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鬼滅の次に流行るマンガ!?『怪獣8号』の感想とマンガ第一話に必要なことを書きました。

少年ジャンプ+で話題の漫画があります。
『怪獣8号』というマンガです。

落ちこぼれアラサー主人公が怪獣を倒す話でした。

第一巻の表示がとてもかっこよかったので、気になってしまいました。
読んでみると、めちゃ引き込まれてしまいました。感想と、マンガ第一話に必要なことの考察を綴ります。

一部ネタバレを含みます。

あらすじ
怪獣発生率が世界でも屈指の日本が舞台。
怪獣を倒す組織「日本防衛隊」が討伐した怪獣の後処理(解体?)を生業にする主人公は、日本防衛隊をかつて、目指していた一人でした。

清掃業務中にバイトの一人と怪獣の襲来をなんとか振り切るが、病院で主人公は怪獣の力を手に入れてしまう。怪獣の力を持った主人公は、再度、日本防衛隊になることを決意する。

*

シンゴジラのような絵と設定は王道いくものでありながら、主人公が怪獣の力を得てしまったり、討伐隊の存在は新鮮でした。よくある設定ですが、細部をみると、「余獣」「フォルティチュード」など独自の言葉が世界観を強固にしています。

テンポ感がよく、ボケとツッコミのような会話も充実しています。また、絵がめちゃくちゃうまいです。怪獣のデザインや日本防衛隊のスーツは、ウルトラマンや仮面ライダーが好きであった感覚を呼び起こしてくれます。

ヒロインとの関係、怪獣化した謎、脅威となる敵、戦い方などまだまだわからないところだらけで、次が気になってしまいます!

ジャンプ的なマンガを読みたい人はぜひ読んでほしい作品です。

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「怪獣8号」がめちゃくちゃおもしろかったので、
マンガの第一話に必要なことを考えてみました。

私が思うマンガの第一話に必要なことは以下の4点です。
①世界観(設定)の説明
②主人公のキャラの提示
③目的の示唆
④謎の創出

①世界観(設定)の説明
読者側にはない能力や存在の説明が必要です。いつの時代なのか、どの場所なのかなど、主人公が住む「普通」を読者に示し、共通認識をとっておくことです。

バトル漫画では、能力の存在やそれに伴う職業などの説明がされることが多いような気がします。敵の存在も世界観を示すのに、大事な要素ですね。

ファンタジーやSFでは、このような説明が大変そうです。

②主人公のキャラの提示
主人公の初期状態(暮らしぶりや考え方)を提示して、「この人が物語を進めるんだ!」と読者にわかってもらうことが必要です。いきなり、超優秀な人物ではなくて、「普通」か「さえない」主人公が登場するのがお決まりでしょうか。

年齢、見た目、職業、性格がぱっとわかるようになっていると、読者は安心して、読めるかと思います。過去のトラウマのきっかけになる回想シーンが散りばめられたり、状況がわかる服装をしていたり、説明っぽさを出さない演出が多い気がします。

③目的の示唆
主人公の当面の目的や夢、行動理由が示されることが必要です。「○○をしたいから」「○○のために、、、」など主人公の動機が見えないと、次が想像できず、次の期待が持てなくなってしまいます。

主人公のなりたい姿など物語を通しての目的を示すことも大切ですが、邪魔な存在(敵)や困難である理由も示唆されてほしいです。

なぜ難しいのかを知っていれば、主人公を応援したくなったり、どうやって解決するのだろうかと期待が膨らみます!

④謎の創出
作者の腕の見せ所です。2話以降で、徐々に明らかになっていく部分です。例えば、能力の発動条件、主人公に味方する組織の存在、敵の存在や目的、主人公のトラウマのような過去などです。

何を謎として提示するかで、2話以降の流れが変わってくるので、注目ポイントですね。


①~④を踏まえると、主人公のトラウマが目的になるパターンが多いように思います。「鋼の錬金術師」では、母親を生き返らせようとして、腕や体を持っていかれたという失敗がありましたし、「鬼滅の刃」では、家族が鬼に襲撃されてしまいますよね。

ので、「②主人公のキャラの提示」と「③目的の示唆」が第一話でもっとも明確に書かれてほしいところかなと思います。

一方、第一話であまり書かなくてもよい部分もあると考えました。上記①~④だけで十分情報量が多いので、なくてもよいかなと思える部分です。

・主要キャラ(名前のあるキャラ)の説明

です。ヒロインが少し映るくらいでよいような気がしました。今まで読んだマンガの第一話は、意外とモブキャラが多く、主人公だけに集中されていたような気がします。

*

マンガの第一話に必要なことを考えて、再度『怪獣8号』を読み返してみると、おもしろい理由がなんとなくみえてきたように思えました。

特に、『怪獣8号』では、「次を読みたい!」と思われる仕掛けが多いように思えます。言い換えると、「変化があるはず」と思わせる設定やキャラや関係性がたくさんあります。伏線だらけです。

・仲間が増えるはず
・主人公が強くなるはず
・強い敵が無理難題を示してくるはず
・能力が解明されるはず

などなど。気になるところがたくさんです。


このようにある程度、読者に展開を予測させた方が楽しめると思いました。倒したという事実ではなく、どうやって倒したのか、なぜ倒したのかを楽しむからです。

『怪獣8号』はこれから流行ると思うので、読んでみてください!
あぁ、次の話もはやく読みたいな~


最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。

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