。

とある建築現場に、二人の石工がいるとしよう。あなたは、ひとりの石工に近づいていき、「仕事は好きですか?」と尋ねる。

彼はあなたを見上げ、こう応じる。
「おれは物心ついたときから、この壁をつくってる。仕事は単調だ。~中略~石は重いし、毎日、運ぶのは骨が折れる。~中略~だが、これは仕事だ。賃金をもらっている。」
あなたは時間を割いてくれたことを感謝し、立ち去る。

しばらく歩くと、ふたりめの石工の姿が見えてくる。
あなたは彼に近づき、「仕事は好きですか?」と同じ質問を投げかける。

すると彼は顔を上げ、応じる。
「大好きさ。大聖堂を建てているんだぜ。物心ついたときから、ずっとこの壁をつくってるよ。そりゃ、仕事は単調になりがちだ。~中略~重い石を一日中運んでいるんだから、そりゃ大変さ。~中略~でもね、おれは大聖堂を建てているんだよ」
(出典:「WHYから始めよ!」p111~p112)

この話を整理すると、
・2人とも同じ仕事(WHAT)をしている。
・ひとりめの石工は、仕事の対価として賃金をもらうことを語っている
(→仕事やチームの目的(WHY)を理解していない)
・ふたりめの石工は、「大聖堂を建てている」というチームの目的(WHY)を理解し、仕事にやりがいを感じている。

ここで、空想をしてみます。
2人の石工が工事現場の人事担当になり、石工を募集するようになったら、どうでしょうか。

ひとりめの石工は宣伝文句として、こういうでしょう。
「壁をつくる仕事だ。毎日、単調なことを続けると、毎月、賃金がもらえる。まだ長く仕事は続く。つまり、仕事はなくならないはずだ。どうだ、石工として働かないか。」

ふたりめの石工は宣伝文句として、こういうでしょう。
「私は、人々を癒し、一人ひとりに寄り添える空間をつくりたい。つまり、大聖堂をつくりたいのだ。石を運び、壁をつくる仕事だ。どうだ、石工として働かないか。」

***

共感を呼び、石工の仲間を増やすには、
やっぱり、「WHY」が必要なんだなって思いました。

よいマンガの主人公には「WHY」がある。

WHYを語っている身近な例に気づきました。
マンガの主人公の言動です。

漫画『鋼の錬金術師』のあらすじ
エドワード・エルリックとアルフォンス・エルリックの兄弟は、幼いころに亡くなった母トリシャ・エルリックにもう一度会いたい一心で、錬金術において禁忌とされる「人体錬成」を行う。錬成は失敗し、エドワードは左足を、アルフォンスは全身を失ってしまう。エドワードは自分の右腕を代償にアルフォンスの魂を錬成し、鎧に魂を定着させ何とか一命を取り留める。身体と左足右腕を失った絶望の中、二人は失ったものを取り戻すため「賢者の石」を探す旅に出る。
出典:RENOTE [リノート]「鋼の錬金術師(ハガレン)のネタバレ解説まとめ」(2020年9月5日利用)https://renote.jp/articles/7912
漫画『鬼滅の刃』のあらすじ
平穏につつましく大正時代を生きる一家の長男・竈門炭治郎が炭売りから家に戻ると家族は「鬼」に惨殺され、唯一の生き残りである妹・禰豆子は鬼となっていました。妹を人間に戻すため、そして一家の仇を討つため、心優しい炭治郎が鬼狩りの道へと進んでいくストーリー。
出典:プレイリスト&カルチャーメディア | DIGLE MAGAZINE「[ネタバレ] アニメ『鬼滅の刃』全26話あらすじまとめ!主要キャラ紹介、最新話まで一気読み」(2020年9月5日利用)https://mag.digle.tokyo/vj/sch/anime/78293/2

ハガレンも、鬼滅も、あらすじに書かれているのは
主人公のWHYとその背景についてです。
ここで注目したのは、HOWやWHATがかなり省略されていることです。
「旅に出る」とか、「~の道へと進む」などと記載されています。

人をインスパイアさせる(マンガのあらすじでは、マンガを買って読んでもらう)には、WHYを明確に説明できることのようです。

「whatではなく、whyで人は動く」
なるほど!!

本の知識と身近なものを組み合わせるという思考は
意外とおもしろかったです。

最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。

この記事が参加している募集

#スキしてみて

526,955件

#読書感想文

189,460件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?