「テクノロジーの進歩」と「顧客満足度」の相関関係は、そんなに高くない
昨日のnoteで、『今年は海外情報も発信していく!』と書いたので、それ用のマガジンを作りました。
週に1回くらいのペースで更新していきます。
ということで早速、今週読んだ記事はこちら。
本当は3記事くらい取り上げようと思ったんですけど、このWIREDの記事が重厚すぎて、1記事でスタミナ切れしました。
WIREDの記事、量はもちろんなんですけど、それに加えて使ってる単語も難しい.......
でもその分、かなり読み応えのある記事でした。
タイトルは『The 'Futute Book' Is Here, but It's Not What We Expected』です。
直訳すると、『'未来の本'はいまここにある、でもそれは私たちが思い描いていたものではなかった』って感じですかね。
電子書籍が世間で騒がれはじめた1990年代、多くの識者の間で『紙の本は電子書籍によっていずれ駆逐される』と言われていました。
しかし現在、蓋を空けてみれば、それから30年近く経ったいまでも、そんな状況にはなっておらず。
電子書籍のプラットフォームとして残っているのは、KindleとiBooksだけと言っても過言ではありません。
記事中では、ここ20~30年の『本』の変遷が詳細に書かれています。
ぼくなりの解釈で言えば、『テクノロジーが本にもたらしたもの』と『読者が求めていたもの』には、乖離があったってことなんだと思います。
例えば、ここ10年くらいで『本』にまつわるトレンドと言えば、『クラウドファンディング』『メルマガ』『音声』などが挙げられています。
クラウドファンディングによって、書き手が読者から直接資金を募ることができるようになり、『本の出版』が民主化されました。
メルマガによって書き手と読者が直接つながり、SNSのフィードのノイズやアルゴリズムに邪魔されることなく、じっくりとお互いが向き合えるようになりました。
音声だけは、若干テクノロジードリブンかもしれないですね。
スマホバッテリーの持ちが良くなったり、Bluetoothの性能が上がったり、スマートスピーカーが普及したことによって、音声によって情報を摂取する人が増えました。
まあこれも、テクノロジーによって本の『機能』が良くなったからというより、『環境』が整備されたからという方が近いです。
(ここから先は、ぼくもイマイチ考えがまだまとまってないので、いま考えてることをダラダラと書きます。)
でも、よくよく考えたら1番目のクラウドファンディングだって、『頑張る人を応援したい!』という気持ちは人間に太古から備わっている感情なわけで、それがインターネットというテクノロジーによって容易になっただけです。
メルマガなんて、いまさら感以外のなにものでもありません。
でも現実としていま消費者に求められているのは、クラウドファンディングであり、メルマガであり、音声なんです。
電子書籍の軽さや、ハイライト機能、すぐに買って読める利便性などは、二の次です。
『テクノロジーの進歩』として『本』に訪れた象徴的な機能のアップデートは、明らかにこっちだと思うんですけど.........
「テクノロジーの進歩」と「顧客満足度」の相関関係は、そんなに高くない
『テクノロジーは人間の生活を豊かにする』っていう言説がありますよね。
これは本当だとぼくも思うんですけど、考える順番には気をつけた方がいいなあと思う今日このごろです。
どういうことかと言うと『このテクノロジーで何ができるか』ではなく『この課題を解決するには、こんなことをやるには、どんなテクノロジーを使えばいいのか』という順番で考えた方がいいよなと。
『この最新テクノロジーでこんなことができるんだよ!』というデモンストレーションもカッコいいんですが、それよりもそこにテクノロジーが介在していることを感じさせないくらいの、『使っている人の満足や喜び』を考える方がカッコいいかなと。
テクノロジーはあくまでも『手段』であって、『目的』ではないということです。
今週のWIREDの記事を読んで、そんなことを改めて思いました。
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