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「広告」と「広報」と「PR」の違い
なんかの記事で『広告と広報の違いについて答えられますか?』という質問があったのですが、そういえばじっくり考えたことなかったなーって思いました。
ということで、きょうは『広告』と『広報』、あとこれらと一緒によく出てくる『PR』それぞれの違いについて、個人的な定義の違いを書いていきます。
まず、『広告』と『広報』の違いですが、『広告 広報 違い』で検索して出てきたサイト上位5つくらいを読んだのですが、よく見かけたのは『お金を払っているかどうか』でした。
つまり、『広告』はお金を払ってメディアに自社情報を掲載しますが、『広報』はお金を払わずにメディアに自社情報が掲載されることを指す、という意味です。
あとは、『その自社情報が公開されるときに、自社側に編集権限があるかないか』も、けっこうありました。
こちらは、『広告』であれば、自分たちで情報をコントロールできますが、『広報』は各掲載メディアに編集権が委ねられるので、自分たちではコントロールできないということです。
両者とも、一見それっぽい感じがしますが、ただよくよく考えると、一般的に『広報』に分類されるPR TIMESへのプレスリリース掲載や、Wantedlyへの記事掲載って、両方とも掲載メディアに対してお金を払っているし、自分たちで情報をコントールできるしで、上記の定義に照らし合わせると、『広告』に分類されます。
ただ、プレスリリースや社員インタビュー記事を『広告』と呼ぶのも、やっぱり違和感があります。
一体、なにが『広告』でなにが『広報』なのか。。。
と考えていたとき、『そもそも広告と広報って、比べるべきものなのか?』と思いました。
言い換えると、『広告と広報は同じ土俵に乗っている概念なのか?』と。
たとえば、『犬と猫の違いは?』って聞かれたら、両者とも『動物』という同じ土俵に乗っているので、それぞれの特徴を答えやすいですが、『犬とプリンの違いは?』と聞かれたら、そもそも『動物』と『食べ物』で土俵が全然違うので、少し答えにくいです。
『広告』と『広報』を区別しにくいのは、実は概念として同じ土俵に乗っていないからではないか?と思いました。
そう考えると、たしかに『広告を出す』とは言うけど『広報を出す』とは言わないし、逆に『広報として働く』とは言うけど『広告として働く』とは言いません。
となると、『広報』は自分が所属している組織の情報を知らせる『役割』で、『広告』は自分が所属している組織の情報を知らせるための『(ひとつの)手段』くらいの認識のほうが、的を射ている感じがしてきました。
『広報』は『自分が所属している組織の情報を知らせる』という『役割』を果たすために、『広告』という『手段』を活用したり、イベントを開催したり、SNSを運用したり、、、といったイメージです。
そして、最後に『PR』の定義ですが、個人的には『PR』は役割でも手段でもなくて、『企業活動そのもの』だと思っています。
特に『ビジョン・ミッション・バリュー』が重視される、現代の企業活動においては。
『PR』って『Public Relations』の略なんですが、これってつまりぼくは『公(=Public)に向けて情報を発信することによって形成される、全ステークホルダーとの関係値(=Relations)』だと解釈しています。
だから、もちろん広告を出すこともPRなんですが、別に広告だけじゃなくて、たとえば営業担当の人がクライアントの売上アップに貢献して、めっちゃ喜んでもらえたら、ぼくはそれももう立派な『PR』だと捉えています。
営業担当の人の働きによって、『クライアント』というステークホルダーとの関係値が良くなったので。
特に『ビジョン・ミッション・バリュー』が重視される、現代の企業活動においては、とさっき書いたのは、『ビジョン・ミッション・バリュー』って、ひとつ掲げる意味として『その企業がどのようにして社会と接続されるのか』を宣言というものがあると思うんですよね。
たとえば戦後くらいのあんまりお金も物もなくて、生きること自体に必死だったの時代の会社なら、特にそんなものなくても、とりあえずなにか作ったら売れたかもしれないし、『別に社会に対する思い入れはないけど、とにかくお金持ちになりたいー!』っていう起業家も、たくさんいたかもしれません。
しかし、物質的に豊かになった現代において、多くの人が『自分がいましていることが、社会とどうつながるのか』、言い換えると働くことに対しての『やりがい』や『意義』を求めていると言われています。
そんな状況においては、会社は自分たちの『ビジョン・ミッション・バリュー』を掲げることが必須だという流れになっており、そして『ビジョン・ミッション・バリュー』を掲げることのひとつの意味である『その企業がどのようにして社会と接続されるのか』って、もう『PR』そのものです。
だからぼくは、『PR』とは『企業活動そのもの』だと思っています。
あくまでもぼくの解釈なので、これが正解では全然ないですし、しかもぼく広報とかPRとかを別に体系的に学んだわけではないので、特に信用のある定義でもありません。
でもまあ個人的にはこれらの定義がいまのところしっくりくるかなというのと、あくまでもいまのところなので、またなにかこれらに対する解像度が上がるなかで、考えが変わったことがあれば、随時アップデートしていきます!
↓『広報』に関する別noteも合わせてどうぞ
きょうのnoteの元ネタツイートはこちら↓
「広告」と「広報」の違いが、仮に「メディアに自社情報が有料 or 無料で掲載されているか」なら、一般的に「広報」の扱いをされるPR TIMESへのプレスリリースもWantedlyへの記事も、使うためにお金を払っているんだから「広告」なのではという気がしてきた。あとそもそも両者は、同じ土俵なのか問題。
— 藤本 けんたろう (@Kentaro_Fujimo) January 11, 2020
「広告を出す」とは言うけど「広報を出す」とは言わないし、「広報として働く」とは言うけど「広告として働く」とは言わんよなー。
— 藤本 けんたろう (@Kentaro_Fujimo) January 11, 2020
「広報」は自分が所属している組織の情報を知らせる「役割」で、「広告」は自分が所属している組織の情報を知らせるための「手段」くらいの認識のほうがいいかも。
あと「PR」は、役割や手段っていうよりは、個人的には「企業活動そのもの」なので、たとえば営業担当の人がクライアントの売上アップに貢献してめっちゃ感謝されたら、それはれっきとした「PR」...!
— 藤本 けんたろう (@Kentaro_Fujimo) January 11, 2020
「Public Relations」とは、「Publicに向けての情報発信を通じた全ステークホルダーとのRelations」
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