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ぼくも「強さ」を身に着けたい

霜降りに入れた四人のうち、誰かが和牛に投票していたら、歴史は変わっていました。二組の今後の人生も変わっていたことでしょう。
でも今も、まったく後悔はしていません。やはり二〇一八は、霜降り明星がM-1王者にもっともふさわしかったと思います。
言い訳/塙 宣之)


お笑いコンビ・ナイツの塙さんが書いた、『言い訳』という本を読みました。


副題にもある通り、『関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』をテーマに、塙さんがお笑いを語り尽くす本です。

ちなみに、いま上のAmazonに貼られている画像も塙さんがスーツを着ているものになっていると思うんですが、実はこのカバーの下は

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こうなっています。

なんせ出版元が『集英社新書』という名前にもなっている通り、この本はカテゴリ的には新書です。

ただ、どうやらこの本、めっちゃ売れているらしく、出版社としても予想外の売り行きのため、急いでカバーだけでもお金かけたということでしょうか。

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▲ぼくが買ったときのカバー


まあ塙さんの顔を出したほうが、絶対に売れますしね。

こんな感じで、なんの本か忘れてしまいましが、数年前にも、最初は全然売れてない堅い内容の本だったけど、カバーをアニメ風な感じにしたらバカ売れしたみたいな話を聞いたことがあります。


今回の塙さんの場合は(たぶん)元々新書のときから売れ行きが好調で、ブーストをかけるために塙さんの顔を出したってことだと思うんですが、とにもかくにも『装丁って大事だな―』と改めて思いました。


ぼくは兵庫県生まれの兵庫県育ちで、俗に言う『関西人』です。

本のなかで塙さんは関西人のお笑いセンスについて、基本的には称賛のスタイルをとっています。

ぼくも自分自身にお笑いのセンスがあるなんておこがましいことは思いませんが、東京や台湾に住んだときに『それぞれユーモアに対するスタンスが違うな―』というのは感じました。


だから、お笑いの専門家、しかも日本有数の専門家である塙さんの『お笑い論』が気になるなと思って、本書を購入しました。

ということでようやく本題に入ろうと思うんですが、脱線と前置きが長くなってしまったのと、初回ということで、少し軽めにいきます。


きょうのテーマは『オーラ』です。

冒頭に引用したのは、本中のプロローグに書いてあった話です。

去年のM-1グランプリに審査員として参加した塙さんの当時の心境が綴られています。

霜降りに入れた四人のうち、誰かが和牛に投票していたら、歴史は変わっていました。二組の今後の人生も変わっていたことでしょう。
でも今も、まったく後悔はしていません。やはり二〇一八は、霜降り明星がM-1王者にもっともふさわしかったと思います。
なぜ、霜降りを選んだのか。発想力で言えばジャルジャル、うまさで言えば和牛のほうが格段に上です。でも、霜降り明星には、上手い下手だけでは語れない、芸人としての強さがありました。
強さ―――。
非常に曖昧な表現で恐縮なのですが、芸人を見ていると、そうとしか表現しようのない何かを感じることがあります。
なぜ、僕がそこにこだわるのかというと、僕にないものだからです。


『強さ―――。』

1週間前に、

というnoteを書いたのですが、最近、ぼくも『強さ』というか『セクシー』とうか『華』というか『オーラ』というか、そういった目には見えない『なにか』について、考えることがあります。


たしかに、霜降り明星には、和牛よりもジャルジャルよりも、塙さんの言葉を借りるなら『強さ』があったような『気』がします。

でもその源泉にあるものって一体なんなのか、ぼくはまだハッキリとしたものは見つけられていません。


こういうのって、『一生懸命やっている姿勢だったり、結果や積み重ねといった自信だったりによって、あとから付いてくるもの』もの的な論もあって、それはそれで一理あると思うんですが、やっぱり後天的ではない、先天的なものに近いなにかもあるんじゃないのかなーというのが、最近の仮説です。

だって長嶋茂雄さんって、たぶん小さい頃から、もうまあまあ長嶋茂雄さんだったと思うんですよね。

そこで具体的にどういう先天性の資質なのかっていうところに、まだ議論の余地があるところが面白いです。

基本的には先天性が大事だ―!ってなったら、じゃあ運ゲーじゃねかー!で、話が終わってしまうことも多いんですけど。

そして、『強さ』や『オーラ』などという、かなり非科学的な匂いがするんだけど、その存在自体はみんなうっすら感じているものについて、大真面目に考えるのも面白い。


まだ全然結論は出てないんですけど、これから引き続き考えていきたいテーマですね。

そしてあわよくば、ぼくも『強さ』を身に着けたい。


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