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『宇宙兄弟「完璧なリーダー」は、もういらない。』を読みました。

よい本に出合う秘訣は、
「人からおすすめされた本を素直に読んでみること」だと思います。

先日、この本を先輩にお勧めされました。
ということで、読んでみました。
マンガ「宇宙兄弟」を読んだことはありませんが、サクサク読めました。思ったことを綴ります。

あらすじ
『宇宙兄弟』から学ぶ!次世代リーダー論。六太のような「愚者風リーダー」がチームを動かす!チーム作りの専門家による、自身とチームを成功に導くリーダーの教科書。(BOOK」データベースより)
もくじ
はじめに
第1章どんな人でも必ずリーダーになれる
第2章愚者風リーダーシップのススメ
第3章自分らしいリーダーシップを発揮するコツ
第4章チームの成長とリーダーシップ
第5章魅力的なリーダーが備えているもの

「完璧」というイメージを崩してくれた

本書ではリーダーシップの定義がまず、書かれています。

リーダーとは、
生き方や働き方のハンドルを自分で握っている人のこと。(p1)

学生時代も含めて、リーダーとなる人は優秀な人でした。
例えば、勉強ができて、スポーツができて、チームの雰囲気作るような人でした。

まさしく、自分の振る舞い方を自分でコントロールして、
周りもそれを支持していたように思えました。

しかし、本書では「完璧」であるリーダーではなく、
主人公・六太のような「愚者風」リーダーに価値を見出しています。
「優秀」ではなく、「共感」を呼べることを重視しています。

共感を呼ぶリーダーシップを発揮する人には必ず「why」がある。(p42)

その理由をサイモン・シネック氏のプレゼンテーションから説明しています。「人は何にではなく、なぜに動かされる」といっています。
TEDの有名なプレゼンテーションなので、一読をお勧めします。
アップル社のプレゼンがすばらしい理由も紹介されていますね。

本書を読んで「完璧」である必要はないのかなと思いました。
多様な考え方を求められる今、1人の優秀なアイデアよりも
うがったアイデアで、多くの共感を呼ぶことの方が価値があると思うからです。

愚者風リーダーシップの形

賢者風リーダーシップと愚者風リーダーシップには、
相性の良い組織の形があるです。

賢者風リーダーシップは、「ヒエラルキー型」
愚者風リーダーシップは、「ネットワーク型」(p103)

ヒエラルキー型は、階層構造になっていて、トップダウンで物事が動きます。同じことをすること、例えば、1→100にすることをを得意にしています。

一方、ネットワーク型は複数の自律したチームが網の目のようにつながっており、0→1にすることなど、新しいアイデアを生み出すことを得意にしています。

主人公・六太は優秀ではないようです。
あくまでも、愚者風リーダーシップをとる人のようです。

そんな六太だからこそ、私が真似したいポイントがありました。
本書で一番印象に残った部分を引用します。

六太は、ピンチに陥れば陥るほど、誰かの手をかりようとします。それは他人任せという意味ではなく、自分にはない能力や技術、知識を持っている仲間を求めているのです。~中略~メンバーそれぞれの得意分野を活かすことで、チームのポテンシャルをあげる。六太の発揮するリーダーシップにはこれがあるのです!
「競争」するというのは、個々の能力だけで勝負すること。それが「個人の成長につながる」場合もあれば、「自分のキャパシティー内でしか解決できない(しようとしない)」場合があります。(p119~120)

ピンチになるときほど、視野が狭くなりがちです。時には、失敗を隠してしまいたくもなります。
しかし、六太はチームのポテンシャルを、ピンチのときほど、
上手に、引き出しているようです。

どう引き出しているのか、マンガを読んでみたくなりました。

私が真似をしたいと思った理由は2つあります。
1つ目に、誰かの力と自分の力の掛け算で、できる(わかる)範囲が圧倒的に広がるから。
「ピンチはチャンス」という言葉があるように、攻めに転じる可能性を広げることになり、事態を変えることにつながるかと思ったのです。

2つ目に、失敗のリスクや程度を低くできるから。
個人の力では限界があると思います。私自身もいつも、わからないことと戦っています。一人では、できないことを、誰かの力で解決した経験が多く、頼る大切さを身をもって感じているからです。

あぁ、完璧でなくてもいいんだ

って思えた作品でした。

最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。

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