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会社の「定着率」を上げるために

クラシコムって、マジで離職率が低そうだなって思いました。

いや、知り合いの人がいるわけじゃないので、単なる予想以上でも、予想以下でもないですが。

たぶん合ってると思います。


きのうと同じ記事を取り上げて、きょうは「どうしてクラシコムの離職率が低そうなのか」ってことを、勝手に書いていきます。

▼きのうのnote(note編集部のオススメに選んでもらいました!編集部のみなさん、ありがとうございます!)


▼取り上げた記事


まず、どうしてクラシコムの離職率がめっちゃ低そうなのかを書くにあたり、前提として、2つ書いておくことがあります。

1つ目は、きのうのnoteでも書いたのですが、クラシコムの代表の青木さんは、「仕事の本業はインプットとコミュニケーション」と言い切るくらい、「コミュニケーション」を重要視しているということ。

上述の記事のタイトルも『クラシコム青木氏が語る「過剰なまでの社内コミュニケーション」で人間関係のストレスを排除する』です。


2つ目が、半年前くらいに

というnoteを書いたのですが、きょうはここに書いた「人が会社を辞める理由」に沿って書いていくということです。

自分の考えた理論を自分で信じられなくて、誰が信じる。


ということで、本題に入っていきます。

上のnoteで、ぼくが書いた「人が会社を辞める理由」は、3つでした。

①業務内容が合わない
②(精神的・体力的に)ツライ
③人間関係

です。


②の精神的・体力的にツライというのは、①とか③とかと重複しない領域を想定していて、例えば単純に仕事量が多すぎて体力的にツライとか、会社のカルチャーが合わなくて精神的にツライとか、そんな感じです。


この3つの理由と照らし合わせたときに、「クラシコム」が「過剰なまでのコミュニケーションをとっていること」って、絶対に会社の離職率が低い、もう少しポジティブな言い方をすると、定着率が高いだろうなって思います。


まず「①の業務内容が合わない」ですが、これは言い換えると「業務内容がつまらない」と言うこともできます。

ただ、これはもうぼくの勝手なイメージですが、クラシコムって、お客さんにも従業員に対しても「ライフスタイル」を提案していると思っています。

だから、そもそも「こんなスキルを身につけたい!」というよりは、「クラシコムの社風で働きたい!」って人が多そうなので、「こんな業務をやりたくない!」ってことが少なそうです。

その上で、実際にした業務に対しての「意味付け」も、とても丁寧に行なっています、「過剰なコミュニケーション」によって。

青木
どんなにつまらない仕事も、後で皆で振り返ってどのような意味があったのかを確認することが大事だ、ということです。

日記を書くとQOLが上がると言われるように、自分の何でもない日常を意識化して意味づけするということは、人間にとっての幸福にとても関係があります。

仕事の内容は結構どうでも良くて、いかにそれに意味付けして皆でシェアする機会をたくさん持つかということが、この「組織風土」という部分に影響しているのではないかと感じています。

引用:クラシコム青木氏が語る「過剰なまでの社内コミュニケーション」で人間関係のストレスを排除する


このやり方を、他の組織がどこまで真似できるかはわからないですが、少なくともクラシコムの場合は、人事っぽい言い方をすると(人事じゃないですけど)、「就職」ではなくて「就社」の人が多い(と予想している)ので、この「仮に業務内容がどんなものであっても、コミュニケーションを通じて業務内容に意味づけをしていく」というのは、特に効果的なのではないかなと感じました。


②は(精神的・体力的に)ツライです。

体力的にツライってことで辞めてしまう人が少なそうなのは、クラシコムって、18時までしか会社にいられないので、そこまで心配しなくてもいいのかなと思います。

あと精神的(例えば会社の風土が合わない)ってことに関しては、クラシコムは、採用の9割が自社サイトからの応募らしいです。

しかも、ほとんどの出発点が「お客さん」。

(応募しちゃうくらい!)商品のファンで、一定以上会社のカルチャーを理解した上で入社するので(しかも1,000人中15人という狭き門)、「価値かが合わなくて辞める」ってことも少なそうです。


最後3番目の「人間関係」ですが、もう代表の青木さんは「ストレスのほとんどは人間関係」と言い切ってしまっています。

青木
結局僕も仕事をしていて常に思うのは、ほとんどのストレスは人間関係のストレスだということです。

引用:上に同じ


これを解消するためにも、青木さんは「膨大なコミュニケーションの重要性」を訴えます。

ここに関して、記事の中で面白かったのが「やる気が混み合う」と現象です。

1,000人中15人だと、もう精鋭中の精鋭ですが、やる気がある人がいればいいほどいいという訳ではなくて(いや、究極的にはとても良いことなのですが)、ときにはやる気同士がバッティングすることがあるから、それも「コミュニケーション」によって解決を図るとのこと。

青木
採用にこだわっていると、どうしても「やる気が混み合う」という現象が起こりますよね。

社員のやる気がありすぎて、それほどのやる気を消化する「器」が会社にない。

するとやる気が混み合ってしまって、本来パワーを出せる人たちが殺しあってしまうというような現象です。

優秀な人ややる気のある人だけを集めると良いことだけかというと、そうした現象に対する調整コストがかえってかかるということもあります。


この問題を、「人と人の間にコミュニケーションを入れる」って話が、めっちゃ面白かったです。

詳細と正確な話は、元の記事を読んでいただきたいのですが、「人間」って、「人の間」と書きますよね。

人間って、やっぱり社会的な生物で、一人で生きていくことはできないって話のことだと思うのですが、一緒に過ごしていれば、そりゃお互いに違う人間なのだから、意見が食い違いったり、相性が悪かったりすることもあります。

そこを「莫大なコミュニケーション」によって、解決する。


最初に「仕事の本質はインプットとコミュニケーション」という言葉が出てきましたが、超狭い門をくぐり抜けた「優秀な」人たちが集まっているので、あとはコミュニケーションを通じてスムーズな意思決定さえできれば、もう実行するだけなんですよね。

やる気が込み合いすぎて渋滞するのを解消するために、潤滑油的な意味合いも込めて、間に「コミュニケーション」を入れる。

それが結果的に、仕事の成果としても、仕事への満足度としても、大きな効果に結びつくのだと思います。


そして最後、ぼくは最初に出した、半年前に書いたnoteの中で「ワークライフバランス」的な人は、「③人間関係②ツライ①業務内容が合わない」の順番の多さで辞めるって書きました。

言い換えると、ワークアズライフ的な人は、逆に①②③の順で辞めると、当時は書きました。


クラシコムって、「ライフスタイル」を提案していると書きましたけど、そのライフスタイルって、たぶん「ワークライフバランス」的な感じですよね。

外から見えている情報しか持っていないですが、そもそも18時までしかオフィスにいられないし。

「就職」じゃなくて「就社」の話とも少し関連しますが、クラシコムで働いている人は、「就社」の方が多い気がしているので、もし仮に辞めるってなったらもうほぼ「人間関係」が原因なんですよね。

そして、それを解消するのが、きょうずっと口を酸っぱくして書いている「過剰なまでのコミュニケーション」です。


ということで、いろんな観点から見て、クラシコムで働かれている方々の満足度は、とても高いんじゃないかなと、勝手に予想しました。

程度の問題や、会社のカルチャーにも多少左右されるところはあると思いますが、「社内コミュニケーションの充実」、とても大事ですね。

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