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「読まれない記事」を出し続ける目的

いまこうして使わせてもらっているnote、ユーザー数がめっちゃ伸びてますよね。

その成長に多大なる貢献をしているCXOの深津さんですが、とある記事で、「noteのグロースに一番効果的だった施策は?」との問いに「毎日プレスリリースを出すこと」だと答えたという話が載っていました。


↓とある記事


該当箇所を、上記の記事から抜粋します。

田川:(中略)noteは深津くんが入ってから1年間で3倍ぐらいユーザーが増えたんでしたっけ? そういうレポートが出ています。

深津くんとメシを食いながら話した時に「CXOとして深津くんがやったものの中で、ユーザーの増加にいちばん効いたのは何?」と聞いてみたら、深津くんが「とにかく365日プレスリリースを打ち続けることだ」と言っていて。

365日、もう1ミリでも「プロダクトを良くしている」という姿勢を世の中に向けて発信し続ける。で、プレスリリースを出して、出したやつを深津くんが「深津砲」でツイートする。それをずっと僕らは浴びるわけじゃないですか。

そうすると「なんかnoteってユーザーと向き合っているな」というクレジットになっていくというか、信頼感になっていくというセオリーを教えてくれて、それがいちばん効いた気がすると言っていたんですよ。(中略)

そうそう。それで、深津さんが言っていたのは、普通プレスリリースはけっこうまとめたかたちでしか出したくないじゃないですか。でも「関係ないんですよね」と。「小粒でいい」と。

なぜかというと、ユーザーはあんまりディテールは見ていなくて、1個1個の、例えば「エンジニアリングリソースをどれだけ打ち込んだ大型のリリースなんだっけ?」みたいなのは、外部から見るとよくわからないじゃないですか(笑)。


要は、ユーザーは細かく改善情報をキャッチしているわけではないから、とにかく「noteは日々サービスを改善している」という姿勢を示すことが、一番大事だということです。

たしかに、ぶっちゃけ、ぼくもこうして毎日noteを書いていますけど、ひとつひとつの細かいアップデートすべての詳細を把握しているかと聞かれると、Yesとは言えません。

ただ、noteやTwitterのタイムラインに流れてくる情報を見て、「ああ、きょうもnoteはブラッシュアップされているなあ」という感覚は、たしかにあります。


ユーザーが全部の情報を熟読してくれない事実の是非は一旦置いておいて、仮に現実としてそういった状況であるなら、情報発信の目的によっては、「中身をちゃんと細かく知ってもらうこと」よりも「情報を出し続けているという情報」を認知してもらうやり方も、ありなのかと勉強になりました。


同じような話で、情報発信に熱心なweb制作会社の代表、枌谷(そぎたに)さんも、以下のようなツイートをしていて。


枌谷さんの経営するベイジって会社の記事、めっちゃボリューミーなことが多いんですね。

勝手に「そんな膨大な量の記事を最後まで読ませるなんてすごいなー」と思っていたのですが(もちろん最後まで読んでもらうに越したことはないですが)、最後まで熟読してもらうことよりも「いっぱい情報を発信する(だけの知見がある)web制作会社」という認識を持ってもらいたくて、膨大な文字数の記事を書いているとのことでした。


深津さんの話にしても、枌谷さんの話にしても、「記事を最後まで熟読してもらうことを想定していない」点が、ぼく的にはめっちゃ目からうろこ。

「web上では長文は読まれない」的な言説が一時期流行って、最近は「webとか紙とかってことよりも、単純に長文読まれるに値する記事かどうか」が論点になっていることを感じていたコンテンツ界隈の流れのなかで、ぼくも一生懸命「たとえ長文でも最後まで読んでもらえるような面白い記事を書くぞ!」ということにばかり意識が向いていたのですが、「読まれない記事の使い方」もあったのだなと。


もちろん、あくまでも「目的次第」な話なので、「中身をちゃんと届けたい!」という場面では、全力で濃いコンテンツにしていくべきですが、「情報を出しているという情報」を認知してもらいたいときには、「最後まで熟読されない」想定で記事を作るやり方もアリなのだなという話でした!

目的に応じた、コンテンツの使い分け。

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